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2012年7月に作成された記事

2012年7月31日 (火)

ヨコハマ2012恐竜展 ~福井県恐竜博物館コレクション~

隣駅のみなとみらい駅で下車、クイーンモールを抜けてパシフィコ横浜へ向いました。7月20日から8月27日まで「ヨコハマ2012恐竜展」が展示ホールAにて開催されているのです。
 
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入場料は大人1600円、こども(中学生以下)800円。入口を入ったところでイベントキャラクターの「ラプトル君」が出迎えてくれました。
 
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『恐竜は「中生代」という時代に生きていた陸上にすむ脊椎動物で、三畳紀後期の初期(約2億2800万年前)から白亜紀の終わり(約6550万年前)にかけての約1億6000万年間という長い歴史がある』と説明されています。展示されている60体ほどの恐竜をほとんど撮影しましたので、その中から選んだ20枚ほどを紹介します。
 

2012_07250118 プラテオサウルス・エンゲルハーティ(三畳紀後期、ドイツで発掘された化石の複製)
 
 
 
 
 
 
 

 

2012_07250120 世界最古の恐竜のひとつとみられるエオラプトル・ルネンシス(三畳紀後期、アルゼンチン、複製)
 
 
 
 
 
 

 

2012_07250121同じくヘレラサウルス・イスキグアラステンシス(三畳紀、アルゼンチン、複製)
 
 
 
 
 
 
 

 

2012_07250125 アパトサウルスの一種(幼体、ジュラ紀後期、アメリカ) 
 
 
 
 
 
 

 
 

2012_07250130 アロサウルス・フラギリス(肉食、ジュラ紀後期、アメリカ) 
 
 
 
 
 
 

 
 

2012_07250132 ステゴサウルス・ステノプス(ジュラ紀後期、アメリカ) 
 
 
 
 
 
 

 
 

2012_07250133 トゥオジャンゴサウルス・マルチスピナス(ジュラ紀後期、中国) 
 
 
 
 
 
 

 
 

2012_07250136 アルシャサウルス・エレシタイネンシス(白亜紀前期、中国、複製) 
 
 
 
 
 
 

 
 

2012_07250141 福井県の恐竜発掘
 
 
 
 
 
 
 
 

 

2012_07250140 フクイサウルス・テトリエンシス(白亜紀前期、福井県)は全身骨格が復元された国内最初の恐竜 
 
 
 
 
 

 
 

2012_07250142フクイラプトル・キタダニエンシス(白亜紀前期、福井県) 
 
 
 
 
 
 

 
 

2012_07250143 福井産ドロマエオサウルス類(白亜紀前期、福井県
 
 

 
 
 
 


 

「恐竜から鳥類へ」のタイトルで、『1861年にドイツで最初の鳥類とされた翼のある始祖鳥が発見され、それから130年後に中国で体の表面に羽毛を持つ恐竜、シノサウロプテリクスの化石が報告された』ことが説明されています。

2012_07250145 シノサウロプテリクス・プリマ(中華竜鳥、白亜紀前期、中国、複製)は世界ではじめて羽毛が確認された化石 
 
 
 
 
 

 
 

2012_07250146 同上の復元骨格 
 
 
 
 
 
 
 

 
 

2012_07250153アーケオプテリクス・リトグラフィカ(始祖鳥、ジュラ紀後期、ドイツ、複製) 
 
 
 
 
 
 

 
 

2012_07250157 タルボサウルス(肉食、白亜紀後期、モンゴル) 
 
 
 
 
 
 

 
 

2012_07250163 ティラノサウルス・レックス(肉食、白亜紀後期、アメリカ) 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
2012_07250174 トリケラトプス・ホリダス(白亜紀後期、アメリカ) 
 
 
 
 
 
 

 
 

2012_07250176 白亜紀末に恐竜が絶滅した理由として小惑星(隕石)が地球(メキシコのユカタン半島)に衝突したことが有力な説であると説明されています。 
 
 
 
 

 
 

「本物そっくりの恐竜と遊ぶコーナー」と「かつやまフェア」が開催されるイベントゾーンでたっぷり遊んだオチビちゃんとコチビちゃんは「恐竜グッズ」(ヨコハマ恐竜展の解説本・恐竜クッキー・絵の具で色を付けられる白い恐竜)をお土産に買ってもらって大喜び。

長いエスカレーターに乗って「みなとみらい駅」へ。
 
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<同行者のコメント> 久しぶりの横浜でした。鉄道模型博物館と恐竜展は大人も楽しめる素晴らしい催しです。オチビちゃんとコチビちゃんは帰宅後にさっそく白い模型に色付けしてカラフルな恐竜に仕上げて満足していました。

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2012年7月30日 (月)

横浜・原鉄道模型博物館

大阪からオチビちゃんとコチビちゃんが夏休みを利用して遊びに来てくれましたので、一緒に出掛ける先のリストに従ってまず7月10日にオープンした「原鉄道模型博物館」へ出掛けました。7月25日の午前中にみなとみらい線の新高島駅を下車すると、改札口のあるフロアに大きな看板が・・。ちなみに、この駅の最寄りには「アンパンマンミュージアム」もあります。大通り高島口から地上へ出ました。
 
