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2010年1月16日 (土)

富士山で奇蹟を祈る(その3): 二十曲峠

国道139号(富士パノラマライン)で富士吉田市へ向います。富士急ハイランド脇を通過して上宿交差点で国道138号(旧鎌倉往還)に入ると北口本宮富士浅間(せんげん)大社です。駐車場から歩く参道は年始客で混雑しています。

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富士山の伏流水を使う手水(ちょうず)が流れ出る龍の彫り物が印象に残りました。ご神木の「富士太郎杉」(推定樹齢1000年)は天然記念物に指定されています。祭神は木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)、彦火瓊々杵命(ひこほのににぎのみこと、大山祇命(おおやまつみのみこと)とのこと。 

 

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突然、けたたましいサイレンの音とともに消防車が参道脇を走るのが見えました。すぐ近くに消防署があるようです。参道の北方、国道138号の反対側で消防車が放水するのが見えました。

 

浅間神社東交差点を右折して一直線の道を走ります。なだらかな勾配(こうばい)の吉田口登山道(県道701号富士上吉田線)で富士五湖道路を潜(くぐ)り自衛隊の北富士演習場に沿って坂道を上ると中の茶屋に到着。その先は未舗装の登山道になりましたが馬返しまでは車で行けるはずです。穴凹(あなぼこ)があちこちに開いていますから慎重にコース取りをしながら急坂を上ります。
   
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視界が突然開けると馬返しでした。車が10台ほど停まっており、登山姿の人が20人近く荷物をまとめています。ザイルを持っている人が多いことから岩場登りをしてきたグループのようです。

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女人天上(富士山遥拝所女人天上)は江戸時代に女性が富士山を遥拝できる山頂に一番近い2合目の眺望地点です。この時期にはダイヤモンド富士(日没)のポイントの一つになっていることから馬返しまで様子を見に来たのです。馬返しの周辺は高い樹木が茂っていて視界はありませんし、上空の雲は厚いようです。元F1レーサーの遭難が最近報じられたばかりですから、馬返しから3km近くもある女人天上へ登ってダイヤモンド富士を待つのは諦めて、次の候補地へ向うことにしました。

国道138号を山中湖方面に走ってその手前を忍野村方面へ反れました。県道717号で忍野村(おしのむら)から鹿留(ししどめ)林道へ向います。石割山(1413m)をかすめる「二十曲峠」(にじゅうまがりとうげ)がもう一つの候補地です。名前の通りに曲がりくねった山道が続いて日陰には溶けた雪が氷結している場所もありますから慎重に運転します。無事に二十曲峠へ到着、細長い公園のような場所に駐車しました。 

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まだ午後の2時で日没までたっぷり時間がありますから峠の周辺を徒歩で探索しました。鹿留林道は都留(つる)市へと続いていますが都留市側は雪が積もって通行止めになっています。小さな鳥居には大山祇の命を祀る「山の神」の名がありました。

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振り返ると忍野村の集落と富士山の裾野(すその)は確認できますが山頂付近はほとんど雲に覆(おお)われています。いつも聴いているTBSラジオの番組が流れる車内でしばらく休憩。時々車外へ出て思い出したように富士山の写真を撮りますが雲の様子はほとんど変化ありません。3時半になると番組が変わりました。 

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厚い雲の切れ間からかすかに太陽の光がこぼれてきましたがあっという間に通り過ぎてしまいます。そして気のせいかねずみ色の雲に白さが斑(まだら)に混じり始めました。ひよっとして可能性が出てきたのではないかと期待が高まります。私の祈りが通じたのでしょうか4時になると上空に青空が覘(のぞ)き始めました。そして横断幕を取り払うように富士山の手前を流れていた雲が薄れて行きます。そして富士山が見えてきました・・・!? しかしその形が変なのです。急な降雪で山頂の形が変わったのでしょうか。そんなはずはないとよく見ると富士山の山頂付近には帽子のような雲の塊が覆(おお)い被(かぶ)さっていたのです。 

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それでも青空にはその山頂へ近づく眩(まばゆ)い太陽が輝いています。あとは富士山が帽子を脱いでくれれば良いのです。まさに奇蹟が起ろうとしています。太陽がさらに山頂へ近づくと雲は横向きに被った鳥打帽(ハンチング帽)やベレー帽のようになり、そして正月のお餅のように横に伸びて行きます。雲が取れて欲しいと祈る私の念力が足りなかったのでしょうか、ダイヤモンド富士ならぬ「ダイヤモンド帽子富士」の瞬間を迎えました。写真がぶれないようにセルフタイマー・モードで何枚も撮影しました。

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太陽が姿を消すと急に薄暗くなってきました。隣で大きな三脚にカメラをセットした人はカメラに防寒カバー(?)を付けるとどこかへ行ってしまいました。その目的が理解できないだけでなく、無用心だなと思いましたが、道路が氷結する前に峠を下りることにします。坂道を下りきった内野集落を抜けると田園の先に富士山が広がっています。山頂を含めて富士山の全景が分かるほど雲が薄れてきましたが暗闇のベールも徐々に濃くなってきました。峠にカメラをセットした人はどうしたのだろうかと思いながら車を走らせると東富士五湖道路の山中湖ICです。中央自動車道で渋滞が始まったと伝える交通情報を聞いて御殿場方面へ向うことにしました。帰路は東名高速道路でと考えたのです。そして御殿場ICに入る直前に「秦野中井から17kmの渋滞」との交通情報が加わりました。もうちょっと早く伝えてくれれば・・・。レーン取りを上手く行うと渋滞のなかの運転も楽しく、厚木ICから大和トンネルまでの区間でちょっと徐行運転をしただけでした。

<同行者のコメント> 寒風に吹かれながら1時間以上もシャッターチャンスを待つなんて辛抱強いんですね。せっかく温泉で温まったあとに今度は2時間以上も峠に居座っていました。旦那さまが山の上で何やら呪いを唱える妖術使いだったことをはじめて知りました。ところで富士急ハイランドのジェットコースターを見ている私を気にもとめないで運転手さんはものすごいスピードで走り抜け、そして御殿場の素敵なフレンチ・レストランを見つけた私に以前立ち寄った蕎麦屋さんの話をしながら通り過ぎました。□

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