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2008年12月に作成された記事

2008年12月31日 (水)

年末の川崎大師

四国遍路の執筆を小休止します。わが家では年末恒例にしている行事のため3日前の日曜日に家族全員が揃(そろ)いました。近くのお寺へ両親の墓参りに出かけたあとは川崎大師へ参拝です。10月に誕生したばかりの新しいメンバーが加わって今回は10人に増えました。

飴(あめ)を切る音と物売りの掛け声が両側から賑(にぎ)やかな参道を歩きます。昨年末に受けた護摩札をお返しして新たに護摩をお願いする横で子供たちも自ら進んで護摩を申し込んでいます。信心深い一家になったようです。ちなみにわが家の宗派は真言宗ではありませんがそれほど拘(こだわ)らなくてもいいでしょう。

 

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受付所で護摩を申し込んだ後は待ち時間を利用して山門前の蕎麦膳「はやま」で年越し蕎麦です。メニューを見ながら例年以上に賑(にぎ)やかです。隣に座るオチビちゃんは天婦羅の写真を指差しています。私は好物の鴨南蛮そばを注文しました。

 

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大本堂で護摩札をいただいたあとは、これも恒例ですが、干支の人形を高橋太一商店で求めました。今年は純白が綺麗な丸福牛です。

 

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子供達がすぐ近くのセルフカフェ「珈琲茶房 餅陣住吉」で「くずもちサンデー」や「マザー牧場のソフトクリーム」を頼んでいます。前夜のテレビ東京「出没!アド街っく天国」で紹介されたことを子供達に話したのです。味見をさせてもらうと「久寿餅本舗住吉」の葛餅とソフトクリームの組み合わせが評判通りの美味しさです。

 

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昨日、オチビちゃん達が帰って行ったことで同居者と二人の静かな生活に戻りました。大晦日は自宅で過ごすことにして数年ぶりにNHK紅白歌合戦を観るつもりです。馴染みの歌手が例年よりも多いことが楽しみです。布施明さん、美川憲一さん、前川清さん、石川さゆりさんが懐かしい歌を歌い、秋川雅史さん(千の風になって)、ジェロさん(海雪)、徳永英明さん(レイニーブルー)、氷川きよしさん(きよしのズンドコ節)、中村美津子さん(河内おとこ節)、水森かおりさん(輪島朝市)、伍代夏子さん(京都二年坂)、天童よしみさん(道頓堀人情)、坂本冬実さん(風に立つ)も出演します。同居者が期待するのは秋元順子さんの「愛のままで・・・」、熟年世代の女性に人気があるそうです。

今夜はこの紅白歌合戦に続いて東急ジルベスターコンサートとベルリン・フィルのジルヴェスター・コンサート2008(いずれも生中継)まで音楽三昧の時間を楽しむつもりです。そして思いのほか長く困難であった四国遍路の旅を振り返ったり、来年の心積もりを反芻(はんすう)したいと思います。

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2008年12月30日 (火)

四国遍路: 愛媛県編(完)

旧道をさらに南下して国道196号に合流するとすぐ今治湯ノ浦ICでした。このまま国道を進んでもよいのですが、遅れを取り戻すために今治小松自動車道に入りました。いよ小松北ICまでわずか12kmの距離で15分ほどリカバリーできました。

歩き遍路はほぼ直線的に山に登る遍路道で60番横峰寺(よこみねでら)へ向かいますが、自動車は大きく左に迂回して国道11号を4km余り東進しました。途中に62番宝寿寺と63番吉祥寺がありますが、既に巡拝していますので通過しました。歩き遍路のコースに合わせて回る順番が決められていますからドライブ遍路ではこのように順番が入れ替わることがあります。

県道142号へと右折したあと、黒埼峠で県道12号に入りました。黒瀬湖の脇を少し走ると案内標識は右手の山道を指しています。八十八箇所で最大の難所とされていましたが、今はこの平野林道のおかげで横峰寺の少し上にある駐車場まで自動車で入ることができます。林道の途中にゲートがありました。通行許可証(往復1800円)を求める必要があります。なお大型バスは通行できませんから、バスを利用する遍路客は黒瀬湖畔で小型の参道バス(往復料金1700円)に乗り換えることになります。

 

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見晴の良い駐車場から急な坂道を400mほど下りると大師堂がありましたが先に権現造りの本堂にお参りしました。本尊は大日如来です。次いで本堂と対面する大師堂と聖天堂に戻り、再び本堂の先にある納経場へと坂を降ります。

 

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山門(仁王門)はさらに下にありますから雨に濡れた坂道を足元に気を配りながら往復しました。立派な庫裏(くり)が改築中でした。

 

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国道194号を経て国道11号に戻りました。64番前神寺までは巡拝していますから、65番三角寺(さんかくじ)を目指していよ西条ICから松山自動車道に入ります。約33km 走った三島川之江ICで国道11号を経由、狭い道で松山自動車道の高架を潜って約3km山道を走ると三角寺に到着、有料駐車場に車を停めました。道路の反対側の店先にいる年配の女性が駐車場脇の料金箱を指差しています。小型車は200円でした。

 

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三角寺は海抜450mの三角寺山中腹にある寺で、長い急勾配の石段を上がると仁王門、その左手に本堂がありました。境内に冬桜が咲いています。

 

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行基菩薩が開基され、弘法大師が本尊の十一面観世音菩薩を刻まれたそうです。大師堂は一段高くなっています。大師堂の隣には青銅の仏像が立っていました。