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とちのき通り西交差点の先にそびえる日産自動車グローバル本社ビル左隣の横浜三井ビルディングの2階にこの日の目的地「原鉄道模型博物館」があります。
 
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世界的な鉄道模型収集家の原信太郎氏が製作・所有している鉄道模型のうち、選りすぐりの約1,000両を展示しているそうです。最大の呼び物は世界最大級の面積を持つ一番ゲージ(左右のレール間隔が45mm)の室内ジオラマ「いちばんテツモパークジオラマ」です。

オチビちゃんはビルの入口脇にある鉄道をあしらったオブジェと背比べをしています。
 
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到着したのは開館時間の午前11時を少し回っていたため、一階ロビー(エスカレーターの下)にはすでに長い待ち行列が出来ていました。15分ほど待つとエスカレーターで2階の券買所へ案内されました。
 
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こちらでも入館券を買う人の列に5分ほど並びました。入館料金は大人が1000円、中高生700円、4歳以上の子供は500円です。
 
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入口のゲートを通過すると写真撮影はできません。
 
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そこで入館する時にもらったチケットとパンフレットの写真をコピーして掲載することにしました。もっと詳しく知りたい方は原鉄道模型博物館のhpを参照してください。
 
Scan2_2約1000両の鉄道模型を一つひとつ見て歩きました。第一展示室「原模型の真髄」には自作第一号の機関車に始まり、朝鮮半島に実在した金剛山電気鉄道22号、オリエント急行などがありました。
 
 
   
 

 
Scan8_2第二展示室「語る模型」には各国の機関車や日本の鉄道の歴史を紹介して、LNEAR A4(通称:マラード号)や東武鉄道デハ10形などが展示されています。
   
 
 
 
 
 
Scan3_2第三展示室「ヴィンテージ・コレクション」には原氏自身が鉄道旅行した時の記念品類とヴッパータールの懸垂電車模型など希少なアンティーク鉄道玩具が並んでいます。 
 
 
 
Scan6_2 パサージュには数え切れないほどの「HOゲージ模型」がケースに収納されていました。原氏の自宅にあった模型工房は机の上には昔懐かしい瓶入りのコカコーラが・・。
   
 
 

Scan10_2 最後に行き着いた室内ジオラマ「いちばんテツモパークジオラマ」ではその大きさと精緻(せいち)さに圧倒されました。つい先日、名古屋のJR東海リニア・鉄道館で見たジオラマもその巨大さに驚きましたが、こちらは規模と精密さとも個人の所有物とは信じられません。
 
 
 
Scan12_3出口の手前には横浜の街並みを表現した「横浜ジオラマ」では、HOゲージ(左右のレール間隔が16.5mm)の鉄道模型が走っていました。   
 

 
 
 

鉄道模型に堪能した一行は1階のカフェPRONTOへ入りました。PRONTOなどを全国チェーン展開(関東エリアには約150店舗)するプロントコーポレーションはサントリーとUCC上島珈琲が共同出資して設立されたようです。
 
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昼はカフェですが、夜はバーとなるようです。
 
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私は例によって半熟卵の濃厚カルボナーラ(730円)。コチビちゃんも同じものを注文、オチビちゃんは辛子明太子(からしめんたいこ)スパゲティ(580円)、そして二人のお母さんはジューシーサンドイッチ(340円)。
 
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同行者はじゃこと辛(から)し高菜の和風スパゲッティ(530円)
 
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カルボナーラはやや濃い目の味付けですがたっぷり盛られた麺を楽しみながら完食できました。味見をさせてもらった辛子明太子スパゲティもしっかりした味です。一方、辛し高菜の和風スパゲッティは名前の通り(カルボナーラと対照的に)にあっさりした味でした。

次の目的地へ向います。
 
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(続く)

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2012年7月18日 (水)

東京駅界隈を散策する 東京中央郵便局から東京国際フォーラムへ

7月17日に東京中央郵便局が1階で開業した「JPタワー」(地上38階、2012年5月31日完成、旧東京中央郵便局舎)は低層部(1-5階)の外壁が1931年に建設された当時のままに保存・再現されています。ちなみにビルのグランドオープンは来春のようです。(撮影日は7月2日)
 
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高層部のガラス張り外壁は折り紙細工のようなシャープなアクセントが印象的。旧局舎の外壁だけでも保存すべきだという意見に押されてこのような「木に竹をつぐ設計」になったそうですが・・・。(参考;取り壊し時の写真
 
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右手には新丸の内ビル(2007年4月竣工、地上38階)、日本工業倶楽部会館(平成15年3月竣工、地上5階)、三菱UFJ信託銀行本店ビル(2003年3月竣工、地上30階)、丸の内永楽ビルディング(2012年1月竣工、地上27階)が並びます。
 
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いずれも袴(はかま)を履(は)かせたデザインが採用されていて、安定感はありますが、保守的な印象を与えます。丸の内のオフィス街に多数の低層ビルを所有する三菱地所が都市再生事業に関与しているからでしょうか。あるいは商業施設が入る下層階とオフィス向けの上層階の設計を分ける必然性があったのかもしれません。
 

