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2010年8月29日 (日)

鶯谷探訪二題

日暮里駅からJR山手線で一駅の鶯谷(うぐいす)駅で下車しました。1kmほどの距離ですから普通ならば歩くところですがこの日も猛暑ですから熱中症にならないよう注意しました。小さな改札口があるだけの南口を出て上野公園と根岸一丁目を結ぶ陸橋を言問通り方面へ向います。ちなみに鶯谷は駅名だけで住所表示は根岸です。鶯谷の名の由来は寛永寺の住職が京から鶯を取り寄せてこの地に放ったことで鶯の名所となったことによると伝えられます。

2010_08190053 陸橋を半分ほど下りると映画「Shall we dance?」(1996年公開)の舞台のモデルになった「ダンスホール新世紀」(ワールド会館3階)がありました。映画の撮影には練馬区の江古田ストアハウス岸川ダンス教室)、川崎市とどろきアリーナ(ダンス大会)、大阪の元ダンスホール「ワールド」(お別れダンスパーティー)などが使われたようです。

2010_08190055 何の不自由もないはずなのに満たされないサラリーマンの主人公が、電車の中からダンス教室の窓辺で物憂げに佇(たたず)む女性の美しさの虜(とりこ)になり、社交ダンスを習い始めるイントロに続いて、周防(すお)正行監督らしい魅力的なストーリー展開が印象に残る映画でした。2004年にアメリカで同じタイトルでリメイクされています。

2010_08190061 陸橋を下り切ると言問通り(都道319号)に行き当たります。鶯谷駅下交差点を右手に進むと鬼子母神のある入谷から浅草(蛇骨湯観音温泉仲見世西浅草)の方面へと続き、左手に行けば鶯谷駅北口から上野公園谷根千へ至ります。今日は左手へ歩きながら、笑福亭鶴光さんの歌「うぐいすだにミュージックホール」を思い出しました。 

2010_08190063 鶯谷駅前交差点を右折して尾竹橋通り(都道313号)に入りました。この辺りには横断歩道がありませんから横断歩道橋を利用します。 
 
 
 

2010_08190064 横断歩道橋を下りた尾久橋通り(都道58号)との交差点の角がこの日の飲み会の会場である豆腐料理の老舗「笹乃雪」(元禄年間開業)です。店の看板に「豆富料理」とあるのは「腐」の字を嫌った9代目当主が名付けたとのこと。 
 

2010_08190067 店の前には正岡子規真筆の句碑と立て札がありました。「水無月や根岸凉しき篠の雪」「蕣(あさがお)に朝商ひす篠の雪」の句が鏡のように磨かれた石面に刻まれています。
 
 

2010_08190066 飲み会までまだ時間がありますので左手の尾久橋通りを竹台高校前交差点まで歩き、左手の路地に入りました。左手に「ねぎし三平堂」があります。先代の林家三平さんの想い出の品々を展示した施設で、毎月第3土曜日に落語会が開催されているようです。残念ながらこの日は休館日でした。

2010_08190069 笹乃雪に戻りました。創業三百十五年の老舗ですが和風モダンの店舗は気楽に入ることができます。
 
 
 
 

2010_08190075 相席の部屋に案内されました。根岸ゆかりの文人・墨客の書や絵画等が何点か展示してあります。
 
 
 
 

2010_08190079 そのなかで一際目を引いた書は書道・歌道の師範でもあった有栖川熾仁(ありすがわたるひと)親王が書かれた「萬変主敬」。皇女和宮と婚約したのちに公武合体策の一環として和宮は将軍徳川家茂に嫁ぎ、親王は征東軍大総督として江戸を開城しました。中山道では和宮の仮泊所跡を、芝の増上寺では和宮の墓所を紹介しています。

2010_08190074生ビールで乾杯していると初音御膳(3500円)が配膳され始めました。小付け、生盛膾(白酢あえ)、冷奴で スタート。 
 
 
 

2010_08190085 次いであんかけ豆富(2椀)、胡麻豆富、絹揚、雲水(湯葉巻き・豆腐蒸し)、季節の一品。あんかけ豆腐が2椀で出される由来を聞きました。上野の宮様(上野山輪王寺座主であった能久親王、後の北白川宮)がその美味しさにお替りをされ、次回からは2椀で出すように言われたことがあったそうです。店の名前もこの宮様に縁があるそうです。

2010_08190095 うずみ豆富(豆富茶漬け)はご飯のなかに豆腐が埋まるように入っていることからその名が付けられた京料理。デザートまで豆腐尽くしで見た目にも涼やかな夏向きの料理でした。料理の詳細は関連ブログ記事を参照してください。 
 

2010_08190099 元禄四年(約三百十五年前)に京より江戸に移った笹乃雪の初代玉屋忠兵衛が絹ごし豆富を発明したとホームページに説明されています。
 
 
 

2010_08190110参考情報ですが笹乃雪のすぐ近くに正岡子規の根岸子規庵もあるようです。鶯谷駅は北口も山手線と京浜東北線の駅舎として小さなものでした。

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