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2011年5月17日 (火)

アナログ世界への回帰(続編)

LP盤に続いて、何年も埃(ほこり)をかぶっていたドーナツ盤(17cmサイズ)を取り出して、一枚ずつ盤面の状態をチェックしながら聴いてみました。最初の曲は「太陽がいっぱい」(1960年に製作された同名映画の主題曲)のB面の「アフリカの星のボレロ」(1957年に製作されたドイツ映画「撃墜王アフリカの星」の主題曲)、ボンゴのリズミカルな音が何故か哀愁を感じさせます。次いでチャップリンが作曲した「ライムライト」(1952年)のストリングス中心の切ないメロディ、これも映画主題歌の「ブーベの恋人」(1964年製作、ジョージ・チャキリスとクラウディア・カルディナーレが共演)、「シバの女王」は歯切れの良いレーモン・ルフェーヴル・グランド・オーケストラのストリングスと、根暗(ねくら)な若者であった私らしい曲が続きました。

余談になりますが、私はこの「シバ(SABA)の女王」とは旧約聖書に出てくるエチオピアとイエメンの辺りにあったとされるシバ王国の女王だと思い込んでいましたが、1967年にミッシェル・ローランが作曲したこのシャンソン曲「シバの女王」の舞台は北ボルネオにあった小国(現在はマレーシアのサバ州)の方であることを後になって知りました。お粗末(そまつ)の一席!

一呼吸(ひとこきゅう)入れて聴いたのはいつも感無量(かんむりょう)になる「忘れな草」(Vergiss Mein Nicht)。イタリアのテノール歌手、フェルッチョ・タリアヴィーニの歌(イタリア語の曲名;Non Ti  Scordar Di Me)は同名の映画(1959年製作)の感動的なラストシーンを思い出させます。数年前に亡くなったルチアーノ・パヴァロッティズービン・メータ指揮・ローマ歌劇場管弦楽団演奏)も好きです。洋楽が続きましたが、次は上條恒彦さんの「だれかが風の中で」(木枯らし紋次郎の主題歌)、そして弘田三枝子さんがダイナミックに歌う「ロダンの肖像」も登場。私の大好きなザ・プラターズの「ユール・ネバー・ネバー・ノウ」「オンリー・ユー」「煙が目にしみる」「トワイライト・タイム」、ジェームス・ラストの「コンドルは飛んで行く」「サマータイム」で半世紀前の時間が蘇(よみが)りました。ちなみにザ・プラターズの"platter"とは大皿、つまりレコード盤のことです。

次のレコードは何故かフランスに飛んで、映画「太陽がいっぱい」でアラン・ドロンと共演した女優マリー・ラフォレの「赤と青のブルース」(同名映画の主題歌、1960年に製作された映画の原題はサントロペ・ブルース)、そしてアメリカを代表する女性歌手で映画スターのドリス・ディは定番の「センチメンタル・ジャーニー」と「2人でお茶を」(1950年に製作された同名映画の主題歌)、大阪万博(1970年)に来日したセルジオ・メンデスとブラジル66のライブ録音「マシュ・ケ・ナダ」、「第三の男」はもちろんアントン・カラスのチター演奏、映画「グレン・ミラー物語」(1954年)の中に演奏されたグレン・ミラー楽団の「ムーンライト・セレナーデ」と「イン・ザ・ムード」、「鉄道員」(1956年に製作された同名映画の主題歌)、そしてアルバイトをしてギターを買う動機付けになった「愛のロマンス」です。

この「愛のロマンス」は1952年に製作されたフランス映画「禁じられた遊び」に用いられたことで映画のタイトルが曲名のように使われていますが、実は1941年に製作されたアメリカ映画「血と砂」のバック・グラウンド音楽として採用されたヴィセンテ・ゴメスのギター演奏が再度使われたのだそうです。

ほとんどのレコードが映画主題曲ではないかと言われそうですが、高校・大学を通して映画三昧(ざんまい)であった私には当然の選択でした。そして最後に聴いた曲は倍賞千恵子さんの「さよならはダンスの後に」と「下町の太陽」(1963年に製作された同名の映画の主題歌)です。発売されて数年が経過していましたが、上京してこの2枚のレコードを買った頃が懐かしく思い出されます。

当時は社交ダンスダンパ)が流行して、日本の経済が希望に燃えている時代(1日に例えると朝の8-9時頃)でした。その時代を象徴した「下町の太陽」のB面にある「瞳とじれば」(岩谷時子作詞・いずみたく作曲)は結婚する女性が亡き父に話しかける歌で、当時はメロディが好きでしたが、今その歌詞を聴くといつの間にか目頭(めがしら)が熱くなっていました。

我ながら良く整理出来たと思う自室で、半世紀の来し方(こしかた、きしかた)を懐古(かいこ)するとともにアナログ・レコードで音楽を存分(ぞんぶん)に楽しみながら、日々の幸せに感謝しています。

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