加えて日本工業倶楽部会館は1920年(大正9年)に建てられた旧会館のイメージと石材を生かして南側部分が保存・再現されたため、残念ながら北側の跡地と南側の上層階に建てられた三菱UFJ信託銀行本店ビルとは、上記したJPタワーと同様、やや調和に欠けるように思います。
 

新丸の内ビルディングの左手にあるのは丸の内ビル(2002年8月竣工、地上37階)で、これもしっかり袴を履いています。
 
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江戸通り(都道407号丸の内室町線)を南へ歩くと八重洲口からも見えた三菱電機本社ビル前に差し掛かりました。袴部はありますがファサード(正面の外観)は他のビルよりもすっきりしています。
 
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その向かい側にはカラフルな「はとバス」が何台も停まっているのが見えました。
 
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山手線の高架下は「はとバス」の事務所や待合所として上手く利用されています。
 
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山手線の高架沿いに南下した江戸通りの終点には東京国際フォーラム(1996年5月竣工)があります。ガラス棟入口付近にある東京府庁舎の石柱は歴史を感じさせました。以前の記事で紹介したように1991年4月に東京都庁(1943年以前は東京府庁)が西新宿へ移転する前に旧庁舎があった場所です。
 
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地上広場には七夕(たなばた)飾りがあって涼しげです。
 
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木陰の椅子で昼休みを過ごす人たちで混み合っています。
 
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今や都心の名物である「ネオ屋台村」には長い行列が
 
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東京都公認のヘブン・アーチスト「ダニエル・コグリン(Daniel Coughlin)さん」のアコースティック・ギターにしばし暑さを忘れて耳を傾けました。
 
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日本橋から有楽町まで1時間あまりの散策(約2km)を終え、東京メトロ有楽町駅から帰宅しました。(終)

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2012年7月17日 (火)

東京駅界隈を散策する 丸の内口駅舎

正面から見た「丸の内北口」は丸くなったドーム屋根が確認できます。
 
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外観工事がほぼ終った丸の内駅舎を塀越しに見ることができます。戦災により焼損したため、戦後になって2階建てで再建されましたが、今回の工事で1914年(大正3年)の創建された当時のままに復元されていました。左から頂上部に避雷針がある北切妻部、中央部、南切妻部、南ドーム部が並んでいます。
 
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工事用の塀で見えない一階の部分を含めた完成予想図。右上に写る黒いものは東京名物(?)のカラスのようです。
 
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昔の写真と完成予想図を見比べるとまさに「瓜(うり)二つ」
 
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丸の内駅舎保存・復元の説明では、ドーム見上げ部の復元・天然スレートによる復元・3階外壁の復元・化粧レンガの再現・復元部の躯体(1・2階のレンガ躯体と広場側外壁を持ち上げて新たに1階を追加)がくわしく図解されています。
 
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新旧の駅舎が比較されて一段と豪華になることが分かります。そして新駅舎における線路側空間の再生、ホテル・駅・ギャラリーの計画、中央屋根裏の活用、南北ドームの断面構造なども説明されています。
 
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1914年の東京駅開業当時の写真(上から東京停車場の開業式・開業祝賀会・全景)
 
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東京駅の原型となった万世橋駅(1912年開業)は丸の内駅舎と同じ辰野金吾氏が設計したことで共通点が多かったそうです。
 
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この万世橋駅は中央本線の始発駅として秋葉原に近い須田町交差点前にありました。1923年(大正12年)の関東大震災で駅舎が焼失して簡素な駅舎として再建されましたが、1936年(昭和11年)に東京駅から鉄道博物館(後の交通博物館)が移転され、1943年(昭和18年)に廃止されました。来夏には高架のプラットフォームと赤レンガ造りの外壁を残したまま商業施設(JR神田万世橋ビル)に生まれ変わるそうです。ちなみに駅名はすぐ脇を流れる神田川に架かる万世橋に近いことに由来します。

このパネルでは東京駅が1895年(明治28年)に通過式駅として合理的な計画がなされたことを説明しています。ヨーロッパの大都市における中央駅や新橋・横浜・上野駅のような頭端式(行き止まり式)駅ではなく、新橋・上野間を結ぶ市街高架線としてスムーズな列車通過を最重要視したためであるそうです。上野・新橋・飯田町・本所(現在の錦糸町)を結ぶ区間の完成が最後になったのは意外です。
 
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頭端式(とうたんしき)の駅といえば、38年前に利用したパリ北駅、20年余り前にニューヨークからワシントンまで乗ったアムトラックのペンシルバニア駅(ニューヨーク)、15年ほど前に利用したロンドンのユーストン駅とインドネシアでバンドン行きに利用したジャカルタコタ駅、6年前に利用したTGVの駅(ジュネーブのコルナヴァン駅とパリのリヨン駅)、そして通過式のプラットフォームが増えた上野駅(東北本線・信越本線・常磐線・上越線・高崎線は頭端式)と京都駅(山陰本線と奈良線が頭端式)などが印象に残ります。かつてはターミナルステイションあるいはターミナル駅と呼ばれていました。