 

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三角寺の次はいよいよ八十八番札所のある香川県に入ります。

 

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<同行者のコメント> 観自在寺でお会いしたお坊さんたちが印象に残りました。何度も四国を訪れて修行をされているのですね。じゃこてんが愛媛の名物であることを始めて知りました。美味しかったです。ところでスケジュールのほうは大丈夫ですか?□

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2008年12月29日 (月)

四国遍路: 愛媛県編(その3)

2008_12060481夜来の雨の中を出発しました。昨日と同様に国道196号で今治市街地へ向かいます。西瀬戸自動車道今治ICの少し手前の片山でサークルKの角を左折しました。狭い道を500mほど走ると56番泰山寺の駐車場が左手ありました。道の反対側にある参道を進むと小山に向かって石垣を高く組み、白い塀に囲まれた泰山寺が見えます。石段を上って門柱から境内に入りました。

左手に本堂、右手に大師堂があります。大師堂は昭和60年(1985年)に建立されたものだそうです。本尊は地蔵菩薩です。

 

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国道196号から国道317号に入って、蒼社(そうじゃ)川を鴨部(かんべ)橋で渡り、案内標識に従って八幡山山麓の急な参道を上れば57番栄福寺の駐車場に到着します。

 

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一段高い場所にある本堂に向かって右手に回廊があり、大師堂、薬師堂などを結んでいます。本尊は阿弥陀如来です。雨が強くなってきました。

 

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栄福寺から南下して山道に入りました。海抜約300mの作礼山(されいさん)の山頂近くにある58番仙遊寺(せんゆうじ)へ向けて参道の落ち葉を踏みしめながら走ります。仁王門の脇を抜けると駐車場です。

 

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子安観音が暖かく出迎えて下さいました。外界から遠く離れた山寺の佇(たたず)まいです。すぐ横が本堂で、左手奥に大師堂がありました。

 

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霞(かす)んでいますが今治市街と瀬戸内海を展望できました。晴れていればさぞ素晴らしい景色なのだろうと想像しました。本堂の右手にあるモダンな宿坊には天然温泉と足湯があるようです。足湯の入口に黒色の番犬が行儀良く座っていました。

 

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次はいよいよ59番国分寺です。国道317号に戻って今治市役所方面に進み、国道196号の旧道に入りました。頓田川(とんだがわ)を渡ると国分(こくぶ)です。道がくねった左手に59番国分寺の有料駐車場を見つけました。左手の路地に入るとさらに左手に参道が続きます。石段を上った正面が本堂、右手に大師堂、左手に金毘羅堂が配置されています。国分寺らしく堂々とした構えです。

 

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近くに伊予国分寺塔跡があるようなので足を伸ばしてみました。100mほど先に石碑と礎石と思われる大きな石が多数置かれていました。後で調べると七重塔の礎石でした。国指定の史跡です。(続く)

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2008年12月28日 (日)

四国遍路: 愛媛県編(その2)

2008_12060454 いよ小松JCTで今治小松自動車道に入りました。12kmほど走った今治湯浦ICは西予宇和ICから約110kmの距離です。国道196号(今治バイパス)に出て今治市街へ向かいましたが、もう午後4時を過ぎています。

 

西瀬戸自動車道今治ICの入口を過ぎた阿方(あがた)で右折すると54番延命寺です。池の脇を抜けた門前の駐車場に車を停めました。正面の石段を上ったところに本堂、左手の少し離れた場所に大師堂があります。本尊は宝冠不動明王です。

 

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時間が残り少なくなりました。国道196号を少し戻って、国道317号に入り、今治市役所近くの交差点を左折した場所に55番南光坊(なんこうぼう)がありました。四国八十八箇所のなかで坊と名の付くのはこの寺だけで、境内に駐車場を取り込んだ不思議な風景です。大山祇(ずみ)神社の別宮(南光坊に隣接)にあった別当のひとつであった南光坊に本尊が移されて55番札所として独立したそうです。戦災で大師堂と護摩堂が残され、昭和56年になって山門正面に本堂が再建されました。本尊は釈迦如来の師とされる大通智勝(だいつうちしょう)如来です。
 
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国道に面した一際立派な山門は仁王門ではなく、前面と後面に四天王を配置した四国八十八箇所で唯一の形式です。

 

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我われのすぐあとにバスから降りた団体遍路客が本堂前で経を読み始めました。日が沈んで薄暗くなったと思えばもうすぐ5時です。初日よりスケジュールが少しずつ遅れて、この日に予定していた59番国分寺までまだ4箇所を残しています。

 

初日は高知市から室戸市まで朝の渋滞に巻き込まれ、2日目は桂浜で日の出を待ったために出発が遅れ、3日目は足摺岬での日出待ちと沈下橋を2つ巡ったことで遅れが累積してしまったのです。さらに宿泊地が遍路コースと合わなくなり、かなりの距離を余分に走ったことも響きました。4日目以降で挽回したいのですが下り坂とする天気予報が気に掛かります。芭蕉の名句「ものいへは唇寒し秋の風」の句碑を見つけました。ここは愚痴を言わずに忍の一事です。

 

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夕食に選んだ「ティア 家族のテーブル」へ向かう途中に今治城の脇を通りました。

 

