記録を残しましょう
当ブログを立ち上げてから3年3ヶ月、投稿記事も500件になろうとしています。四国八十八箇所巡りの記事を書く間にひとつの考えが私の中に生まれていました。三箇日に尋ねてくれた家族の一員にこのブログをしばらく休止するつもりである旨を話すと、「どうして? 続ければ!」と軽くいなされてしまいました。ブログを始めた頃にくらべると記事が重くなったことが気になっていました。i-phoneでアクセスしてくれる別の家族は「画像ファイルが多過ぎて携帯には重過ぎるよね!」と言います。
ブログの書き方を模索していた私は、軽い乗りのブログ「竹輪会(chikuwakai)」を昨年の夏に立ち上げていました。仲間たちと飲み歩いた居酒屋などから面白いと思った店舗を紹介することがテーマです。数枚の写真を厳選して月1回程度のペースでアップしています。興味のある方は上記のブログ名をクリックして下さい。
新しいブログの経験を生かし、当ブログの派生版として、もうひとつのブログを今週初めに立ち上げました。旅先で興味を惹かれたものを取り上げる「これって、何!」です。このブログをどのように展開するかは記事を書きながら考えたいと思います。ブログ名をクリックすると同様にサイトへ飛べます。
さて当ブログですが、記事のボリュームと投稿ペースを抑えて続けることにしました。導入部が長くなりましたが、いよいよ本題に入ります。
<デジタル的な記録方法>
当ブログにアクセスされた方はお気付きと思いますが、私は「記録マニア」です。旅先で目に入ったものを手当たり次第に撮影したりメモを取ります。そして帰宅後にこれらを整理しながら事前に考えたシナリオにそって記事を書いています。3年前にも似たタイトルの記事「旅の思い出を残しましょう」で紹介したように、写真はデジタル・フォーマットで記録媒体に書き込んでいつでも取り出せるように管理しています。パソコンはそのためのツールとしてとても便利ですが、デジタル記録には意外な弱点があることを思い知らされることになりました。
CD/DVDディスクはポピュラーな記録媒体(メディア)ですが、その寿命は数年から10数年と言われています。素材のプラスチックが変質するだけでなく、情報の書き込みはレーザー光でプラスチック基盤の光反射率を変化させて行うため、太陽光など強い光に長時間さらされると読み出せなくなることがあります。CD/DVDディスクが普及する前に使われた録音テープやコンピュータ用磁気テープも同様の弱点がありました。外部の強力な磁力にさらされると磁気情報が消えてしまうことがあったのです。テープ自身も繰り返し使うと、磁気面が傷んだり、テープ自体がワカメのように伸びて使えなくなるのです。
パソコン、携帯電話、携帯音楽プレーヤーなど最近の電子機器には小型ハードディスクあるいは半導体メモリー(SDカードなどのフラッシュメモリ他)が記録媒体として使われています。ハードディスクは円盤が高速回転する機構を持っていますからショックを与えると故障することがあり、長時間使用するとヘッドや回転軸など可動部が劣化するため寿命に限りがあります。一方、半導体メモリはショックに強いのですが強力な外部電界や放射線に弱いのです。
これら記憶媒体の弱点は様々な方法で補うことができます。寿命が限られる素材を使う記録媒体では寿命に至る前に新しい記録媒体へ情報を移し変えることで保存期間を延ばすことができます。ハードディスクや半導体メモリの場合は記録媒体を二重化あるいは三重化することで情報を失うリスクを軽減させることが業務用で行われています。RAID(レイド)と呼ばれる方法でディスクアレーの一種です。
<永久保存は可能?>
コニカミノルタの「百年プリント」でなくても保存方法さえ良ければ、何十年も前の写真がほとんど劣化しない状態でアルバムに残っています。長期保存の代表格として墨で書かれた手書き文書は、百年どころか数百年から1000年以上前のものが良好な状態で保存されている例は珍しくありません。デジタルデータも上述したような対策を取れば永久に保存できるでしょうか。残念ながらそうとは言えません。
保存のために必要な技術や技術者が失われるか、再生するために必要な製品が市場から消えてしまうことがネックになるからです。例えば、8ミリ映画フィルムやビデオレコーダーのベータ方式などは10年~20年後に再生する装置を入手できなくなりました。MDプレーヤーもMP3プレーヤーに押されて急速に姿を消しつつあります。アナログ・レコードの場合は、熱烈なファンが居たため、現在でもレコード・プレーヤーやレコード針を新規に購入できますが、これは例外と言えるでしょう。
数年前のことです。パソコン内蔵の大容量ハードディスクが故障して痛い目にあったことがありました。その後は安全を期して、どのパソコンからもアクセスできる(LANインターフェースの)外付けハードディスにバックアップを取り、さらに進んで外付けハードディスクを二重化しました。2つのハードディスに記録する情報を絶えず同一にするミラーリング機能を持たせたのです。これでどちらか1台が故障しても最新の情報がもう1台に残っていますから安心です。故障した方を交換あるいは修理すれば良いのです。(続く)
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