背後に聳(そび)えるグラントウキョウ ノースタワー(左隣りはシャングリ・ラ ホテル東京)との対比が面白い
 
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「丸の内南口」の最上部を右側から撮影
 
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グラントウキョウ サウスタワーをバックにした「丸の内南口」
 
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丸の内駅舎が完成した時には駅全体を散策したいと思います。まだ訪れたことがない丸の内と八重洲を結ぶエキナカ商業施設「グランスタ」(地下1階、丸の内側改札内1階、丸の内坂エリア)は、最近の高速道路のSA/PAと同様に、通過点というよりも目的地としての魅力を備えているようです。(続く)

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2012年7月16日 (月)

東京駅界隈を散策する 書店が変わる

日本を代表する書店のひとつである丸善(丸の内本店)が次の目的地です。若い世代を中心に「書籍離れ」が言われて久しいのですが、この10年間で町の書店数が約3割も減少したと伝えられます。そして生き残りをかけて日本の書店に変化が生まれつつあると聞いたことがこの書店に立ち寄ろうと思った背景です。
 
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『当店で本を買ったら、ポイントたまる』のキャッチコピーを見るのは今回が初めてです。ちなみにhontoは丸善・ジュンク堂(丸善グループの子会社)・文教堂が共同して首都圏(東京23区と川崎市)の8店舗で始めたサービス。
 
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「文化・情報発信のキーステーション」を目指す丸の内本店に入って気付いたのは書籍コーナーの表示が大きくて分かり易いことです。
 
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フロア毎に書籍の分野が分けられているようです。ここで気になったのは表示方法がまぎらわしいことです。2階に「雑誌、趣味・実用、文学、地図・ガイド、コミック」の売り場が、B1には「Restaurants & Café」があることを指しているのですが・・・。そして、エスカレーターの幅が狭く、左右の空間に余裕がないのは、丸の内の一等地による制約なのでしょうか。
 
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東京駅のプラットフォームに面した窓際には椅子とテーブルが置かれています。「立ち読み」ならぬ「着席読み」が出来るのは親切です。
 
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余談です。アメリカの書店ではカーペットが敷き詰められた広い通路に座り込んで「座り読み」する風景をよく見ましたが、日本では靴で歩く通路に座ることに抵抗がありまするからイスとテーブルが置かれたのでしょう。ずっと昔のことですが、日本の書店には「立ち読み禁止」の張り紙がありました。本が汚れるのを嫌ったのか、買わないで本の要点だけを読もうとする客の態度が気に入らなかったのかもしれません。

しかし委託販売(返品制)が中心の日本では、たとえ汚れた本が売れ残っても書店は返本すれば良いのだそうです。ざっと読んで気に入れば購入してもらう方法は合理的だと思います。ただし、売れ筋の新刊本だけが置かれる傾向も見られるため、古い本やあまり売れない本はアマゾンなどの通販を利用したり、出版業界が重い腰をやっと上げたことでこれから普及するとみられる電子書籍を購入せざるを得ないでしょう。

各階のほぼ中央に設置された「ミュージアム・ゾーン」と名付けられたコーナーには、人気の高い新刊書が平積(ひらづ)みされるとともに、大きなパネルでセールスポイントが説明されています。
 
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その先では新聞記事のスクラップブック(切り抜き)の形で書評が掲示されていました。これは親切なサービスと言えますが、人によってはお節介かもしれません。
 
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村上春樹氏の「1Q84」がついに文庫化(全6冊)されて今年3月から5月にかけて発売されました。
 
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3階の会計カウンターにはずらりと端末が並んでいて待たされることはなさそうです。
 
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児童コーナーは七夕(たなばた)飾りがあって楽しそうな雰囲気
 
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4階に移動するとArtChildrens Bookのコーナーが目に入りました。
 
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その向かい側に「松丸本舗」があります。書店は「未知との出会い」というコンセプトで知の巨人「松岡正剛氏」などの蔵書を紹介するコーナーは段違いの本棚が螺旋状(らせんじょう)に配置されていました。(写真は1階の入口脇にある松丸本舗の説明)
 
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文房具・
万年筆・時計の売り場があることは丸善らしく、その他に眼鏡売り場(めがねの和光)もありました。
 
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エスカレーターで地階へ降りる途中に見かけた2階の雑誌コーナーでは伝統的な立ち読み客が並んでいました。
 
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今、新しいスタイルの書店として注目される代官山蔦屋(つたや)書店(T-SITE)も機会があれば覗(のぞ)いてみたくなりました。(続く)

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2012年7月15日 (日)

東京駅界隈を散策する 八重洲口から丸の内北口へ

所用で日本橋へ出掛けたついでに東京駅とその周辺を歩いてみたくなりました。日本橋の繁華街を抜けて向ったのは再開発が進む東京駅八重洲口です。この地を象徴する「グラントウキョウ ノースタワー」(2007年完成、地上43階)に入る大丸百貨店東京店は今年10月5日のグランドオープンに向けて増床工事(従来比で1.5倍)が進んでいました。なお今回の撮影はFinePix F30で行いました。
 
