京都市内を駆け巡る
空いた時間を利用して京都市内を駆け足で巡りました。出発地は京福電気鉄道嵐山本線の嵐電嵯峨駅です。府道135号を西に向かうと愛宕山鉄道の軌道跡に建設された清滝道の陸橋(嵐山高架道路)を潜ります。愛宕山の愛宕神社へ参拝する客のために嵐山駅から清滝駅までを結ぶ戦前にあった約3.4kmの電気鉄道でした。
土産物屋が並ぶ府道29号(宇多野嵐山山田線)に出て北上すると足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔うために創建した臨済宗天龍寺派大本山天龍寺の前を通過します。この名刹は世界遺産に登録されています。
少し北の野宮神社入口付近は観光客で溢れるなか、貸し自転車を利用する人が目立ちます。嵐山はデューク・エイセスの懐かしい「女ひとり」の三番に大覚寺が歌われます。ちなみに一番は大原三千院、二番は栂尾高山寺。
丸太町通(府道187号)に入りました。広い道が先ほどの清滝道を横切って東山方面に延びています。平安京の春日小路に当たりますが、堀川通と交差する付近に材木屋が多かったことで現在の名前が付けられたそうです。
JR山陰本線花園駅前を通過すると丸太町通は二手に分かれます。道なりに左へカーブすると妙心寺の参道に入ります。花園上皇が花園御所を寺とした臨済宗妙心寺派大本山の寺院です。室町幕府の庇護下にあった天龍寺とは異なり、大徳寺とともに修行を重んじる禅宗を代表する名刹で、西の御所とも呼ばれるそうです。
西大路通と交差する円町(えんまち)交差点に差し掛かりました。北へ向うと北野天満宮や金閣寺(鹿苑寺)に至ります。
千本通(府道111号)は平安京の正面入口の羅城門と大内裏正門の朱雀門を南北に結ぶ朱雀大路(すざくおおじ)に当たります。当時は道幅が80m以上あったそうですが現在は10m前後しかない狭い道になってしまいました。
堀川丸太町交差点を右折して南に向かうと二条駅東口交差点、その手前に二条城への入口があります。
すぐ先は堀川御池交差点。北方向を振り返ると左手に二条城の駐車場、そして遠くに見えるのが鞍馬山。2kmほど南下すると西本願寺です。
寺町通は平安京の東京極大路(ひがしきょうごくおおじ)に当たります。現在の御所の東側と京都市役所の西側を結ぶように南北に伸びていますが、平安京では名前の通りに東端の道路でした。現在の市街地が平安京よりも東側に移動したため市の中心部になっています。
東隣の河原町通(府道32号)と寺町通に挟まれた三条通りから四条通りまでのエリアが京都市の中心となる繁華街です。右折して河原町通に入りました。河原町と言えばザ・ベンチャーズが作曲、渚ゆう子さんが歌ってヒットした「京都の恋」とそれに続いた「京都慕情」を思い出します。
四条通と五条通を通過、七条通へと左折。六条通との交差点が見当たらないことは消えた六条大路の記事で触れています。
高瀬川を渡ります。かって船が通行したとは信じられないほど水量が減ったのは昭和時代初期に鴨川が改修されて取水出来なくなったからだそうです。ちなみに高瀬川は江戸時代初期に伏見と京都市街地を結ぶために開削された運河で、底の平らな高瀬舟が荷物の運搬に使われました。森鴎外の同名短編小説でも知られます。
川面には水鳥が遊ぶ鴨川を渡ると東山が間近に迫ってきました。こちらはやや水かさが多いようです。ちょうど3年前に七条通から四条通まで徒歩で鴨川縁(べり)を遡(さかのぼ)っています。かぐや姫の「加茂の流れに」も京都らしい雰囲気の歌です。
京都国立博物館が左手に見えてきました。明治時代後期に建築されたレンガ造りの重厚な建物。次回展示会が始まる10月9日まで門が閉じられていて静かな佇(たたず)まいです。
七条通が行き当たるのは智積院、真言宗智山派総本山の寺院です。ちなみに成田山新勝寺、川崎大師平間寺、高尾山薬王院は同派の大本山です。
その右手前に三十三間堂がありますが午後4時を過ぎていたため閉門されています。朱に彩られた門と塀を撮影しました。ちなみに正式名称は蓮華王院(本堂は国宝)。
その東側にあるのが後白河天皇陵。後白河上皇の宮廷であった「法住寺殿」は後にこの後白河天皇陵を守る天台宗の法住寺となりましたが、明治時代に入ると御陵の管理は宮内庁に移りました。三十三間堂も実は法住寺殿の跡地に後白河上皇が平清盛に命じて造らせた寺院で本堂は朱に塗られていたそうです。
最後に京都の歌をもう一曲紹介しましょう。チェリッシュの「なのにあなたは京都へゆくの」です。観光プロモーション・ビデオのような映像が今回の記事にマッチしているかも知れません。
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