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無農薬野菜と無添加調味料に拘(こだわ)る自然食のレストランです。同行者が好みそうなコンセプトに注目しました。バイキング形式ですが昼食が遅かったのでライトディナーコースを注文しました。お盆に載るだけの料理を1回だけ選べます。自分の胃袋の大きさを忘れて手を伸ばすうちに山盛り状態になってしまいました。ブリ大根や揚げたてのメンチカツを美味しく食べました。

 

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宿泊するホテルアジュールは今治湯ノ浦ICのすぐ近くにありますからかなりの距離を戻る必要がありました。スケジュール調整の失敗がここでも響きました。翌日に頑張ることにしてホテル内の温泉で疲れを癒しました。冷泉ですが弱アルカリ性の湯は柔らかな感触です。

 

翌朝は予報通りの雨になったようです。朝の6時になるのを待って再び温泉に入りました。(続く)

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2008年12月27日 (土)

四国遍路: 愛媛県編(その1)

国道56号は篠川に沿って高度を上げました。増田川橋を渡ると愛媛県に入ります。トンネルを2つ抜けると国道は下り坂になって海岸が近くなりました。宿毛市の延光寺から国道56号でおよそ30km走ると南宇和郡愛南町にある裏関所の40観自在寺(かんじざいじ)です。小川を渡った先の交差点から急に道が狭くなりました。山門手前の両側に砂利が敷かれた駐車場があります。第51代平城天皇の勅願所として弘法大師が開創された寺で平城天皇が行幸(ぎょうこう)されています。山号も平城山です。

 

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総欅(けやき)造の山門を入ると右手に八角の文殊堂、入母屋造りの本堂、平成5年に改築された大師堂があります。本尊は弘法大師が刻まれた薬師如来です。

 

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若い僧侶のグループと一緒になりました。もちろん歩き遍路をされています。私が写真撮影をしている間に同行者はそのお一人に声を掛けています。後で聞くと、兵庫県のお坊さんで、数日間を掛けた区分遍路を繰り返していらっしゃるのだそうです。般若心経の読誦(どくじゅ)が始まりました。一般のお遍路さんが唱える般若心経とはまったく別の経に聞こえ、男性コーラスのような声の美しさに感銘をうけました。参道の左手にある八体仏十二支守り本尊は昭和53年に完成したものだそうです。

 

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国道56号で海岸沿いを50kmほど走りました。途中、津島町横浦の入り江に筏(いかだ)が多数浮いています。真珠養殖のようです。三重県の英虞湾を小さくしたような景観に思わず車を停めてシャッターを切りました。

 

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さらに北上して宇和島市内に入りました。市役所の近くに南国を感じさせるワシントン椰子(やし)の並木が見事です。その並木道を走ってみたくなりました。200mほどの並木(国道320号)の先で長い天神トンネルに吸い込まれてしまい、引き返すタイミングを逸して丸穂トンネルと柿原トンネルも抜けて、気がつけば須賀川ダムの近くに出ました。国道320号の旧道に入って引き返してJR予讃線北宇和島駅付近で国道56号に復帰できました。やれやれです。

2008_12060439 すぐ先のY字路でコースを右に取ってJR予土線と光満川(みつまがわ)に沿って走りました。務田(むでん)駅の手前を左折して県道31号に入ります。自動車には複雑なルートですが案内標識に従って41龍光寺境内の駐車場(大型車は不可)に到着です。歩き遍路の人や大型バスを降りた遍路は小高い山上まで石段の参道を上る必要があります。

 

本堂と大師堂の間にある石段をさらに上ると明治になるまで旧稲荷寺の本堂であった稲荷社です。三間の稲荷とも呼ばれているそうです。本尊は十一面観世音菩薩です。

  

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2008_12060440 県道31号に戻って、さらに北上するとおよそ3km42仏木寺(ぶつもくじ)に到着します。道路沿いに仁王門がありますが、駐車場は右手奥にありますから、裏手の門から境内に入ることになりました。石段を上ったところにある鐘楼は屋根が珍しく茅葺(かやぶき)でした。参道は行き止まりのように見えますが、左手に進むと広い空間になり、正面が本堂で左手に大師堂がありました。本尊は大日如来です。

 

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2008_12060445 仏木寺から県道31号で歯長(はなが)峠のトンネルを抜けると西予市(せいよし)に入ります。約15kmの距離です。T字路を左折、松山自動車道の終点である西予宇和ICの入口を過ぎてさらに右折、案内標識に従って左折すれば43明石寺(めいせきじ)に到着です。御篠(おささ)山の山道を少し上った所に大型車が停められる広い駐車場がありました。

急な石段の参道から堂々たる仁王門を入ってさらに石段を上ると唐破風造りの本堂、その右手に大師堂が並んでいます。本尊は千手観世音菩薩です。

 

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2008_12060451この先の44番大宝寺から53番円明寺まではすでに巡拝していますから、次は今治市の54番延命寺です。松山市周辺をパスして松山自動車道で今治まで一気に走ることにしました。松山自動車道は未完成のようで、大洲北只ICから先は国道56号バイパスとなり、大洲ICから再び松山自動車道となります。松山市街地が展望できる伊予灘SAで休憩を取りました。松山城が霞(かす)んで見えます。

 