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その南隣では大丸がグラントウキョウ ノースタワーの低層階(地下1階から地上13階)へ移るまで入居していた鉄道会館ビルが解体され、2013年春ごろには、跡地にペデストリアンデッキ「グランルーフ」と駅前広場を整備するための建設工事が進んでいました。その隣は「グラントウキョウサウスタワー」(2007年11月竣工、地上42階)とわずかだけ見える「パシフィックセンチュリープレイス丸の内」(2002年竣工、地上32階)です。ちなみに工事現場の後方に見えるのは丸の内南口の三菱電機本社ビル。
 
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八重洲北口に入ります。
 
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さらに地階の東京駅1番館へ
 
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右手に進むとテレビ局のショップが並んでいることに気付きました。手前には「フジテレビショップ」と「テレ東本舗」が。
 
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つづいて「TBS STORE」と「日テレ屋」、その隣は「テレアサショップ」です。その他にも「NHKキャラクターショップ」と「松竹歌舞伎屋本舗」などの変り種(?)もありました。子供向けには「プリキュアプリティストア」「PLARAIL SHOP」「TOMICA SHOP」「ウルトラマンワールドM78」「スヌーピータウンミニ」「RASCAL SHOP」「ミッフィースタイル」「ハローキティショップ」「リラックマショップ」などと目白押し。
 
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一番街を駆け足で巡ったあとは丸の内側へ向います。
 
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今年10月に保存・復元工事が終る予定の東京駅丸の内駅舎のポスターを見ると期待が高まります。
 
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連絡通路を抜けると突然、丸の内北口の工事現場に入りました。
 
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天井を支える柱は古代ギリシャ建築でいえばコリント式よりもドーリア式に近いように見えます。
 
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丸の内北口から外に出ると完成間近の駅舎が見えました。駅舎工事の完成まで3カ月を残すだけですから、新しい装(よそお)いの駅舎全体をすぐにでも観察したいのですが、その前に立ち寄ってみたい場所があります。名古屋の100m道路ほどではありませんが、幅が極端に広くて信号の待ち時間が長い横断歩道を渡りました。
 
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江戸通り(Edo-dori Ave.)と表示された地図にはビル名などが日本語と英語を併記されています。その先に見えるmarunouchi oazo(丸の内オアゾ、2004年にオープンした商業複合施設)の中に次の目的地があるのです。ちなみに”oazo”の名称は『丸の内と大手町を結ぶ』を表す造語のようですが、エスペラント語ではオアシスを意味するそうです。
 
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(続く)

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2012年7月11日 (水)

物理学入門書「物理学と神」を読み返す

10年近く前に読んだ新書本を書棚から取り出して読み返しました。宇宙物理学者で総合研究大学院大学先導科学研究科教授(出版当時は名古屋大学大学院理学研究科教授)の池内了(さとる)氏が2002年に集英社から出版した物理学の入門書です。
 

                         ☆
 

巻頭言で著者は物理学の歴史に登場してきた神の姿の変容を追いかけることによって、物理学の内実がどのように変化してきたかをたどる試みを行ったことを述べている。
 

神の変遷史の「第一期」は17世紀の近代科学の夜明けのころで、自然を創造し統括する全能の神の存在証明としての自然科学の研究が始まり、思いがけなくも神が書いた書物である「自然の仕組み」と「聖書」の記述が矛盾していることが発見された。そのため科学者たちは、「なぜ」との問いかけに答える神の領域と「そうなっている」と証明する自然学者の領域を区分し、棲(す)み分けすることにしたことで、自然哲学は徐々に自然科学の装(よそお)いをするようになったという。
 

「第二期」は18世紀から19世紀末、神々の黄昏(たそがれ)がゆっくり訪れた時期で、神の奇跡を象徴する永久機関や錬金術は葬(ほうむ)り去られ、神を不要とする「悪魔」が登場した。それは職業的科学者のことで、神が創造したはずの宇宙が熱死すると広言した。また「パラドックス」(筆者注;ある命題とその否定命題がともに同等と思われる論拠で主張されうること)という別の名を持つ悪魔も現れた。
 

20世紀初頭から始まる「第三期」にはすべてを統括する神はいったん退場して装いを改めて再登場する。行く末分からぬ宇宙に最初の一撃を与えた(いわゆるビッグバンの)後はひたすらさいころ遊び(確率論の世界)にうつつを抜かしている神としてである。
 

20世紀後半の「第四期」において神はさらに賭博性(とばくせい)に富んだゲームに熱中するようになる。結果が予測できないカオスを日常のあらゆる場所(明日の天気・地震の発生・乱れた水の流れ・木の葉の落ち行く先など)に呼び込んで来たのである。つまりカオスの招来(しょうらい)は唯一無二の西洋的な神が東洋的な「八百万(やおよろず)の神」にとって代わられつつあることも意味する。
 

