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2006年12月28日 (木)

テレビ番組雑感

Dscf0068_2 「功名が辻」(司馬遼太郎原作)の再放送が昨日終わりました。原作にはない挿話です。最終回の前、千代が高台院(寧々)を京に訪れた時、土佐に新しい城が出来たので「道具」を探しに参りましたと述べるシーンが印象に残りました。道具と言えば現代では作業に使う工具を指すのが普通ですが、この時代にはもっと広い意味がありました。 

 

当時、道具とは生活のために必要なさまざまなものを指し、用途に応じて、工具、農具、文房具、家具など。今では「嫁入り道具」の表現で残るだけになりました。先のブログで紹介した箪笥と同様に、言葉の意味するところが変わった例です。写真はドラマの前半で重要な舞台となった美濃の一夜城とその周辺です。
 
 

Dscf0065同じNHKのテレビドラマ「チャングムの誓い」が先月中旬に終わりました。ファンの寂しさを見透かしたように、主演したイ・ヨンエさん他が登場するインタビュー番組が先週末に放送されました。もちろん見逃すわけには行きません。ドラマ撮影の裏話も興味深く観ました。 

 

タイムリーな番組と喜びましたが、年末には総集編、年明けにも完全版(ノーカット字幕版)の放送を行うと聞くに至ると・・・。あまりにも節操がないのではないかと、ファンの立場を離れて、別の思いが湧いてきました。 

 

昨夜9時からTBSで松本清張原作の「波の塔」が放送されました。20代の後半に手当たり次第に読んだ私の好きな作家です。砂の器、点と線、ゼロの焦点、球形の荒野、霧の旗、影の地帯、天城越えなどの社会派小説だけではなく、恋愛小説の分野でも独自の世界を作った同氏の代表作のひとつです。女性週刊誌に連載され、1960年に映画化(津川雅彦、有馬稲子)、1965年に初版が出版されました。1973年にはNHKでドラマ化(浜畑賢吉と加賀まりこ)、1991年のフジテレビでは神田正輝と池上季実子が共演しました。 

 

「どこへも行けない道ってあるのね」と結末を暗示するヒロインの言葉と青木ケ原樹海を一躍有名にしたことでも知られます。昨夜のドラマは、半世紀前に書かれた原作を現代風に変えたことと主演の配役が今ひとつで、残念ながら原作の魅力を伝えているとは言えませんでした。「私は貝になりたい」以来、ドラマ作りに定評があったTBSなのに残念です。
 
 

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写真 本栖湖から樹海方面を望む、下部温泉の近くにある身延山

 

NHKは視聴者の期待に応えるため、韓国ドラマに依存するのではなく、自らが良い番組を製作して放送するとともに、貴重なアーカイブも積極的に公開して欲しいと思います。新年早々に放送される予定の世界遺産や自然百景などを楽しみにしています。

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