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2007年4月に作成された記事

2007年4月29日 (日)

自動車が変わる

昨年度の国内自動車販売台数が大幅に減少したことが報道されました。台数は20年以上前の水準に戻ったのだそうです。主な原因は人気が高い軽自動車へのシフトですが、使用年数が長くなり買い替え需要が減少したことも要因になったと報告されています。つまり三種の神器としてのステータスや嗜好品の対象から自動車が外れつつあるようです。

私の愛車は走行距離が10kmに近づいていますが、エンジンと足回りをオーバーホールしたことで新車並の軽快さで走ってくれますから、買い換えるのはまだずっと先のことになると思います。それでもドライブが好きな私は自動車の動向について関心があります。大学の自動車部で運転技能とともに車体整備についても勉強して以来、若干の拘りを持っているのです。

そこで自動車を取り巻く環境を技術面から調べてみました。いろいろ面白いことが見つかりましたので紹介します。

1.燃料の多様化

ガソリンと軽油(ジーゼル燃料)に加えて、水素とバイオ燃料が注目を浴びています。これは地球温暖化と石油価格の高騰が背景にあります。自動車メーカーの主な開発事例を列記しましょう。

◇ターボ機能付きジーゼルエンジン: フォルクスワーゲン(VW)

◇水素燃料に対応する既存エンジン: マツダ(ロータリー)、BMW

◇おなじみのハイブリッド車: トヨタ、本田

◇バイオエタノール車: VW、フィアット、GM、フォード、ルノー他

◇燃料電池車: GMHy-wire)、トヨタ(FCHV)、ホンダ(FCX

燃費が良くCO2排出量がガソリン車より20-30%少ないジーゼル車の人気が高い欧州(燃料の軽油が安いこともあり新車ではシェア50%以上)とハイブリッド車で先行する日本の違いが際立ってきました。ジーゼル車のNOx排出量もBLUETEC技術などでガソリン車と同程度にまで改善されており、ジーゼル車の排ガスが汚いとの考えは過去のものになりました。

 

アメリカでは国策的な意図もあって、バイオ燃料(エタノール)への注目が集まっています。国際石油戦略とともにブラジルと並ぶエタノール生産国であることが背景です。あの有名な米インディー・カーレースも今季から燃料をメタノールからエタノールに変更しました。

日本の自動車メーカーは出遅れたこれら二つの市場(環境対応のジーゼル車とエタノール車)での競争力を高める対応策を推進しています。すなわち、欧州市場向けにはジーゼル車、ブラジル市場ではエタノールとガソリンの混合燃料に対応するフレックス車を投入することでシェアアップを狙う戦略です。

国内でもエタノールを数パーセント混合した「バイオガソリン」が4月下旬から試験販売され始めました。2週間前に訪れた有馬温泉では天婦羅廃油を利用するバイオジーゼル車が運行されていました。ブラジル、カナダ、欧州で注目されている植物油燃料(バイオエタノールとは異なる)の一種と言えるでしょう。

 

水素を燃料とする燃料電池は究極のエコカーと呼ばれますが、車両コストと水素供給インフラの課題があり、一部の用途を除くと普及にはまだ時間が必要のようです。最近、ハイブリッド車に商用電源で充電する機能を付加したプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)がCO2をさらに削減する技術として注目されています。

2.制御機能の高度化

自動車は機械技術の塊ですが、実は多くのコンピューターを搭載したハイテク電子製品でもあります。エンジン、変速機などのパワートレイン、ブレーキ/スリップ防止、パワー・ウインドゥ/ミラー、エアバッグやシートベルトなどの安全機能を制御するECU(電子制御装置)が多数搭載されています。これらを効率的に統合するため、パソコンと同様に、OS(基本ソフト)が開発されています。

もうひとつの新しい技術開発はバイ・ワイヤ化です。上記したさまざまな機能を高度化し、相互に連携させるため、運転操作を電子化する技術です。軽量化が重要な航空機ではすでに採用されています。従来は油圧や機械構造で操作している、アクセル、ブレーキ、ハンドルなどの操作情報を一旦電気信号に変換して必要な制御のもとでエンジンや車輪に伝える技術です。将来は飛行機と同様に光ファイバが使われると考えられます。