カオスを特徴づける一つの指標はクラスタと呼ばれる多重世界の入れ子構造(ロシアのマトリョーシカのようなもの)である。またカオティックに変動する宇宙初期においては、無限個の宇宙の誕生が示唆(しさ)されている。無数の世界が無数の宇宙に遍在(筆者注;広くゆきわたって存在)することが常識になりつつあると著者は言う。
 

さらに「第五期」である現在において神はさまざまな危機に直面している。第一は増長して傲慢(ごうまん)になった人間が神から宇宙の覇権(はけん)を奪いかねない危機、つまり「この宇宙はなぜ存在するのか」という問いに対し、人間にこそ答えを得るための鍵があると主張する職業的科学者たる悪魔が現れたのである。もう一つの危機は神への根底的な不信感が芽生(めば)えつつあることだと著者はいう。
 

神は不平等な現実世界をもたらしている元凶(げんきょう)であることが暴露(ばくろ)されたからである。アダム・スミスが言うところの「神の見えざる手」は今や世界をカジノ資本主義へと変質させてしまった。未曾有(みぞう)の大恐慌(だいきょうこう)に襲われかねない危険性がある。(筆者注;事実、本書が出版された6年後の2008年にリーマンショックが世界経済に大打撃を与えた)そして、最後に著者は神がまた姿を変えて立ち現れるだろうと予測する。
 

                         ☆
 

著者は以上のシナリオに従い第一章から第七章までを使って詳しく解説しましたが、各々を説明すると長くなりすぎますので、最後の第八章「神は老獪(ろうかい)にして悪意をもたず」だけを紹介しましょう。著者はしばしば喧伝(けんでん)された「宇宙論の危機」を振り返って、それが科学者の早とちりであり、人間がまだお釈迦(しゃか)様の掌(てのひら)の上でうろうろしているだけで、人間が観測している宇宙の領域はまだまだ小さい(狭い)と考えるべきだといいます。
 

つい最近は宇宙年齢が130億歳程度と見られて、上記のような「宇宙論の危機」は誤解によるものであったことが判明したと指摘します。つまり、神の挑戦に見える謎は、実は物理学者が無知であったための誤解であり、物理学者が独り相撲(ひとりずもう)をとっているに過ぎなかったのであり、物理学者はもっと謙虚(けんきょ)にならなければならないと自省します。
 

                         ☆
 

この本を読み返した直後に、CERN(欧州原子核研究機構)の大型ハドロン衝突型加速器(LHC)を使った実験によって、“神の粒子”とも呼ばれるヒッグス粒子とみられる素粒子が発見されたことが7月初旬に大きく報道されました。「とみられる」と断り書きが付くのは新発見として容認されるしきい値(判断基準)にわずかに届かず、さらなるデータの検証と実験が必要とされるからです。ちなみに、スイスにあるCERN(セルンあるいはサーン)はダン・ブラウン著「天使と悪魔」で導入部の舞台になりました。

本書は難解なテーマを著者の豊かな表現力で読者に分かり易く解説してくれました。そのポイントは、全能の神の存在を証明する目的で400年ほど前に始まった自然科学の研究が、時代が進むに従って神の存在場所をより遠く(宇宙のはるか彼方)へ遠ざける作業を進めた科学者たちは傲慢さを増したことだという。宇宙が始まったビッグバンにトリガーを与えたのは神の手だとしぶしぶ認めながら、『宇宙は最初から人間をこのように生み出すべき必然性を持って進化してきた』(人間が神に代わる存在である)と考える悪魔となってしまったと指摘し、『私たちがまだまだ無知であることを謙虚に学ぶためには歴史を読み直すことが一番である』と提言したことが印象に残ります。

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2012年7月 7日 (土)

名古屋の高いもの巡り(後編) 名古屋テレビ搭

地下鉄東山線の栄駅で下車。次の目的地である「名古屋テレビ搭」へ向う前に複合施設「オアシス21」(2002年オープン)に立ち寄りました。
 
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地上階の「緑の大地」(地上公園)に入ります。
 
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4層構造のオアシス21は、地階が地下鉄の駅に連絡している「銀河の広場」とショップ街、そして1階の「光の回廊」、地上階の「緑の大地」、屋上階の「水の宇宙船」と多彩です。そして地階から地上階までが吹き抜けになっていて開放感があり、エレベーターを利用すればすべてのフロア間を楽に移動できる巨大空間となっています。

まずは屋上階へ向いました。オアシス21のシンボルである「水の宇宙船」(面積が約2700㎡)は中央部にある巨大な楕円形プール(面積が1760㎡、水深10cm)の周りを外周園路(地上高14m、1周約200m)で散策することができます。ガラス板を敷き詰めた外周園路が雨で濡れていたため、同色ガラスが底板に使われているプールとの一体感が生まれています。ちなみに楕円の軸は名古屋城に向いているそうです。
 
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地上階に下りて「光の回廊」(ガラス回廊)に入ると「銀河の広場」全体を見下ろすことができました。自動車の展示会が開かれているようです。
 
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奥の方に大きなトピアリが2つあることに気付いて「銀河の広場」へ下りてみました。孔雀(くじゃく)に見えましたが前足(手)のようなものがあるのは変です。確認するとオアシス21のマスコットキャラクター「イヤシス」(恐竜)でした。
 