遅い昼食です。私は伊予名物のジャコテンうどんを注文しました。素朴な味でした。「愛媛と言えばラーメンでしょ」と同行者はしたり顔です。肱川(ひじかわ)ラーメンは昔風の醤油味とストレート麺が懐かしいです。いずれもさっぱりした口当たりが期待以上でした。肱川と言えば西予市の明石寺へ行く時に通った川ですからその地方のラーメンなのでしょう。私のドンブリから一口つまんだジャコテンに頷(うなづ)いた同行者は、肱川ラーメンを食べ終わると、横の売店でジャコテンを大量に買い込んでいます。(続く)
 

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2008年12月24日 (水)

四国遍路: 高知県編(完)

2008_12060391 次は高知県で最後の39番延光寺(えんこうじ)です。下ノ加江から県道21号で三原を経由するのが近道ですが、国道321号で四万十市へ向かいました。前日の黄昏時にドライブした四万十川に架かる佐田の沈下橋を見物するためです。

 

伊豆田坂トンネルを抜けると四万十市の間崎で四万十川縁に出ました。堤防上をしばらく走ると前方に四万十大橋が見えてきました。その上流に架かるのは国道56号の渡川大橋でしょう。

   

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国道56号に入って高橋分岐から旧道へと右折、昨日も通過した四万十川大橋の袂(たもと)から川沿いに遡(さかのぼ)るつもりでしたが、そちら方向は行き止まりです。一旦四万十川から離れました。国道441号を北上して、佐田方面への脇道に入ります。200mほど行過ぎたところから川原に下りると佐田沈下橋がありました。

 

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徳島県で渡った吉野川の沈下橋よりも幅が狭く、かつ転落防止用ブロックもないため、上部がのっぺりとした沈下橋が対岸に伸びていました。慎重に車を走らせました。他にも写真撮影をする人を見かけました。

 

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折角だからと、もう少し上流にある三里沈下橋にも立ち寄ることにしました。道路脇に番号が書かれた標識がいくつも設置されています。何だろうと思っていると大型トラックが前方から迫ってきました。擦れ違い場所を示す標識でした。何台ものトラックと擦れ違って三里沈下橋に到着です。

   

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砕石現場のすぐ横です。「発破に注意」の看板が目に入りました。沈下橋は急坂を下りた場所にあります。佐田沈下橋とほぼ同じです。時間を大分ロスしましたので、車で渡るのは止めて、次の目的地である延光寺へ向かいます。

国道56号に戻るのは遠回りですから川登大橋から県道50号で宿毛市との市境にある有岡へ向かいました。途中で道路工事が行われていましたが順調に国道56号に入ることができました。昨夜も走った国道ですから見覚えがあります。

 

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宿毛市平田町で案内標識に従って右折すれば1km余りで39延光寺に到着します。小さな門前町を抜けて駐車場に車を停めました。石段の上の仁王門から境内に入ると赤亀の像が出迎えてくれます。

 

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立派な庭を抜けると右手に本堂、左手に大師堂があります。

 

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2008_12060424 樹齢500年の"いぶき"が目を惹きました。

 

高知県(土佐)は札所が16箇所と少ないのですが、次の寺までの距離が長い区間が多いため、遍路には鬼国と恐れられ、修行の道場とも言われます。何とか無事に延光寺で打ち終えです。

 

続いて愛媛県の札所遍路に向かいます。

 

<同行者のコメント> 暗いうちに朝日を見に出かけたり橋へまわり道をしたりで忙しい遍路ですね。だいぶお寺をまわったことで般若心経と真言が少し上手くなりましたよ。□

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2008年12月23日 (火)

四国遍路: 高知県編(その7)

早朝の国道321号を南へ走りました。スケジュールの遅れが蓄積したため宿泊地から「往きつ戻りつ」の遍路コースになってしまったのです。土佐清水市の38番金剛福寺(こんごうふくじ)へ行くには海岸沿いの国道321号が分かり易いコースですが、少しでも時間を短縮するためにより直線的な山越の県道28に入りました。

快適な道も高度を増すにつれて道幅が狭い曲がりくねった山道に変わりました。助手席では同行者が「またまた山道を走っている!」と思ったのでしょう、気持ち良さそうに寝入っています。下川口で国道321号に入りました。所要時間を考えると「くたびれ儲け」だったようです。目的地まではまだ25kmほどあります。

辺りが段々明るくなってきました。土佐清水市の中心部に差し掛かったのは715分前、あと15kmほど残っており、間に合うかどうかは微妙です。足摺スカイラインは快適な道ですが、アップダウンとカーブがあり、先を行く車に妨げられ、時間だけが経過して行きます。足摺国際ホテルの前でとうとう7時になってしまいました。残る1kmのドライブももどかしく足摺岬の駐車場に車を停めました。すっかり明るくなった展望台までの散策路を急ぎます。展望台に上ると朝日は地平線付近の雲に隠れてまだ出ていません。

720分頃に雲の上に日が昇り始めました。他のグループと並んでシャッターを押しました。スケジュールの遅れを利用して足摺岬の日の出を撮影しようと前夜考えたのです。

 

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撮影を終えて足摺灯台へ向かいました。日本最大級の灯台は樹木が生茂った小道の先にありました。弘法大師の爪書き石の先にある弘法大師縁の亀呼び場から眼下の不動岩が望めました。もう釣り客がいます。

 

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足摺灯台のビューポイントである「天狗の鼻」は展望台を挟んだ反対側の崖上にあります。写真で良く見る風景がありました。

 

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ジョン万次郎像の前を抜けて駐車場の反対側にある38金剛福寺(こんごうふくじ)へ向かいました。

 

