GMの破綻
クライスラーに続いてGMの破綻が現実となりました。6月1日に連邦破産法11条を申請して早期の再生を目指すようですが、その道筋は同じプロセスで先行したクライスラーのように平坦ではなさそうです。ビッグスリーで残る1社のフォードはこれら2社に比べて良好な経営状態にあるとして政府の支援を受けていません。しかし破綻した2社が再生に成功する(破綻処理で身軽になる)と、皮肉なことに、フォードは一番苦しい立場に立つことになりそうです。
GMが破綻申請をしたことで自動的に上場廃止となった同社株が今日(6月8日)からニューヨーク・ダウ工業株30種平均銘柄(ダウ・ジョーンズ社が開発した指標で日本の日経平均銘柄に相当)から外されます。自動車メーカーが登録銘柄から名前を消すのは84年ぶりだそうです。GMについては当ブログの記事で3ヶ月前に詳しく述べていますのでこの位に留めます。
GMの破綻で思い浮かんだ格言が「奢(おご)る平家は久しからず」ですがこの格言がGMに当てはまるかは疑問です。何しろ創業100年、そのうち80年間世界一の自動車メーカーの地位に君臨したのです。「奢る平家」と揶揄(やゆ)される平家は平清盛が太政大臣(だじょうだいじん)に任じられた仁安2年(1167年)から平家が壇ノ浦で滅びる元暦2年(1185年)までを「平家の天下」と見てもわずか20年足らずの短い期間です。源氏を滅ぼした平治の乱(平治元年、1159年)からとしても25年ほどです。
急がば回れとマーフィーの法則
GMなどアメリカの自動車メーカーには「急がば回れの」の格言(ビジネスモデルの再構築が必要)の方が相応しいかも知れません。この格言は、日常的に使われてその意味は分かり易いのですが、その由来は余り知られていません。調べてみると室町時代の歌「武士(もののふ)の矢橋(やばせ)の船は速けれどいそがば回れ瀬田の長橋」がその由来でした。東海道五十三次の草津宿と大津宿の間は「危険な渡し舟で琵琶湖を渡るよりも遠回りしても安全な瀬田の唐橋が良い」と言う意味です。
前置きが長くなりました。今回は急ぎたい時の「思い込みのリスク」を紹介します。例えば、乗ろうとした電車にギリギリ間に合ったのはあなたに運あるいは付(つき)があったわけではありません。これは単なる偶然です。ゴルフのショットやパットの調子が良いのもやはり付ではなく、その日の体調が良かったのです。ところで渋滞が始まった高速道路はどうでしょう? 急ぐ時は3車線のどの車線を選べば良いのでしょうか。私が40数年の運転経験から学んだ付を呼ぶ(合理的な)運転方法を紹介しましょう。
矢鱈(やたら)に車線を変えるドライバーは「マーフィーの法則」を知らない人です。20年前に日本でもブームになった「マーフィーの法則」(沢山の法則が含まれる)の一法則が明快に説明しています。あなたがスーパーのレジに並んでいるとしましょう。早く進む列はなぜか、自分が並ぶ列ではなく、他の列なのです。そこで速く進む列に並び直すとなぜかその列の動きが遅くなるのです。この錯覚が「マーフィーの法則」です。
急ぐ場合の運転方法
私の経験に照らし合わせると高速道路にも「マーフィーの法則」が当てはまります。渋滞した時は同じ車線でじっと我慢するのが正解です。もし渋滞が始まったばかりであれば出来るだけ走行車線(一番左の車線)を走りましょう。先を急ぐドライバーが追い越し車線に集まるので、車が少ない走行車線は一番速く走ることが出来るのです。
高速道路がスムーズに流れている時には、適宜車線を変えながら、一定のスピードを維持しましょう。燃費が良くなるのはもちろんですが平均速度も速くなります。猛烈なスピードを出した後に急ブレーキを踏むと言った乱暴な運転方法では決して目的地に早く到着できません。しかしルーレット族のように法定速度を大幅に上回って滅茶苦茶(めちゃくちゃ)なスピードを出すドライバーはこの限りではありません。平均速度は確かに速いのです。しかし寿命を確実に縮めて、あの世へも早く到着することになります。
一定のスピードで走るコツは体感スピードだけではなくスピードメータを(できればタコメータでエンジンの回転数も)確認しながら運転することです。クルーズコントロール機能がある高級車はそのスイッチをオンにすれば容易ですが混雑する高速道路では逆に運転テクニックが必要です。長距離を一定速度で走行してエコドライブを目指す時の良いアイディアは一定速度で走る車を先導車とすることです。私の経験では高速バスの後に従うのがベストです。時速80-100kmの安定な速度で走ってくれます。なかでも成田空港行きのリムジンバスの走り方は高速道路を運転するドライバーにとって大変参考になります。ただし同じバスでも観光バスには気を付けましょう。時間の遅れを取り戻そうとしてスピードを出し過ぎることがあって安定した先導車にはなりません。
高速道路ではルーレット族以外にも要注意の車が走っています。スポーツカー(あるいはスポーティな車)や派手な色の車に近づかない方が賢明であることは自明です。それ以外にもナンバープレートの番号が何やら格好良い車です。1番とか、1並び(111)、7並び(777)、8並び(888)など「ビンゴ!」と叫びたくなる番号や、ポーカーの強い上がり手のような番号には注意しましょう。自己顕示欲の強いドライバーであることが多いようで運転にもそれが現れるのを良く見かけます。意外と乱暴な運転をする車はワンボックスカー(キャブオーバー)です。外見に似合わず急な割り込みや追い越しをする車が多いのです。車高が高く不安定な車をハラハラしながら見送ることにしています。
蛇足:時にはうさぎになって休憩しましょう
運転に疲れた場合は休憩を取ることが一番です。2時間(200km)が休憩をとる目安と言われますが私はもっと頻繁に休憩しても良いと思います。休憩を頻繁に取ったとしても目的地へ到着する時間にそれほどの差は生じません。最後に長時間ドライブで眠くならないようにする秘訣を紹介しましょう。高速道路は遮音壁に妨げられて景色がほとんど見えませんから、前方を走行する車とその運転スタイルを観察しながら運転するとあまり眠気を覚えることはないと思います。ゴルフ・スイングと同様に百人百様の運転スタイルがあって楽しめます。それに安全運転にも大いに役立ちますよ。
写真説明(上から): 名神高速道路関ヶ原(2008.3.5)、明石海峡大橋(2008.5.18)、新名神高速道路甲南トンネル(2008.12.1)、瀬戸大橋(2008.12.2)東名高速道路由比PA(2007.11.20)
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