3.情報・娯楽機能

 

その他には情報・娯楽機能の高度化と連携があります。ラジオ、ステレオ/MPプレーヤー、テレビ、カーナビ、携帯電話などをまとめて操作することができる機能です。コンソール型のディスプレイに車両の状態や入手した地域情報を表示するとともに、運転中は情報・娯楽機能を音声入力(認識)で制御することができます。例えば、ハンズフリーの携帯電話に着信があれば、ラジオやステレオの音量を自動的に絞ることもできます。音楽を楽しみ、地域情報を入手しながら、運転に集中するための安全装備で、人が自動車と会話しながら運転することが可能になりつつあると言えます。

4.これからの車Knight2000_1

 

自動車が好きな方は覚えていらっしゃるかも知れませんが、1980年代に放送されたアメリカの連続テレビドラマ「ナイトライダー」に登場したスーパーコンピュータを内蔵する「ナイト2000」に現実の自動車が一歩近づくことになりそうです。写真はKnight Riderhpから引用しました。

 

雑記:「ETCは便利」

2007_0427etc0001 カーナビやETCなど自動車用ハイテク製品を使っていなかった私ですが、つい最近になってETCを車に取り付けました。料金所で待たされることはさほど気にしませんが、ETCの割引料金に少し心を動かされ、そしてETC専用のインターチェンジ(スマートインターチェンジ)が観光地の周辺に設置されはじめたことで踏切りがついたのです。

 

便利さについての詳しい説明は不要だと思います。最近のデータによれば、高速道路利用者の約66%、首都高速利用者では約75%がETCを使っているのだそうです。これからはETC専用ゲートに渋滞が発生することになるかも知れません。

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2007年4月28日 (土)

山梨ドライブと「ももの里温泉」

いよいよ新緑の季節です。久しぶりの好天に誘われてドライブに出かけました。早朝といってもすでに混雑が始まっている甲州街道を西へと向かいます。八王子の追分を過ぎれば、交通量が少なくなり、新緑が美しい銀杏並木のドライブを楽しみました。

高尾山入り口を過ぎた大垂水峠から真っ白な富士山が青空に映えて見えます。相模湖沿いに進むと、いつしか流れは桂川と名前が変り、山梨県に入りました。猿橋交差点を右折したところに日本三大奇橋のひとつ「猿橋」があります。両岸の岩場から角材(はね木)を突き出す形で架けられた構造が珍しいのです。谷が深いため橋脚が立てられないためにこの構造が採られたのだそうです。国の名勝に指定されています。

 

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新笹子隋道を抜けると甲州市に入ります。旧甲州街道(県道212号)のトンネルが笹子隋道と呼ばれたため国道トンネルには新の字が付いています。ちなみに中央自動車道のトンネルは「笹子トンネル」、中央本線のトンネルは「笹子トンネル」(下り専用)と「新笹子トンネル」(上り専用)とまちまちの名称が付けられていて紛らわしい。

本堂と厨子が国宝に指定されている大善寺に立ち寄ったあと、柏尾の交差点から旧街道にそれ、さらに「塩山フルーツライン」へ入りました。シャトー勝沼と甚六桜が有名な「勝沼ぶどう郷駅」を通過すると「見晴台」がありました。甲州市の「ぶどうの丘」、山梨市、笛吹市、中央市、そして南アルプス市の先には夜叉神峠、さらに遠方にはまだ雪が残る南アルプスの山々を一望できます。澄んだ空気のおかげで見事な景色を満喫しました。

 

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塩山から国道411号を南下した甲州市勝沼町にはワイナリーが立ち並んでいました。そのひとつ「メルシャン」のワイナリーに立ち寄ってみました。見学、試飲、食事ができます。少し離れた葡萄資料館にも足を伸ばしました。

 

