四国遍路: 香川県編(その4)
80番国分寺(こくぶんじ)は県道33号でJR予讃(よさん)線沿いに6km余り走った国分(こくぶ)駅近くです。ちょうど12時に到着、山門前の細長い駐車場に車を停めました。
山門を入って長い松並木の参道を進むと両側に石仏が並び、金堂跡の礎石も点在しています。堀に架かる石橋を渡ると正面が入母屋造りの本堂でした。本尊は行基菩薩が刻んだと伝えられる十一面千手観世音菩薩です。本堂は国の重要文化財に指定されています。不動明王や仏足石を過ぎた右手の土塀の中に二重塔の形をした大師堂がありました。
ここまでは前夜に自動車ラリーの要領で配分した時間通りに巡拝できました。しかしこの先は遍路区間がだんだん長くなりますからさらに気を引き締めることにします。81番白峯寺(しろみねじ)は国分寺のほぼ真北の白峯山にありますがドライブ遍路は国道11号に入って坂出市方面へと大きく迂回します。上氏部(かみうずせ)交差点で国道11号は左に折れますが、案内標識に従って直進して、右折すると雄山(おんやま)と雌山の脇を抜けてつづら折りの道は白峯山に登って行きます。
尾根に出るとそこは絶景のビューポイントでした。瀬戸大橋とそのPAがある与島を含む塩飽諸島(しわくしょとう)、そして対岸の児島方面がはっきりと望めます。ところで香川県坂出市の与島を予島と誤記する例をよく見かけます。これは隣接する伊予(愛媛県)の影響でしょうか。
白峯寺の山門を入って参道を左に折れると正面に崇徳天皇の御陵「頓証寺殿(とんしょうじでん)」があります。勅額門(ちょくがくもん)の手前から右手にある石段を上ると正面に本堂、その右に大師堂がありました。本尊は千手観世音菩薩です。
駐車場に戻る途中に青空が覗(のぞ)く空から白いものが落ちてきました。カメラで捉(とら)えられるほど大粒の雪です。
尾根伝いの道を快調に走りました。五色台(青峰、赤峰、白峰、黒峰、黄峰)への分岐点を直進して8kmほど走って坂を少し下ると82番青峰山根香寺(ねごろじ)への入口がありました。弘法大師がこの地で感得された金剛界曼荼羅の五智如来にちなんで五つの峰が名付けられたそうです。ちなみに東京の五色不動(目黒、目白、目赤、目青、目黄)も同じ密教の流れを汲んでいます。駐車場に車を停めて山門を入りました。一旦石段を下りたあとに改めて長い石段を上る参道はユニークです。
石段をさらに上ると本堂があります。左手の入口から万体観音堂を抜けて右手に出る回廊形式になっていました。寺派は天台単立(天台系宗派のひとつ)で、本尊は千手観世音菩薩です。本堂前に桃色の冬桜が咲いていました。この根香寺は紅葉の名所とされます。石段脇になぜか「役(えん)の行者」像がありました。
さらに坂道を下ると屋島の全景が見えてきました。一気に下りて高松市内へと走り、下笠居のT字路を右折、香東川の手前でさらに右折して一宮に向かいます。高松自動車道を過ぎた中間町の交差点で案内標識に従って左折しました。県道12号で香東大橋を渡った2つ目の信号を右折すると小川沿いに83番一宮寺(いちのみやじ)の駐車場があります。100mほど東に歩く必要があります。本堂脇から境内に入りました。本堂は山門から伸びる参道の正面にあり、大師堂はその右手です。本尊は聖観世音菩薩。
84番屋島寺から86番志度寺まではすでに巡拝していますから長かった八十八箇所遍路もあと2箇所を残すだけになりました。午後3時を少し過ぎています。
次の87番長尾寺は志度寺の先ですから、高松市街へは戻らずそのまま県道12号を東進し、十川西町で県道10号に入ると6kmほどで高松琴平電鉄長尾線長尾駅近くにある長尾寺に到着しました。駐車場は境内にあります。仁王門から入った広い境内は正面に本堂、右手に大師堂などが並んでいます。納経を済ませるともう4時近くになっていました。県道でのノロノロ運転が影響して、約14kmを走行するのに35分も掛かり、さらに20分ほどロスしたようです。余裕時間として配分した1時間のうち30分ほどを消費しました。(続く)
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