成田山大阪別院と天然温泉「畷の里温泉」
大阪での滞在が1週間以上にも及んでしまいました。欲張りな私は帰宅する日に、オチビちゃんとコチビちゃんが小学校と幼稚園から戻るまでの時間を利用して、北河内をもう少しドライブすることにしました。今回の旅ではじめて知ったことですが、寝屋川市には成田山の大阪別院(明王院)があったのです。
成田山は千葉県成田市にある新勝寺(関東三大不動の一つ)ですが、平安時代中期の「平将門の乱」を平定するために真言宗の寛朝(かんちょう)大僧正が弘法大師が開眼したと伝えられる不動明王のご本尊を大阪から関東の地まで持参して開山したとされます。弘法大師(空海)を尊敬していますが、私の好きな平将門を討つために創建されたことに拘(こだわ)りがあり、ずっと以前に一度参拝したことがあるだけです。
大阪の表鬼門で京都の裏鬼門に当たる香里(こうり)の地に守護神として成田山の不動明王をお祀りしたいとの地元の要望で、昭和9年(1934年)に京阪電気鉄道株式会社から広大な境内地と堂宇が寄進され、新勝寺のご本尊不動明王のご分霊を勧請して大阪別院が誕生しました。(大阪別院のhpより)
国道170号線の木屋南交差点から外環状線(元の国道170号)で香里園駅方面へ向い、香里南交差点を左折、香里園駅前を通過、府道148号に入り、末広町交差点を右折すると、前方にそれらしき建物が見えてきましたので、成田町交差点の右前方にある駐車場に車を停めました。駐車場が小さいことが気になって案内板で確認すると、そこは北山門(裏門)の駐車場でした。
山門(表門)側の駐車場へ車を移動させた方が便利と思われますが、混雑しているかもしれませんから、そのまま北山門を入って石段を上りました。この日は1月30日で、とうに松の内と小正月は過ぎているのに、門松(かどまつ)がまだ飾られています。
先ず大師堂に参拝
参道を歩いて本堂へ向かうと、何やら工事を行なう音がします。2月3日に開催される節分祭の準備でした。
北山門に節分祭の貼り紙があったことを思い出しました。ちなみに写真右上のマークは寺紋(じもん)の葉牡丹(はぼたん)です。そしてそれを取り巻くのは菊の葉ですが、その謂(いわ)れを書くと長くなりますのでここでは省略します。
本堂前の爐(ろ)に獅子飾りを見つけました。
右手の入口から本堂内に入ってお参りさせていただきました。写真でははっきりしませんが唐破風(からはふう)の上に寺紋の葉牡丹が金色に輝いています。
表参道を歩いて山門を出て本堂方面を眺(なが)めました。
本堂の脇を抜けて奥の院とお滝へ向かいました。
お滝と不動明王像が並ぶ様子は世田谷区の等々力渓谷と似ています。
奥の院の門扉(もんぴ)にも寺紋が飾られています。トンネル内の左右に生まれ年の十二支に当たる仏様が安置され、一番奥には大日如来様が安置されていました。私は守り本尊の阿弥陀如来様に旅の無事を感謝しました。
次いで向かったのは、日帰り温泉の2番目の候補に考えていた場所です。外環状線(国道170号)を南下、第二京阪道路を潜(くぐ)って四條畷(しじょうなわて)市に入り、500mほど先の左手に「畷(なわて)の里温泉」の看板を見つけました。2006年7月末にオープンした温泉スーパー銭湯です。奥に長い駐車場に車を停めました。
「薬宝石サウナ」と表示された塔には「天然温泉湧沸口」と書かれていますから源泉井戸のようです。入口の横には何故かハーレイのトライク(ハーレーダビッドソンを改造した三輪車)が置かれていますが、「中に入ると警報機が鳴ります」と表示されていますから、近寄って眺(なが)めることは断念しました。
エスカレーターで2階へ上がって驚きました。下足室の先にあるホールはゲームセンターのように猥雑(わいざつ)な場所なのです。自動券売機でチケットを購入しました。料金は平日650円(土日祝日750円)。
受付の女性からボール投げのゲームを勧められました。お鬼の口に上手く入ると何か貰えるようですが、残念ながら私と同行者ともにハズレでした。
脱衣場は一般的です。泉質は単純温泉(低張性・弱アルカリ性・低温泉)、源泉温度が33.2度と低め、ph8.0、湧出量(掘削動力揚湯)が700L/分と説明されていました。
内風呂には天然温泉富士見風呂、シルク風呂(超微細気泡・人工炭酸ガス泉の真っ白なお湯)、ジェット風呂、エステ浴・歩行浴、電気風呂、水風呂、足浴などがところ狭しと並んでいます。一番奥にある富士見風呂からは大きな富士山を正面に眺めることが出来ます。山梨県側から見た朝の風景だそうです。手狭感がある理由が直ぐに分かりました。巨大なかまくら(冷蔵サウナ)があるからです。内部は冷蔵庫内の冷凍室のようで、夏向きの施設ですから、早々に退散しました。他に遠赤外線サウナもある多彩さは良いのですが、落ち着いて温泉を楽しむにはちょっと・・・。
露天風呂はすべて天然温泉(源泉掛け流し)です。宝石風呂(ヒスイとトルマリンの2種)は豪華な壺湯(つぼゆ)と言ったところです。ヒスイには魔除けの効果があるとされ、トルマリンは電気石といわれ(マイナスイオンを発生し)精神的・肉体的にリラックスさせる効果があると言われているそうです。私は33.2度の源泉をそのまま使う檜庵(檜の寝湯)を楽しみました。緑色かかった岩塩風呂はミネラル豊富なヒマラヤ岩塩の酸化還元力により活性酸素を除去するそうです。東屋のある岩風呂(大浴槽)はスロープになったところには天然石の「ふみふみコーナー」があり足つぼを心地よく刺激しました。
ちょうど12時になりましたから館内の食事処で昼食を摂ることにしました。私はカレーうどん、同行者はミニ・ビーフステーキを注文しました。見た目はカジュアル(気軽)な料理ですが、2品ともまずまずの美味しさでした。
オチビちゃんとコチビちゃんの帰宅を待って、数日前に終わったはずのコチビちゃんの誕生会をもう一度開きました。インスタントラーメン発明記念館へ出掛けた日の夕食が「たこ焼パーティ風」の誕生会になったため、やはりバースデーケーキを食べたいとコチビちゃんが言い出したのです。そして誕生日が1週間遅い私も一緒に祝ってもらうことになり、ケーキ屋さんに二人の名前を書いてもらいました。
オチビちゃんとコチビちゃんとは名残惜(なごりお)しいのですが、暗くなる前に帰宅の途(と)に就(つ)きました。走りなれた第二京阪道路・京滋バイパス・新名神高速道路・東名阪自動車道・伊勢湾岸道路・東名高速道路を順調にドライブして夜半には帰宅できました。往路は寄り道をしたこともあって燃費が22.1km/Lと物足りない結果でしたから、帰路は燃費を最優先させる運転を心掛けたことで総走行距離の約1100kmに対して平均燃費が23.3km/Lへと改善でき、復路は24.5km/L前後(推定)と大いに満足できる結果になりました。
<同行者のコメント> 今回は大阪に長期間滞在したことで、オチビちゃんとコチビちゃんたちと一緒の時間をたっぷり楽しむことができました。旦那様がまた大阪での仕事を頼まれないかしら・・。(終)
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