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地下通路からも行けますが、名古屋テレビ搭(高さ180m)を観察するために地上へ出ました。東京タワーより小型とはいえ近くから見ると迫力があります。
 
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真下にはショップが入る建物があります。ここが入口のようです。
 
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エレベーターに乗ると3階のスカイターミナル(地上25m)に到着。受付でスカイデッキの入場料(大人600円、シニア500円)を支払うと、「ボイスペンを利用されますか?」と訊(き)かれました。物は試しと「はい」と答えると、雨の日のため無料(通常は300円)で借りることができました。ただしデポジット(1000円)が必要とのこと。受け取った「ボイスペン」を写真の音声マークに当てると、イヤフォンからビューポイントの説明が流れてきました。4ヶ国語が利用できる優(すぐ)れものです。
 
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スカイデッキ行きの専用エレベーターから久屋大通り(100m道路)の北方向が見渡せます。広い道幅は防災対策を意図したものですから、道路というよりも緑地公園と呼んだ方が相応(ふさわ)しいでしょう。吊(つ)り橋状の「セントラル・ブリッジ」(歩道橋)や花時計などが雨の雫(しずく)の覆(おお)われたガラス窓越しに確認できました。緑地公園が外堀通りに行き当たった先には愛知県庁の建物が霞(かす)んで見えます。
 
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スカイデッキ(地上90m)に到着
 
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東側には「オアシス21」とその左手の愛知芸術文化センター(愛知県芸術劇場や愛知県美術館などが入る)愛知芸術文化センターをはっきり見ることができます。
 
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南方にも久屋(ひさや)大通りが伸びています。手前から、「セントラルパーク」(地階のもちのき広場)、「希望の広場」(Softbankの広告塔があるビルの隣)、「栄バスターミナル」(三越の隣)、「愛の広場」、「エンゼル広場」(松坂屋北館の隣)が続いています。その先に見える高架は名古屋高速2号東山線(その下は東西に伸びる100m道路の若宮大通り)で、久屋大通りの南端です。ちなみに、セントラルパーク・オアシス21・希望の広場は地下街で結ばれています。
 
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西方にはさきほど最上階へ上がった名古屋駅前のJRセントラルタワーズとミッドランドスクエアの上部が雲の中に入っている様子が見えます。
 
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北方の景色はエレベーターから見たよりもはるかにクリアーです。左上(紅白に塗り分けられたタワーの右隣)には名古屋城の天守閣が霞(かす)んで見えます。
 
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こちらはスカイバルコニー(地上100m)へ上がる階段
 
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スカイバルコニーはミッドランドスクエアのスカイプロムナードより開放感があります。つまり屋根やガラス窓がなく金網に覆(おお)われているだけなのです。たとえ雨が降っていても人影のない場所は「タケァーもん」を楽しむ私にとって「持って来い」(最適)。
 
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桂由美さんの名前が入った「恋人の聖地」を見かけました。ここでは「愛の鍵」(合鍵を投げ捨てること)が禁止されているのか、あるいは名古屋にはその風習が無いのか、周辺の金網には鍵らしきものが1つも見当たりません。
 
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写真では先端部が少しだけ覗(のぞ)いています。地デジ化にともなって頂上部に設置されていたNHK総合(地アナ放送)用アンテナが撤去されてスマートになったのです。
 
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しかしその下には不要になったアンテナがまだ
残っているようです。そして昨年7月24日をもって電波搭としての役割を地デジ放送用の瀬戸タワーに譲ったことで存続の危機に瀕(ひん)したそうです。その後、新しいサービスである携帯端末向けマルチメディア放送(NOTTV)の送信アンテナが頂上部に取り付けられた(今年4月1日に放送開始)ことで、名古屋テレビ搭は存続することになり、上記の工事が完了した今年4月26日にリニューアルオープンしました。 
 
もう一度、オアシス21(右下)、NHK名古屋放送局(左)と愛知県芸術文化センター(右)を俯瞰(ふかん)しました。名古屋市中心部に広大なオアシス21の敷地を確保できた背景に興味をもって調べると、名古屋市の栄公園があった場所にNHKの放送会館と県の文化会館を移す(土地を交換する)ことで可能になったことを知りました。
 
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所用を終えた頃にはとっぷりと日が暮れていましたが、高層ビルの上部が霞(かす)んでいることで、名古屋駅周辺はまだ厚い雲に覆(おお)われているのが分かります。
 
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(終)

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2012年7月 6日 (金)

名古屋の高いもの巡り(中編) ミッドランドスクエア

小雨が降り続いていますから名駅通りの向かい側に聳(そび)えるミッドランドスクエアへ行くには名駅前地下街を利用するが良いのですが、そのまま名駅通りの横断歩道を渡りました。
 
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アプローチには「ミッドランドスクエア」の名称とともに小さく「豊田・毎日ビルディング」と表記されていますから、こちらが正式名称かもしれません。JRセントラルタワーズより2m高い地上高247mのこのビルは中部地方で最も高いそうです。
 
