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2010年7月10日 (土)

木津川ドライブ 恭仁京跡

恭仁大橋の袂(たもと)に恭仁京(くにきょう)跡と手書きされた小さな案内標識とともに恭仁京を歌った大伴家持(おおとものやかもち)の歌碑を見つけて府道44号を戻りました。国道163号との交差点には案内標識は見当たりませんのでそのまま直進すると狭い農道に入ってしまいました。辺りを見回しても史跡らしきものは見当たりません。
 

通りかかった年配の女性に尋ねると詳しく道案内してくださいました。「国道に出て少し右手へ行ったガソリンスタンド(休業中)の向かい側のレストラン横の道に入ればすぐ分かりますよ」とのこと。教えられた通りに国道163号の最初の交差点から農道に入りました。木津川市文化財整理保管センター恭仁分室への入口脇に恭仁宮の案内図がありました。恭仁京の規模は藤原京平城京と比べようもありませんが、それでも案内図を見るとかなりの広さ(東西560m・南北750m)であったことが示されていました。

 

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100mほど先の右手に広場がありました。看板らしきものが立っていますので近寄ると恭仁宮跡(山城国分寺跡)の説明看板でした。「恭仁京」と「恭仁宮」(くにきゅう)の名称が混在するのは恭仁京の中心部が恭仁宮跡(山城国分寺跡)として国の史跡に指定されたためです。本記事では私がなじみ深い前者を使うことにします。七重の塔の基壇(基礎部)と礎石が残る山城国分寺跡の広場では地元の方でしょうか犬を遊ばせる人たちがいます。恭仁京の跡地は後に山城国分寺となり大極殿は金堂としてそのまま転用されたと伝えられます。

 

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隣の木立が恭仁京大極殿跡のようです。恭仁小学校脇の道を入ると駐車できる場所に別の案内看板がありました。恭仁京について詳しい説明が書かれています。

 

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平城京から移設された大極殿跡(大極殿跡基壇)に上がると礎石が3つほど寂しげに残っていました。ちなみに右下の石碑にある「舊」は「旧」の異字体です。

 

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奥の方まで歩くと「恭仁宮大極殿址」の石碑が横たわっているのを見つけました。プチ薀蓄(うんちく)ですが「跡」は足跡で「址」は建物の土台のこと。

 

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恭仁京は奈良時代に聖武天皇によって奈良から遷都された京ですが4年後には京の造営の完成を待たずに紫香楽宮(甲賀宮)へ再遷都されました。現在の滋賀県甲賀市信楽町にあった離宮に造営された京ですが、744年には難波京へ移され、745年には聖武天皇は平城京に戻ることになります。弓削道鏡の記事で触れた左大臣橘諸兄(たちばなのもろえ)、良弁(ろうべん)僧正や行基(ぎょうき)大僧正などが場所の選定に係わったとされます。下の写真は木津川対岸の鹿背山越しに見る奈良方面です。
 

2010_06190593 低い山を北側に背負い、南の方角の視界が開けたこの場所が京として選ばれたのは他の都と同様に風水に因ったのでしょう。ちなみに聖武天皇による度重なる遷都の背景は当時天災や疫病が多発したため現実に対応できない聖武天皇は、国政を橘諸兄に任せ、仏教に救いを求めるとともに遷都へ情熱を傾けたと伝えられます。

しかし度重なる遷都は役人や庶民の支持が得られず断念せざるを得なかったのです。そうであっても聖武天皇の情熱は東大寺の大仏建立(754年)で実現されます。当時の大仏建立は一大国家プロジェクト、現代で言えば万博に相当するものでした。このプロジェクトを推進した行基大僧正の手腕を行基と道鏡の記事で紹介しています。
 

2010_06190586 恭仁神社の標識が気になってさらに600mほど西へ進みました。長い参道がある恭仁神社は格式の高い神社だろうと想像しましたが、境内にある縁起を読むと、元は菅原道真を祀る天神社であったものが戦後になって御霊神社と合併して恭仁神社と社号が変えられたとのこと。そそっかしい私の早とちりでした。後になって、同じ訪ねるのであれば恭仁京跡の真北にある海住山寺(かいじゅうせんじ)にすれば良かったと後悔しました。この寺は国宝の五重塔があることで知られます。(続く)

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