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さらに南下した下岩崎で20号線(勝沼バイパス)に入り笛吹市へと向かいます。石和橋西詰交差点を右折して石和温泉駅方面へ500mほど入ると「ほうとう小作」です。県下に12店舗を展開している有名なほうとう料理チェーンの石和駅前通り店です。目当てはもちろん「ほうとう」、今回は豚肉入りを選びました。いつもよりヘビーな昼食を楽しみました。

 

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一宮御坂ICと甲斐国分寺跡近くにある大きな公園「森林公園金川の森」で美しく咲いているつつじに惹かれて立ち寄りました。金川沿いに7つのエリアに別れて長く伸びた公園はいずれも自然をよく残しています。次の機会には広い園内を散策したと思います。

 

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いよいよ日帰り温泉です。河口湖へ抜ける国道137号(御坂みち)を下黒駒で左折しました。高速道路のICから出てきた車の速い流れに押されて行過ぎてしまいそうです。交差点にある「釈迦堂遺跡博物館」の小さな案内板を頼りに、1kmほどで「ももの里温泉」に到着しました。駐車場奥の空地から「桃源郷」が見渡せます。桃の花はほとんど散って寂しくなっていますが、満開の様子を想像しながら景色を楽しみました。

 

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浴槽からの展望も良く、南アルプスを見ながらゆっくりと湯に浸かりました。泉質はアルカリ単純温泉です。内湯の檜浴槽、サウナ、水風呂のほかに露天エリアには岩風呂が二つあります。手前の岩風呂には打たせ湯が2条流れ落ちていました。湯の温度は温めです。2007_04270053 帰りがけに係りの人に質問したところ、以前は公営(町営)でしたが、現在は運営が民間に委託されているとのこと。入館料金は3時間まで600円と妥当ですが、市内の住民は半額の300円と格安になっています。

温泉前の道をさらに進み、中央自動車道にぶつかったところを右折して「釈迦堂遺跡博物館」にも立ち寄りました。高速道路を建設した時に発掘された土器類が多数展示されています。国重要文化財に指定された土器と土偶は5599点もあるそうです。館内の2階から甲府盆地と南アルプスの景色が楽しめました。勝沼ICから中央自動車道を快適にドライブして4時少し前に帰宅しました。走行距離は約270kmでした。

 

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<同行者のコメント> 桃の花を期待していたのですが時季はずれでした。いつものことですがタイミングを外した計画です。博物館に飾ってあった桃源郷の写真を見て我慢しました。それでも山梨は周囲の山と花がきれいですね。そしてお昼に食べた海老のてんぷらは大きくて味もおいしく大満足です。

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2007年4月26日 (木)

横浜港散策(後編)

「象の鼻地区」の再開発エリア前を通過して、山下臨港線プロムナードを歩きました。昔は貨物列車が走っていた高架橋を歩道に整備したものです。山下公園まで続いています。途中の階段を下りて、大桟橋埠頭へと向かいました。

 

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波のうねりをイメージしたデザインは大変ユニークです。以前のうらぶれた大桟橋のイメージはまったく残っていません。板張りの屋上(デッキ)を先端まで歩いてみました。みなとみらい地区、ベイブリッジ、大黒大橋、山下埠頭など横浜港とその周辺が一望できます。階下から聞こえる軽快な音楽に惹かれて2階に下りると、特設ステージでフラダンスのショーが開催されていました。

 

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山下公園の方向を望むと、長い役割を終えた氷川丸とマリンタワーが心なしか寂しそうに見えます。いずれも現在は休業中ですが、氷川丸はもとの所有者である日本郵船により改修されたあと、来春には一般公開が再開されるようです。同様にマリンタワーも横浜市が改修する予定なのだそうです。その先、「港が見える丘公園」の麓にはとうの昔に閉店した粋な名前のバンドホテル(
BUND HOTEL、海岸通りホテルの意)があったはずです。最上階にはナイトクラブ「シェルルーム」が、また別館の「シェルガーデン」は人気のライブハウスとして知られていました。

 

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いしだあゆみの歌「ブルーライトヨコハマ」が思い出されます。

  街の灯りが とてもきれいね ヨコハマ  

 

そして私の十八番である中村雅俊の「恋人も濡れる街」も。

  港の街に 良く似た女が居て Shyなメロディー 口ずさむよ 

 

