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2009年1月 4日 (日)

四国遍路: 香川県編(その1)

正月の三が日は例年通りに駅伝三昧でした。1日のニューイヤー駅伝は最終区間での白熱した接戦に声援を送り、2日と3日の箱根駅伝では区間新記録の続出と牛蒡(ごぼう)抜きの新記録に盛り上がりました。それでは本題に戻りましょう。四国八十八箇所の遍路旅がいよいよ終盤に入ります。

 

三角寺から国道192号に出ました。四国に入った時に通過した川之江JCTのすぐ近くを通過して徳島県三好市方面に走ります。三好市には景勝の大歩危・小歩危と日本三大奇矯に数える説もある祖谷(いや)の蔓橋(かずらばし)があります。次の66番雲辺寺へ行くには、香川県の観音寺市側からロープウェイを利用するか、仁王門まで上る徳島県側の山道にするかを決めかねていました。距離にはほとんど差がありません。

 

境目(さかいめ)トンネルで愛媛県から徳島県に入った池田町で案内標識を見た瞬間、反射的にハンドルを切っていました。インスピレーションに従ってロープウェイ山麓駅に向かうルートを選んだのです。道路が良く整備さた県道8号で香川県境の曼蛇(まんだ)トンネルを抜け、五郷ダム脇を通過、落合付近で案内標識に従って右折しました。

 

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風が冷たくなったのは高度が高くなったためでしょうか。標高260mの駐車場から讃岐平野と金刀比羅宮のある象頭山(ぞうずさん)、そして瀬戸内海がきれいに見えます。雲辺寺山の頂上まで続く紅葉が美しいので仁王門コースにすれば良かったかもしれないと思い返しながらロープウェイに乗車しました。山麓駅から山頂駅までの往復料金は2000円です。ゴンドラから眼下の美しい紅葉が楽しめました。雨はほぼ止んで視界が良くなった讃岐平野に点在する溜め池とその後方に瀬戸内海の展望が拡がります。ロープウェイを利用することにした直感がやはり正しかったと満足に思いました。

 

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標高916mの山頂駅を降りると強風が吹いています。帽子を飛ばされないようにと駅員さんが注意してくれました。駅舎のデジタル温度計が1度を表示しています。右手に見えたリフトは「スノーパーク雲辺寺」でした。ちなみに雲辺寺に参拝した12月6日はこのスキー場が15日にオープンする直前です。「四国でも雪が積もりますか?」と駅員さんに訪ねると、「普通は人口雪を使っています」との返事が返ってきました。駅舎を出てスキー場のリフトを見ながら歩くと白いものが舞っています。粉雪が降りはじめました。

 

香川県と徳島県の県境を跨ぎました。香川県1番とされる雲辺寺は徳島県にあるのです。「おむかえ大師像」の前を左手に進んで「四国高野」とも呼ばれる66番雲辺寺(うんぺんじ)の広大な境内を歩きました。五百羅漢が両側に並んでいます。

 

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石段を上ると大師堂でした。少し下がった所に仮本堂があります。お参りしたあとに大師堂まで引き返しました。本尊は弘法大師が刻まれたと伝えられる千手観世音菩薩です。納経を済ませたあとで仁王門に立ち寄っていないことに思いが至り、また引き返して納経堂の近くから坂道を下りました。参道に人影がないのは寒さのためにロープウェイを利用する遍路が仁王門まで足を伸ばさないからでしょう。

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先に山頂駅へ向かった同行者の後を小走りに追いました。折からの寒風と仁王門からの上り坂が重なって息が切れます。到着した時は発車時刻になっていましたが、同行者と駅員が私を待っていてくれました。

 

県道8号に戻って観音寺市街地へ向かいますが、67番大興寺から70番本山寺まではすでに巡拝していますから、次は隣の三豊(みとよ)市にある71弥谷寺(いやだにじ)です。弥谷寺はさぬき豊中ICと善通寺ICの中間ですから高速道路を利用しても時間の節約になりそうにありませんからそのまま国道11号を走りました。夕方近くになると自然渋滞が始まったようでノロノロ運転です。やっと鳥坂峠まで辿りついた時は4時半、弥谷寺まで約3kmですから何とか間に合いそうです。案内標識に従って坂道を上りました。弥谷山(標高382m)の中腹に弥谷寺があります。山麓の一般道沿いに駐車場がありましたが参道へ乗り入れました。100mほどで行き止まりになって先には目が眩(くら)むほど長い石段が続いています。

   

2008_12060566これではとても間に合いそうにないと諦(あきら)めかけた時に脇道から車が出てきました。駄目でもともととばかりにその脇道へ入ると駐車場のようなゲートがあり、500円玉を入れるとバーが上がります。 曲がりくねった道を500mほど一気に上ると駐車場がありました。後で調べると先ほどの石段は262段もあったそうです。急ぎ足で境内へ向かいましたがそこでまた仰天(ぎょうてん)です。暗闇に伸びる長い石段が再び控(ひか)えています。赤く塗られた手すりの助けを借りて上ると108段もありました。案内標識に従って右手の本堂へ向かうとまたまた石段が続きます。

 

2008_12060563 何度も踊り場を通過して本堂に着いた時にはすっかり暗くなっており、手元の「仏前勤行次第」の文字がよく見えません。本堂を撮影した写真はデジカメの感度が良いので明るく写っていますが、フラッシュを控えたために、手探りの暗さと石段を上ったあとの息切れで手振れ(ピンボケ)になってしまいました。息を整えながら何とか般若心経と真言を詠(よ)み終えて振り返ると眼下に三豊市の灯火(ともしび)がきれいです。本堂への石段は下りながら数えると約180段もありました。明かりが灯(とも)る大師堂へ上がる20段ほどの石段が長く感じられます。

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納経所を兼ねた大師堂で再び息を整えながら般若心経を詠み大師宝号を唱え終わると5時になりました。何度もパニックに陥りそうになりましたが、無事に納経できたことで汗だけでなく疲れもどっと押し寄せます。

 

この日は雨天にもかかわらず予定通りの数の寺を巡ることができましたがスケジュールの遅れはそのまま残っています。この日の宿泊地はここ三豊市ではなく、善通寺市と丸亀市の先、綾歌郡(あやうたぐん)宇多津町(うたづちょう)のホテルです。(続く)

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