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2008年4月15日 (火)

四谷散策: 坂、忍者、そしてグルメの街(後編)

四谷税務署の脇を抜けて新宿歴史博物館に立ち寄りました。

 

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館内には、旧石器時代から江戸時代までの出土品、江戸期から最近に至るまでの新宿の変遷を絵巻や再現された商家、明治時代以降において新宿が発展した様子がよく説明されています。「大久保百人組の組屋敷」の説明に目が留まりました。戦時に活躍した4組の鉄砲隊である甲賀組、伊賀組、根来組、二十五騎組のうち、大久保の百人町にあった伊賀組の組屋敷が説明されていました。そして皇居の二の丸跡に残る「百人番所」はこれら4組が交代で詰めていた場所だったそうです。

 

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博物館横の道より一本西の広い通りが「津の守坂」と呼ばれています。津の守坂(つのかみざか)を下って靖国通りに行き当たると中央大学の市ヶ谷キャンパスです。

 

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津の守坂がある荒木町は美濃国高須藩主松平摂津守の上屋敷があったことから坂に名が付けられたそうです。高須藩は小藩ですが尾張藩主を何度も輩出した家柄で、幕末に最後の会津藩主となった松平容保(かたもり)もこの高須松平家の出自です。

  

2008_04100078_2右の写真は工事現場に飾られた荒木町縁の写真の一枚で、明治11年頃に撮影された高須松平家の四兄弟です。高須藩主松平義比を中心に左から桑名藩主松平定敬、会津藩主松平容保、尾張藩主徳川慶勝と説明されていました。

  

義比が中央に座るのは本家当主であることと、後に尾張藩主(徳川茂徳)となり、将軍となった一橋慶喜の跡を継いで一橋家当主(徳川茂栄)にもなったことによるのでしょう。蛇足ですが、定敬と容保は新政府軍に最後まで抵抗した佐幕派で、一方の慶勝は尊王攘夷派として安政の大獄で隠居させられ、弟の義比が徳川茂徳として尾張藩主を継いでいます。

  

靖国通りの合羽坂下交差点から甲州街道へと津の守坂を上ります。右手の階段を下りて路地を歩くと小さな公園に差し掛かりました。摂津守の屋敷内にあった「津の守の滝」と呼ばれる滝壺の跡と伝えられます。

 

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四谷の地名の由来は、昔 茶店が4軒あった、この一帯に4つの谷があったなど諸説があります。江戸期には麹町、伝馬町、尾張町、信濃町、箪笥町などの地名があり、明治11年には外苑西通り以東・外堀通り以西の地域を管轄する行政区である四谷区となりました。戦後(1947年)になり四谷区・牛込区・淀橋区が新宿区となってからは新宿通りに沿った地域(四谷一丁目から四丁目)に四谷の名が残っています。

定例の飲み会は「ラインガウ四谷店」です。津の守坂から西へ入った荒木町の国都マンション(1階)にあります。新宿通りからは車力門通りの飲食店街を奥に入ったところです。

 

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ラインガウ」とはドイツ南部、マインツからリューデスハイムまでのライン川流域地方の名前で、ドイツ有数のワインの産地ですから、このレストランはもちろんドイツ料理とドイツワインの店です。「とりあえずビール」で乾杯したあとはワインです。ドイツと言えば甘口の白ワインが有名ですが辛口の白ワインも結構いけます。料理はドイツ風ハム、ニシンとリンゴのサラダ、真ダコのピリ辛ソース和え、スズキのグリル、焼きソーセージとポテト、アイスバイン(豚スネ肉の塩漬け)など盛り沢山です。

 

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和食が好きな私ですが2年前のドイツ旅行を思い出しながらメインのアイスバイン(eisbein)を楽しみました。ピンク色の豚肉を食べるのは初めての経験ですがくせの無い美味しさです。ちなみにアイスは氷、バインがスネ肉で、表面の白っぽさが氷のように見えることから名付けられたようです。貴腐ワインと同様に糖度が高い凍った葡萄で作られるワインのアイスヴァイン(eiswein)と名前が似ていて紛らわしいです。

 

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会話が盛り上がってワインリストを順に試すうちに、坂巡りで歩き疲れたこともあり、心地よい酔いが回ってきました。最後に出された食後酒のシュナップス(アルコール度が38%)は消化を助けるものだそうですがビールとワインの〆にもぴったりでした。

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