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大きな亀の像が出迎えてくれる広大な境内には池と巨石を配した庭が圧倒的な存在感で参拝者に迫ります。

 

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本堂、大師堂、愛染堂、弁天堂、地蔵堂、多宝塔、十三重石塔、仁王門、宿坊などが建ち並んでいます。本尊は千手観世音菩薩です。(続く)

 

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2008年12月22日 (月)

四国遍路: 高知県編(その6)

2008_12060351 国道56号を少し引き返し、県道39で土佐湾沿いに出て、県道23号を経て県道47号の宇佐大橋で浦ノ内湾(横浪三里)を渡りました。

 

明徳義塾の竜国際キャンパス脇を狭い道に入ると1km弱で36青龍寺(しょうりゅうじ)です。駐車場に車を停めて仁王門を入ると不動尊の横に修行用の小滝が目に入りました。

 

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一直線に伸びる120段の石段を上ると三重塔、本堂、大師堂が続きます。息を整えて般若心経を唱えました。

 

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県道39号から国道56号へとそのまま戻るのも面白くありませんから横浪黒潮ライン(県道47号)に入りました。アップダウンと急カーブが続きます。海岸線が入り組んだ風景は宮城県の牡鹿(おが)半島と似ていると思いました。擦れ違う車はほとんどありません。
 
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浦の内で県道23号に入って須崎市で国道56号に戻りました。須崎市道の駅「かわうその里須崎」に立ち寄ります。レストラン「とれた亭」で人気の「土佐丼」を食べるためです。同行者は好物の海鮮丼を選びました。
 
 
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国道56号(中村街道)で七子峠など峠をいくつも越えました。途中で見かけた案内標識に書かれた久礼(くれ)の地名で漫画「土佐の一本釣り」の舞台となった久礼港を思い出しましたが、今回立ち寄る余裕はありませんので通過しました。四万十町で国道381号にそれると程なく37番岩本寺です。駐車場から仁王門を入りました。境内の右手に大師堂と本堂、左手には本坊と信徒会館が並んでいます。本尊は不動。観世音・阿弥陀・薬師・地蔵の五尊です。
 
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すでに5時近くなっていましたので、この日に予定していた38番金剛福寺と39番延光寺は翌日にして、チャレンジ・ドライブに変更しました。国道56号には戻らず、国道381号をそのまま進んで四万十川沿いを下流方向へ走り、予土(よど)線打井川駅(うついがわえき)付近で県道55に入りました。仏が森山を抜けて上川口で国道56号に出るコースです。日がとっぷりと暮れてしまいましたのでヘッドライトの灯りを頼りに走行するうちに、途中の三叉路で道なりに県道367へ入ってしまいました。方向転換をするスペースが見当たらず、そのまま進んで国道439に出ることにしました。四万十市の市街地まで人家や外灯がまったくない真っ暗な国道を快調に走りました。約40kmのチャレンジ・ドライブはほぼ目的通りの6時頃にゴールインです。

そろそろホテルにチェックインする時間ですが、予約したホテルが四万十市ではなく隣の宿毛(すくも)市ですから、まだ20km以上のドライブが続きます。暗闇の中を走って宿毛湾の大島にある宿毛市国民宿舎「椰子(やし)」に到着しました。さっそく温泉に入って一日の疲れをゆっくり癒(いや)しました。(続く)

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2008年12月21日 (日)

四国遍路: 高知県編(その5)

高知女子大脇を通って8km余り走ると32禅師峰寺(ぜんじぶじ)です。石土池(いしづちいけ)の近くです。一般道から路地に入って、急坂を上ると大型車も停められる駐車場に到着です。観音像の脇から参道を上がった仁王門の右手には奇岩があります。

 

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高台にある境内から日の出を見た桂浜と浦戸大橋が遠くに望めます。
 
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桂浜に向かって早朝にも通った浦戸大橋を渡ると8km余りで33雪蹊寺(せっけいじ)です。この寺がある長浜は戦国武将の長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)の城下町で、雪蹊寺に向かう途中、元親の墓への入口を通過しました。

 

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雪蹊寺の小さな駐車場に車を停めて石柱の門を入ると観音堂、鐘楼、大師堂、本堂がありました。本尊は薬師如来です。本尊の脇仏は運慶の作と伝えられる日光菩薩と月光(がっこう)菩薩です。

 

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西へ7km余り走った吾川郡春野町に34種間寺(たねまじ)があります。歩き遍路は田園の遍路道を歩きますが、あてずっぽうで走ったところ狭い道に入り込み、迂回して春野庁舎を経由する広い道で到着しました。車の通行が少ないのでかなりの速度で走ったのですが33番をほぼ同時に出発した車に続いて大型車も停められる広い駐車場に入りました。勘ピューターとカーナビの駆け引きで時間をロスしてしまったことは残念です。

2008_12060317_2 地蔵堂、本坊、持仏堂、大師堂、観音堂、本堂が複雑な配置で建てられています。本尊は薬師如来で、安産の薬師として信仰されているため、境内には石仏がたくさん並んでいました。種間寺の寺名に興味を持て調べてみました。それによると四天王寺造営のために来日した百済の仏師が帰国途中に嵐に遭い近くの港に立ち寄った時に中国から持ち帰った五穀の種子を蒔(ま)いたことによるそうです。

 