横浜を代表する曲は五木ひろしの「よこはま・たそがれ」でしょう。

  よこはま たそがれ ホテルの小部屋

 

ダウンタウン・ブギ・ウギ・バンドの「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」は強烈なインパクトがありました。

  一寸前なら憶えちゃいるが 半年前だとチトわからねェなあ

 

このように横浜の歌はたくさんありますが、私の一番好きな歌は青江三奈の「伊勢佐木町ブルース」なのです。 

   あなた知ってる 港ヨコハマ 街の並木に 潮風吹けば

 

横浜は夜景の美しさが昔から有名ですが、新旧のスポットが交代しつつある今も夜景は健在です。テレビ東京の経済番組「WBS」のエンディングで流れる「みなとみらい」の夜景が印象的で美しいと思います。

 

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<同行者のコメント> 赤レンガ倉庫は2度目です。すぐ近くに工作船の展示館があることは知りませんでした。それほど大きな船ではありませんが、子供の船を入れるスペースや、武器をいっぱい積んでいることには驚きました。くじらのような大桟橋の上を歩いた時には強い風にとばされそうになりました。ところでバンドホテルは初耳ですよ!

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2007年4月25日 (水)

横浜港散策(前編)

久しぶりに横浜港を訪れました。赤レンガ倉庫が花で埋め尽くされると聞いたからです。日本大通り駅で下車。開港記念会館前から神奈川県庁と横浜税関の間を抜けて赤レンガ倉庫へと向かいました。花で一杯と期待していたのですが、入り口に近いエリアでは自動車の展示会が開かれていました。某社の自動車が十数台並んでいますが、立ち止まる人はあまりいないようです。構わず先へと進むと、1号館と2号館の間に高さ5mの「フラワータワー」とその奥に花畑「フラワーガーデン」が広がっていました。36種、143000株もあるのだそうです。赤レンガ倉庫の開業5周年を記念した催しものです。

 

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2号館で洋食屋のオムレツライスとカツレツサンドを食べたあと、海に向かって歩くと、停泊中の巡視船の横に「工作船展示館」の看板が目に入りました。

 

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もしかしてと、入ってみました。やはり平成13年にニュースで報道されたあの工作船でした。思ったよりも大きな船です。沈没したためか赤錆で覆われています。そして船首と船尾には多数の銃弾痕がありました。4機のエンジン(4400馬力)と4つのスクリューのパワーが印象的です。館の奥には子船も展示されています。こちらはスパイ映画に出てきそうな小型の脱出用ボートのようです。木枠にプラスティックを貼り付けて造られているように見えました。

 

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館内を半周して折り返すと、工作船から発見された多数の品物が展示されていました。興味深く見たのは銃器と無線機です。携行型地対空ミサイル発射機、82mm無反動砲(B-10と推定)、5.45mm自動小銃、7.62mm機関銃、ロケットランチャー(RPG-7と推定)がそれぞれ複数並べられています。まるでシルベスター・スタローンの映画「ランボー」に出てくるような重火器です。

 

通路の反対側には無線機が並んでいました。アマチュア無線家にはよく知られるICOM社製のIC-R71E0.1-30MHzをカバーする受信機)、IC-475H430MHz帯アマチュア無線機、最大出力75W)、IC-M1EURO V(防水型VHF帯マリン無線機、最大出力5W)、NATIONAL PANASONIC製ハンディ無線送受信機、トランジスタラジオ(AM/SW)、GPSプロッター、SHARPPC-E500ポケットコンピュータ、東芝製携帯電話(J-PHONE)です。

最後に見た水中スクーター(全長166cm)は映画「007/サンダーボール作戦」に登場した装備(形は違いますが)であることに驚きました。館内で写真撮影ができないのは残念です。(続く)

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2007年4月21日 (土)

アンモライトと高橋是清翁記念公園

赤坂にあるカナダ大使館を所用で訪れました。青山通りを挟んだ赤坂御所の向いにあります。石造りのような特徴のある建物は長いエスカレータで上りきった4階に入り口があることもユニークです。

 

