日本ロマンチック街道 四万川と四万温泉「積善館」(その1)
高山村を経由して中之条町に入りました。日本ロマンチック街道は伊勢町下交差点から国道145号に入って、伊勢町上交差点からは国道353号(四万街道、長野街道)となって四万川沿いに北へ向い、さらに県道55号に入って西へ向いますが、ここでちょっと道草です。国道353号をそのまま走って四万(しま)温泉に向いました。四万発電所の水圧管路とその水を貯水する中之条ダムを通過します。
鷹ノ巣沢近くの四万の甌穴(おうけつ)群は川の渦巻き状の流れにより、石や砂が同じところを回り、川底の岩盤と接触して侵食されてできた丸い穴のことです。数万年もの年月を経て自然が作り出した芸術と言われて県の天然記念物に指定されています。
四万(しま)温泉の案内標識があるY字路で右手の県道239号(四万街道)にそれて四万温泉街に入りました。温泉街は手前から温泉口、山口、桐の木平、新湯(あらゆ)、ゆずりは、日向見(ひなたみ)地区に分かれています。日向見地区は四万温泉の発祥の地として日向見温泉と呼ばれることもあるようです。四万温泉の硫酸塩泉は四万もの病に効く事が由来とする説があるそうです。
月見橋を渡って桐の木 平地区の商店街を抜けてさらに進むと新湯地区です。四万川に新湯川が合流する場所が四万温泉の中心部のようです。ちょうど昼時になりましたので予定する店の所在をバスの発着所にある地図で確認しようと思いましたが見つけられません。少し戻ったところに温泉協会案内所があったことを思い出しました。中には入って訊(たず)ねると親切に教えてくれました。月見橋を渡らないで進んだ右手でした。駐車は難しいので四万川沿いにある無料駐車場に停めることを勧められました。しかし月見橋の手前の駐車場は満車ですから目的地へ向うと2-3台が停められる駐車スペースに空きができました。
この日の昼食はお食事処「ふくだ」に決めていました。急なスロープを歩いて上ると民家をそのまま食堂にした店があります。ガラス戸の奥に人影が見えますので開けようとすると、もう1つのガラス戸から入るように言われました。注文をしようとすると「おっきりこみでいいですね?」と先に聞かれてしまいました。他には客の姿はありませんが奥の調理場から野菜を切る音や天婦羅を揚げる音がいつまでも聞こえてきます。
群馬県出身の総理大臣や芸能人の色紙がたくさん飾られているのが目に入り、同行者と一緒に知っている名前を探すと、吉永小百合さん、毒蝮三太夫さん、渥美二郎さん、ペドロアンドカプリシャスなどを見つけました。30分近くが経って色紙を眺(なが)めることにも飽きた頃、やっと配膳されました。思ったよりもボリュームがあります。野菜がたっぷり入った「おきりこみ」と野菜かきあげ天婦羅は昔懐かしい味です。
十二分に満足して食べ終わると女将さんとの四方山話になって、お切り込みの造り方や以前釣堀も経営していたことなどを面白く聞きました。
四万川の左岸を遡りました。四万ゆずりは荘の足湯の少し先にある展望台から「小泉の滝」の遠景を楽しんだあと四万ダムへ向います。
日向見(ひなたみ)公園から巨大な四万ダムを見上げられます。
日帰り温泉「四万こしきの湯」前を通過して四万川を堰(せ)き止めてできた奥四万湖を周回してみました。赤沢橋を渡ると水量の少ないダム湖(奥四万湖)に流れ落ちる水が大きな滝になっているのが見えます。
ブノウ沢から小さな滝が流れ落ちてダム湖へと続いています。一方通行になっているダムの上から、鋸山の地獄覗きほどではありませんが、肝試しに見下ろしてみました。
国道353号に入って奥四万トンネルを抜けると摩耶ノ滝の標識(1.1km)がありますが車を停めるスペースはありません。さらに日向見トンネルと湯薬師トンネルを抜けると小倉ノ滝の標識(1.6km)があります。地図では小倉ノ滝近くまで車で行けそうに見えましたが国道からは侵入できないようにガードレールが設置してありました。(続く)
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