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国道56号に入ってさらに西へ向かいます。種間寺から約11km走った土佐市役所の近くで狭い脇道にそれました。田園地帯から再び山間地になり、「ぶんたん(分旦)」の果実がたわわに実る畑を抜けて曲がりくねった急坂を1kmほど上った山の中腹に35清滝寺(きよたきじ)がありました。運転に自信の無い方は高知自動車道の高架下に車を停めてこの約1kmを歩くのが良いでしょう。

 

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鐘楼の前から仁淀川(によどがわ)と土佐湾が望めました。仁淀川には四万十川や吉野川と同様に沈下橋がいくつもあるそうです。(続く)
 
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2008年12月20日 (土)

四国遍路: 高知県編(その4)

翌日は未明の桂浜へ出かけました。中学校の修学旅行で訪れたことはありますが、今回は日の出を見るためです。砂浜と下竜頭岬の竜王宮を30分ほど散策していると周囲が明るくなってきました。

 

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高台に立つ坂本竜馬像の前に移動しました。他にもカメラを抱えた人達が日の出を待ち構えています。

 

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朝日の撮影は富士山に登った時に練習していますから上手く撮れたと思います。バカチョンのデジカメは太陽の強い光にピント調節がしばしば狂ってしまうためズームアップ撮影は意外と難しいのです。

 

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桂浜から一旦ホテルに戻ったことで出発が遅れた上に、前日に参拝する予定であった30番善楽寺は市の中心部から逆の北東方向(高知IC近くの一宮)にありますからスケジュールが厳しい日になりそうです。土佐神社の駐車場を抜けて善楽寺の駐車場に車を停めました。土佐一ノ宮の別当寺でしたが、明治初期の廃仏毀釈で廃寺になり、昭和になって復興したそうです。その後、安楽寺(高知駅の西方1km)へ移されていた本尊が平成6年に善楽寺に戻り、二箇所あった三十番札所この寺に統一されました。冬の朝だからでしょうか、参拝する人影はほとんどありません。駐車場に戻ると団体遍路客を乗せた観光バスが到着しました。

 

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高知駅方面へ戻り、国道32号を横切って南下しました。善楽寺から8kmほど、海抜145m五台山に上って到着したのは31番竹林寺です。五台山公園の展望台を行過ぎて坂道を少し下りると西門前の駐車場に到着しました。西門から入った境内の左手にある本堂(文殊堂)は文明年間(1469-86年)の建立と伝えられます。本尊は文殊菩薩です。本堂と向かい合うように大師堂が立っています。

 

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その本堂・大師堂よりも一段高い場所に朱塗りの五重塔がありました。32mの高さがあるそうです。団体遍路バスがやはり西門前に停車して遍路さんたちが降りてきました。

 

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仁王門から石段を下りて左手の納経所に向かう途中に芭蕉の句碑「ほろほろと山吹散るか瀧の音」を見つけました。安永二年三月十二日に詠んだ句と説明されています。

 

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竹林寺は前述した「南国土佐をあとにして」(ペギー葉山さん)で「土佐の高知の播磨屋橋で坊さん簪(かんざし)買うを見た」と歌われた純信とおうまの悲恋の寺としても有名です。(続く)

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2008年12月19日 (金)

四国遍路: 高知県編(その3)

香南市(こうなんし)に入って国道をそれ市街地を2km余り走ると28番大日寺です。鋭角に曲がって入る急な参道を上ると仁王門下に駐車場(大型車は不可)がありました。

 

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正面の本堂には行基が刻まれた大日菩薩が本尊として安置されています。国指定の重要文化財です。大日堂と呼ばれていたこの寺は明治の初めに廃寺となりましたが、後に再興されて寺名を大日寺に改称したそうです。なお本堂と大師堂は近年改築されたものです。

 

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「土佐くろしお鉄道」沿いに5km余り走って一旦国道195号に入りました。陽がだいぶ傾いてきました。南国市の御免(ごめん)駅近くを抜けて北上すると約2km29国分寺に到着です。寺の裏手にある第2駐車場に車を停めました。仁王門を入ると正面に落ち着いた佇まいの金堂(本堂)が見えます。本尊は千手観世音菩薩です。

 

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大師堂にもお参りしたあと、良く手入れされた庭を入った納経所で納経を済ませるとちょうど5時になるところでした。

 

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この日は予定通り高知市内のホテルに宿泊します。今は珍しくなった路面電車の土佐電鉄のルートに沿って御免(ごめん)から市の高知市の中心部へ向かいました。

 

2008_1206025450年近く前、はじめて訪れた時に興味を持った地名でした。南国市商工会青年部のhpによると、山内二代藩主の時代に舟入川を交通手段とする商業地域が作られ、そこに入植したものには土地を与え、租税や諸役を免除したことが地名の由来、つまり経済特区にあたるものだったそうです。ここで、何の脈絡もありませんが私の好きな井上陽水さんの歌にも「御免」があります。

 

夕食は「はりまや橋」近くの壱番街にある「土佐藩高知本店」を選びました。私はもちろんカツオ料理が目当てですが、同行者は好物のマグロ料理に舌鼓を打っています。

 

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食後の散歩を兼ねてはりまや橋(播磨屋橋)に立ち寄りました。朱に塗られた橋は平成になって架け替えられたものであるとの説明がありました。昔、この橋を見た時と変わりはないようです。道路の反対側に周ると鉄製の橋がありました。こちらは明治時代のはりまや橋とのこと。もうひとつはりまや橋があったことを初めて知りました。はりまや橋はペギー葉山さんの「南国土佐をあとにして」で歌われて有名になりました。(続く)