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用件を済ませたあと、目に留まったのが「高円宮記念ギャラリー」と「アンモライト博物館」の名前。いずれも大使館との関係が思いつきません。エレベータで地下2階に下りると建物と同じイメージにデザインされたエリアが目に入りました。

 

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高円宮(たかまどのみや)親王の功績を称えて名付けられたギャラリーでした。もうひとつの「アンモライト」は何であるかがまだ解りません。アンモナイトなら古代生物ですが・・・。ギャラリーに入るとカラフルな貝が多数ショーケースに展示されていました。パンフレットを読み、これがカナダのアルバータ州だけで採掘されるアンモナイトの化石であることを知りました。真珠と同じ成分を持ち、同様の虹色の輝きがあります。わずか25年前に国際有色宝石協会よって宝石と認定され「アンモライト」という正式名称が与えられたのだそうです。ダイヤモンドよりも希少価値が高いとも説明されていました。

 

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ギャラリーのすぐ横にはオスカー・ピーターソンのジャズ界における業績を称えて先月名づけられた「オスカー・ピーターソン シアター」がありました。やっと分かりました。アンモライトとオスカー・ピーターソンはカナダが世界に誇る至宝だったのです。

エスカレーターを下りながら眺めた隣接する公園が気になり、立ち寄ってみることにしました。入り口にある案内板には高橋是清翁記念公園の名称とともに、ここが高橋是清の邸宅跡であると説明されています。明治から昭和初期に日銀総裁、蔵相、首相として金融危機の乗り切りで功績をあげた政治家です。226事件の折にこの場所で殺害されました。邸宅は昭和13年に東京都へ寄付されて記念公園となっています。落ち着いた佇まいの日本庭園です。ちなみに建物だけは小金井公園内に移築されたそうです。

  

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2007年4月15日 (日)

六甲山と有馬温泉

関西旅行の最後に、六甲山を経由して、念願の有馬温泉を訪れることにしました。JR六甲道駅からバスで六甲ケーブル下駅まで移動し、ケーブルカーを利用して約10分で「上駅」に到着です。この日は春霞のため神戸の町並みと港はかすんでいました。循環バスに乗り込んでロープウェーの六甲山頂駅まで移動。

 

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六甲ガーデンテラスの手前にある展望台(回る十国展望台跡)まで散策路を歩いてみました。こちらの方はいくらか展望が開けていますが、やはり靄(もや)がかかっていて、とても淡路島までは見えません。

 

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20分間隔で運行されているロープウェーは12分で有馬温泉駅に到着します。もともと日本一の長さ(5km)を誇っていましたが、一部区間が営業休止になったため、現在は箱根ロープウェイ(乗り換えを含む営業距離4km)に追い抜かれてしまいました。それでもこちらは1区間(傾斜長2764.2m)ですから、六甲山の北側の様子をゆっくりと見ることができました。尾根を越えると急に有馬温泉の町並みが見えてきました。思っていたよりも狭いエリアであることが意外です。

 

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ロープウェイのアナウンスで案内された鼓ヶ滝(つづみがたき)に行ってみることにしました。急な散策路を4-5分下りると滝が見えてきました。がけ崩れで破損した部分を修復してあるため人工的な印象のある高さ8mの滝です。名前の由来となった鼓のような水音も今では聞くことができないことは残念です。滝川にそった鼓ヶ滝公園は自然を良く残しています。花見をしながら昼食を楽しむ人達が何組かみられます。六甲山へ向かう登山道を見上げながら、今度来る機会にはぜひ有馬四十八滝巡りをしたいと思いました。

 

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同行者が待つ有馬温泉駅まで戻り、温泉街まで500m(10分)との案内にしたがって歩き出しました。ループバスが走る自動車道は温泉街を大きく迂回しているようなので狭い横道に逸れる。急な坂を一気に下ると温泉街に入る滝道に差し掛かりました。歩行者と車で混雑する狭い滝道を進むと目当ての「金の湯」でした。

 