 

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2008年12月18日 (木)

四国遍路: 高知県編(その2)

国道55号から案内標識に従って25津照寺(しんしょうじ)へ向かいました。寺の周辺は狭い路地ばかりで車のアクセスが困難です。港橋近く、室戸漁協の脇にある駐車場に車を停めて200mほど歩きました。津照寺は室津港に面した小高い山の山上にあります。108段の急な石段を上ると右手に本堂がありました。本尊は延命地蔵菩薩です。

 

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眼下に室津港と土佐湾(太平洋)が拡がっています。石段の途中に立つユニークな仁王門に登ってみました。鐘楼でした。大師堂は石段を下りた所にあります。

 

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再び国道55号に出て高知市方面に向かうと前方に行当岬(ぎょうどうみさき)が見えます。案内標識に従って旧道に入りました。曲がりくねった坂道を5km余り上ると26金剛頂寺(ちょうじ)の有料駐車場に到着です。金剛頂寺は海抜200mの行当岬の頂上にありますから、室戸岬の最御崎寺を東寺、この金剛頂寺を西寺とも呼ぶようです。

 

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仁王門を入ると左手奥に大師堂、右手に鐘楼堂、正面が本堂です。本尊は薬師如来。その他にも多数の仏像が本尊を囲むように並んでいます。本堂の左手にある霊宝館には重要文化財6点など多数の古美術が保存されているそうです。最御崎寺がある室戸岬と津照寺がある室津港を望むことができました。

 

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国道55号に戻ってさらに西進しました。30kmほど走ると安芸郡安田町にある27神峯寺(こうのみねじ)の入口ですが、昼食時間をとっくに過ぎていますので、安芸(あき)市へ入った大山岬近くにある薩摩屋へ向かいました。「釜揚ちりめん丼」が目当てです。

 

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私はちりめん丼定食、同行者はちりめん丼を注文しました。違いはヒレカツが一品多いことです。醤油とポン酢で食べるちりめん丼は期待以上の美味しさで大満足でした。

 

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国道55号を4kmほど引き返して27番神峯寺に向かいます。曲がりくねった山道を4kmほど上ると山門近くに有料駐車場がありました。立派な山門には朱が新しい仁王像が安置されています。

 

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石段を上ると左手に本堂、右手に大師堂があります。本尊は十一面観世音菩薩です。山の急傾斜にある良く手入れされた境内から太平洋の展望が楽しめました。

 

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安芸市には安芸城址、野良時計、土居廊中、岩崎弥太郎の生家など興味深い場所がありますが今回は残念ながら通過することにしました。(続く)

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2008年12月17日 (水)

四国遍路: 高知県編(その1)

三回目となった四国八十八箇所の区分遍路は高知県からの順打ちコースです。早朝に大坂の宿泊地を出発して、中国自動車道と山陽自動車道を走り、倉敷JCTで瀬戸中央自動車道に入って瀬戸大橋を渡れば四国です。

 

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坂出JCTで高松自動車道に入って川之江JCTで高知自動車道に向かいます。 このJCTは松山・徳島・高知の三方向に高速道路が分岐しますから間違えないように注意する必要があります。

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高知自動車道は四国中央の山岳地域を縦断する対面通行の高速道路で長いトンネルがいくつも続きます。全線では約40のトンネルがあり全長の半分以上がトンネル区間だそうです。四国の峰を海抜1000m付近で貫くトンネル周辺に霧が出て視界が悪くなりました。四国最長の笹ヶ峰トンネル4307m)を抜けると高知県に入り、視界が広がると南国ICです。国道32号へ出て、国道55号(南国バイパス)で室戸へ向かいました。

 

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朝の通勤時間帯に入ったためノロノロ運転が続きましたが、安芸(あき)市を抜けた頃にはやっと順調に流れ始め、行当岬(ぎょうどうみさき)を過ぎると前方に室戸岬が見えてきました。室戸岬を少し過ぎた御厨人窟(みくろど)が最初の目的地です。

 

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空海が19歳の時にこの洞窟に籠って修行された場所で、御蔵洞(みくらどう)とも呼ばれます。海岸に近い場所に洞窟が2つ海の方向を向いています。向かって右側が新明宮で空海が修行された洞窟で、左手の五所神社は住居とされた洞窟と伝えられます。

 

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両方の洞窟に入ってみました。修行の場から見えるのは空だけで、住居の場の方は空と海が見えました。「空海」の風景なのです。

 

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室戸岬から室戸スカイラインに入って24最御崎寺(ほつみさきじ)に向かいました。土佐(高知県)で最初の札所で、徳島県の23番薬王寺からは78kmの距離があります。歩き遍路のコースは御厨人窟の近くから約700m登山道に向かいますが足が回復したばかりの同行者に配慮して自動車で上りました。

 

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それでも駐車場からは坂道の参道が300mほど続きます。山門を入ると正面の一段高い場所に本堂、左手に多宝塔・鐘楼・大師堂があります。本尊は虚空菩薩です。

 

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手前の鐘石が目に入りました。丸い石で叩くと軽やかに鐘の音が響きます。

 

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山門脇から50mほど下ると室戸岬灯台がありました。真っ青な空と海を背景に純白の灯台が映えています。室戸スカイラインをさらに10kmほど北上すると室戸岬山頂室戸広域公園を経て室戸市役所の近くで国道55号に出ました。(続く)
 