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すぐ隣の蕎麦屋で軽く昼食をすませて、さっそく金の湯へと向かいました。入浴料金は650円ですが、この日はレディースデイで女性は330円と格安です。200212月に立て替えられた建物はまだ新しい。浴室は二階にあり、「一の湯」が男湯で「二のゆ」が女湯となっています。浴槽は3つあり、あつ湯(44度)とぬる湯(42度)、そして白湯(水道水)。温泉の湯はどちらも金の湯と呼ばれる鉄分の多い赤茶色をしていました。湯の中はほとんど見ることが出来ないほどの濃い色です。泉質は含鉄ナトリウム塩化物強塩高温泉。明かり取りのある高い天井は銭湯の雰囲気があります。

 

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「金の湯」の横にある瓢箪を模った「太閤の飲泉場」はサービスを停止していました。滝道をすこし戻って「銀の湯」へ向かいました。湯泉(とうせん)神社の参詣道の石段を上り、温泉寺、極楽寺(太閤の湯殿館)と行基像を過ぎた「ねがい坂」にあります。すぐ横の路地を入ると極楽泉源を見ることができました。

 

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銀の湯は金の湯よりも小規模です。入浴料金は550円(レディース割引料金は280円)。 浴槽は楕円を半分にした形をしています。泉質は炭酸泉・ラジウム泉で無色透明、金の湯とは対照的な湯です。温度も温め。浴槽の端にはジャグジーの設備があり、奥にはスチーム式サウナもありました。

 

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浴室はコンパクト。明り取りのある高い天井は良いのですが、女湯との仕切りに使われた石垣は圧迫感があります。銀の湯に似合う設計を望みたいところです。

 

これら二つの公共の日帰り温泉を利用する場合には共通券(850円)を利用すると安上がりです。

 

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金の湯まで戻って太閤通りに入ると、有馬川に架かる「ねね橋」と「太閤橋」、そして二つの橋の間には親水公園がありました。湯けむり広場の先はもう神戸電鉄の有馬温泉駅です。

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桜と温泉を楽しんだ今回の関西旅行もここ有馬が終点です。神戸電鉄と新幹線を利用して家路につきました。

 

<同行者のコメント> 大阪は久しぶりです。高校生のころに来て以来だと思います。六甲山と有馬温泉も名前だけは知っていましたが今回が初めてです。ロープウェイの長さと温泉の色に驚きました。電車・バス・ケーブル・ロープウェイの乗換えが多くてどんなルートで旅をしたのか思い出せません。

参考情報: 日本最古の温泉といわれる有馬温泉は舒明天皇と孝徳天皇がそれぞれ631年と647年に行幸されたことで知られるようになったそうです。その後、徐々に衰退に向かっていた有馬温泉ですが、高僧行基がお堂を建てたことで賑わいを取り戻します。さらに洪水や戦乱で何度も壊滅的な被害を受けましたが、秀吉が再建に尽力して現在に至っているそうです。(有馬温泉観光協会HPより)

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2007年4月14日 (土)

大阪造幣局の「桜の通り抜け」

京阪電鉄の天満橋(てんまばし)駅を降り、淀川を天満橋で渡り、川沿いに川崎橋まで桜並木の下を歩くと造幣局の南門です。45日から11日までの7日間だけ通り抜けのため敷地が一般解放された機会に訪れました。平日というのに大変な人出です。

 

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南門から入り、北門までの約560mに渡ってさまざまな桜(124種、370本)が植えられていました。川沿いの染井吉野は満開ですが、通り抜けの桜はまだ蕾みの木が半数以上あります。少しがっかりさせられましたが咲いている桜はいずれも見事でした。今年の花である「松月」、そして「小手毬」は艶やかです。さまざまな桜のなかでも「黄桜」が珍しい。

 

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人ごみに押されながら歩くため写真撮影も思うように出来ません。適当にシャッターを押した写真をもう少しご覧ください。

 

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さすが大阪ですね。川辺の公園には食べ物を売る露天が所狭しと並んでいます。川崎橋からは大阪城が望めました。
 

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そして花見客をいっぱい乗せた遊覧船も。 

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六甲山と有馬温泉の記事に続きます。

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2007年4月13日 (金)

石清水八幡宮と背割堤の桜

関西へ旅した機会に石清水(いわしみず)八幡宮に立ち寄りました。京都府の南部、大阪府に隣接する八幡(やわた)市にあります。

石清水八幡宮は大分県の宇佐神宮と鎌倉の鶴岡八幡宮ととともに日本三大八幡に数えられています。平安時代の初期に創建されて以来、天皇家とともに武家の守護神として源氏によって厚く信仰され、その勢力拡大にともない全国に多くの八幡宮が祀られました。また厄除けの神社としても知られます。名前の由来は男山の中腹に湧き出ている霊泉の石清水に因んだものだそうです。

京阪電鉄の八幡市駅でケーブルカーに乗り換え、約4分で男山山頂駅に到着。左手の急な石段を上って男山展望台へ向かいました。桜のトンネルを抜けると八幡市から長岡京市、そして左手には天王山の方面が望めます。眼下には木津川、宇治川、そして桂川が合流して淀川になる様子が見えました。高速道路のジャンクションが無粋に目立ちます。

 

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東参道の緩やかなカーブに沿って竹林を抜けると社務所の横に出ました。南総門をくぐって向かった本殿は平成の大修造の工事中で残念ながら参拝が出来ません。本殿奥の仮本殿のほうにお参りをしました。

 

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先に参拝しているのは新入社員のグループでしょうか。本殿の周りを巡ったあとに三ノ鳥居と神馬舎(じんめしゃ)まで参道を歩いてみました。石翠亭の周辺の桜を楽しみながら西参道で男山山頂駅へと戻りました。

 

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石清水八幡宮の境内にエジソン記念碑があることは場違いのようで驚きました。説明によるとエジソンが八幡の竹(マダケ)を電球のフィラメントに使ったことを記念したものだそうです。

京阪電鉄の踏切を渡り、展望台から望むことができた背割堤(せわりてい)へと歩きました。木津川の御幸橋(ごこうばし)を渡った宇治川との間にある堤防が背割堤です。約1.4kmの堤防に300本ほどの桜並木が続いています。

 

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ちょうど桜祭りが開かれていて賑やかで、埼玉県幸手市の権現堂堤の良く似た桜並木を訪れたことを思い出しました。

     

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2007_04110069宇治川と桂川が合流する地点の堤防から石清水八幡宮のある男山を振り返ってみました。

 

御幸橋は石清水八幡宮の参道で木津川と宇治川に同じ名前の橋が一体であるかのように架かっています。名前の由来は朝廷からの使者が渡ったことによるのだそうです。

 

次回は桜つながりですが造幣局の「桜の通り抜け」です。

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2007年4月 5日 (木)

手作りのおもちゃ

2007_04070003_4 当ブログに時々登場したおチビちゃんが大阪へ引っ越すことになりました。お父さんが転勤することになったためです。毎日のようにわが家を訪ねてくれ、おチビちゃんに妹が産まれてからはわが家で一緒に暮らしていましたが、いよいよ遠く離れて住むことになります。

おチビちゃんの玩具はわが家にもいくつかあります。お気に入りのアニメ映画「カーズ」(PIXAR社のCG技術が冴えるディズニー映画)のキャラクターである主役のライトニング・マックィーンとタイヤ専門店のルイジのおもちゃ、そしてLEGOブロックも大好きです。

 

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市販されている玩具だけではなく手作りのものもお気に入りです。ひとつ目は両親が自作した魚釣りセット。お母さんが厚紙に魚の絵を描きました。お父さんは魚にクリップをつけて、100円ショップで買った磁石とボール紙の筒を釣竿にした手作りです。

 

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もうひとつは料理セット。市販の野菜類のおもちゃに加えて、お母さんが作ったフライパンと私が日曜大工で余った板で作った木製の電子レンジ。椅子にも使えるように頑丈な構造にしました。まだ塗装や装飾が施してありません。

 

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これらの玩具ともいよいよお別れですが、おチビちゃんと一緒に遊んだ思い出はいっぱい残っています。本当にありがとう。

P.S. 冒頭の写真はおチビちゃんが産まれた時に作った「折り紙のベッドメリー」です。

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