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2008年12月14日 (日)

京都の紅葉: 光明寺

東山の高台寺を後にして長岡京市へと向かいました。国道171号(西国街道)の中久世交差点を右折して東海道新幹線と東海道線と交差する旧西国街道に入りました。向日町(むこうまち)駅を過ぎた向日市役所前でさらに右折すると道は段々狭くなっていつの間にか長岡京市に入ります。案内に従って進むと目的地に到着しました。ほぼ一杯になった臨時駐車場(料金は1000円)に入ります。自動車道から脇道に入って200mほど歩くと光明寺(こうみょうじ)の総門でした。18000坪もあるとされる広大な境内が山麓の傾斜地に細長く伸びています。

光明寺は西山浄土宗の総本山です。拝観料500円を払って総門から境内に入ると参道は二手に分かれます。左手に伸びる石畳の参道は「紅葉参道」で紅葉のトンネルが続いていますが、拝観コースの指示に従って正面の表参道のなだらかな石段を上ります。

 

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京都随一と言われるだけあってこちらの参道の紅葉も見事です。総門を振り返ってシャッターを押しました。

 

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木立に被われてトンネルのようになった石段を一段上るたびに御影堂の屋根が近づいてきました。表参道を上りきった右手一帯にも見事な紅葉が見られます。

 

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正面に聳(そび)える御影堂(本堂)は応仁の乱などで消失し、現在の建物は1754年に再建されたものだそうです。十八間四面(約33m四方)の大きさがある総欅(けやき)で造られた入母屋造りの建築物です。その御影堂の左手前に法然上人の銅像が存在感を持っていました。
 

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御影堂に参拝したあとは石段を下りて紅葉参道へと向かいました。

 

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朱や黄色に色付いた紅葉のアーケードが石畳にそって続いています。この参道には立ち止まって紅葉を撮影する人達で混み合っています。

 

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緩やかな紅葉参道を下ると一周するコースで総門に戻りました。

 

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交通の便はあまり良くないのですが紅葉が約1000本もあると言われる人気スポットだけに大変な人出でした。最寄の阪急京都線長岡天神駅を下車すると徒歩で約30分、JR京都線長岡京駅下車の場合はバスで約20分の場所ですから、自動車を利用するのが便利ですが、来年は臨時駐車場が設置できない旨の案内状を貰いました。

 

<同行者のコメント> 高台寺で紅葉を見ましたから車の中でしばらく休憩です。あとで運転手さんが見せてくれた紅葉の写真がきれいでした。どうして京都の紅葉はこんなに色鮮やかなのでしょうか。寒暖の差が大きい盆地だからでしょうか。□

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2008年12月10日 (水)

京都の紅葉: 高台寺

東名阪自動車道から今春に開通したばかりの新名神高速道路に入る頃には日が昇ってすっかり明るくなりました。鈴鹿トンネルと甲南トンネルを抜けた信楽IC付近では濃い霧が立ち込め、その霧を抜けると高速道路の周辺の木立もすっかり色付いています。

 

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名神高速道路京都東ICから国道1号に出ました。さらに東大路通を600mほど北上して東に入ると高台寺に到着です。豊臣秀吉の正室である北政所(きたのまんどころ、高台院)が秀吉の冥福を祈るために建立したこの寺は京都における紅葉の名所のひとつです。10月下旬の三尾に続いて今年4回目の京都訪問です。

駐車場から高台寺の境内に向かいました。苔の美しい前庭を抜けて入口から庫裏の横を通って湖月庵前に出ると紅葉の先に大雲院の祇園閣(国登録有形文化財)が聳えていました。大倉財閥の創始者である大倉喜八郎が別邸内に建てた展望台だそうです。名前の由来は塔の上部にある祇園祭りの鉾をデザインした飾りにあるようです。

 

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書院から方丈に回って方丈前庭をしばらく眺めました。

 

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庭園の先には開山堂(重要文化財)と観月台(重要文化財)、中門の先には臥龍廊(がりょうろう)を背景に真っ赤に色づいた紅葉が臥龍池に映えています。

 

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霊屋(重要文化財)に参拝したあとは高みにある茶室の傘亭(重要文化財)と時雨亭(重要文化財)へと足を伸ばしました。傘亭は屋根の竹組み構造が傘のようになっていることが名の由来で、茶室へ舟から入る構造にも伏見城に建てられた時の様子を残しています。高台寺に移設された時ににじり口が追加されたと説明員の方から聞きました。時雨亭も伏見城から移設された二階建ての構造が珍しい茶室です。

 

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竹林の階段を下りて石畳の「ねねの道」に出ました。以前、東本願寺の大谷祖廟を訪れた時に円山公園から清水寺まで歩いた人気散策路です。

 

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一念坂と二年坂から産寧坂へと前回歩いた散策路を辿ると舞妓姿の女性を見かけました。その風情からコスプレの観光客のようです。

 

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急な坂を上って駐車場に戻りました。法観寺の「八坂の塔」が眼下に見えます。その背景には京都駅前の京都タワーも望めました。

 

<同行者のコメント> 1ヶ月前に三尾を訪れた時はやはり時季が早すぎましたね。テレビで見る京都の色鮮やかな紅葉はきっと絵の具を塗っているのだろうと思っていましたが今回はその華やかな紅葉が見られました。でも高台寺は二度目ですよ。(続く)

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