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メインロビーを抜けた場所にあるトヨタ自動車ショールーム(レクサスギャラリーとトヨタブランドゾーン)ではレクサスの他にもプリウスやアルファードなどトヨタが誇るハイブリッド車が目白押(めじろお)しで展示されていました。
 
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吹き抜けになった地下1階のアトリウムで開催されているクラッシック・コンサートに耳を傾けながら反対側の出入り口を出ると、不思議な球体が2つ並んでいました。「30億年のゼロ」は未来30億年の蒼い惑星・地球の豊穣を祈願する旅立ちのセロとして2007年に制作されたと説明されています。
 
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オフィス棟1階へ戻り、シースルー・ダブルデッキ・シャトルエレベーターに乗って、オフィス棟42階にあるスカイプロムナードの入口へ向いました。地上が綺麗に見えますから屋上展望台からの展望が期待できると思ったのも束の間でした。雲がこのビルを覆(おお)いはじめました。右端には2015年末完成を目標に再開発中の名古屋ターミナルビル(複合施設)も確認できます。
 
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ライトアップされたトンネル状のチケットロビー(写真はその入口)で来場者を迎える若い女性が私に向かって、「本日は生憎(あいにく)の天気で視界が良くありません。それに屋上展望デッキには屋根がありませんから、日を改(あら)ためてご来場なさってはいかがでしょうか」の趣旨で丁寧(ていねい)にアドバイスをしてくれました。
 
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私はこの標準語を「今日は雨が降っとるでぇ~、何(なん)にも見ぇーへんであかんわ~。また今度(こんど)来てちょうでぇ~」と頭の中で名古屋弁に翻訳しながら、返答の「日を改めやぁ~ていったって、また来るのは大変(たゃ~へん)だぎゃ~」を標準語に直して、「日を改めるわけに行かないので、ちょとだけ屋上を覗(のぞ)いてみます」と答えました。私の名古屋弁もどきがその女性(名古屋嬢?)に通じるか試したかったのですが・・・。入場料金の700円(シルバー500円)を券売機に投入しました。

長いエスカレーターに乗りました。しかもエスカレーターに乗換えがあることは大阪府咲洲庁舎の展望台と似ています。
 
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4階上の46階に到着
 
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ここがスカイプロムナード(44F-46Fにある屋外型展望施設)の入口です。夜の7時から「光と霧の演出」が6回も開催されるようです。
 
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シンプルにデザインされた施設が地上高220mのスカイプロムナード(空の遊歩道)、雨傘を取り出しました。
 
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44階まで見下ろすことができます。夜間には定期的に左側(内側)の壁面が点灯されて、さまざまな動きを見せる照明が展望空間を楽しく演出するそうです。
 
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ビルの外周に沿ってプロムナードは折れ曲がって伸びています。
 
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東側のガラス越しに見下ろすと隣のビルの屋上が見えました。
 
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晴れていれば、南アルプス、瀬戸デジタルタワー(中京圏の地デジ放送送信用集約タワー)、名古屋テレビ搭、平和公園(市が運営する巨大な墓地公園)、東山公園と東山スカイタワー、が見渡せるはずですが・・。
 
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上を見上げるとヘリポートの下部は確認できます。

 
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「コの字型」のプロムナードは最後に階段で44階のフロアへ降りるようです。
 

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順路案内に従って階段を下ります。
 
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巨大パネルが並んでいます。現在のテーマは「私たち人類共通の未来への宝物『世界遺産』」でした。不定期にテーマを変えて展示されるそうです。
 
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北東の角で順路案内を発見
 
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立体迷路のようなスカイプロムナードを後に地下1階まで降りました。次は名古屋駅前を離れて栄エリアへ向います。(続く)

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2012年7月 5日 (木)

名古屋の高いもの巡り(前編) JRセントラルタワーズ

所用でまたまた名古屋へ出掛けました。日帰りですから新幹線を利用して、名古屋駅の新幹線プラットフォームで昼食です。前々回に訪れた時から心積もりしていたように「(かけ)きしめん」(350円)を選びました。油揚げ・刻みネギ・削り節をトッピングしただけのシンプルなこのメニューはきしめんの美味しさを十分味わうことができました。
 
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同じプラットフォームからJRセントラルタワーズ(ツインタワー)全体を望むことができますから、今回の目論見(もくろみ)は上手(うま)く行きそうです。
 
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JR名古屋駅のコンコース(大通路)を抜けます。
 
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JRセントラルタワーズにはホテルタワーとオフィスタワーがありますが、今回の目的はオフィスタワー最上階(51階)にある「ジェイアール名古屋タカシマヤ パノラマサロン」です。名前が示すように展望が良いカフェなどの店舗があるのです。
 
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いったんエレベーターで12階まで上がってから、専用エレベーターに乗り換える必要がありました。
 
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51階には「エステティックリゾート ソシエ245」「カフェド シエル」「ハツコ エンドウ ビューティ スタジオ」「ワインラウンジ&レストラン セバージュ」が馬蹄形(ばていけい)に配置され、残る東側は「メンバーズサロン」他があるため立ち入りできませんから、展望を楽しむためにはいずれかの店舗に入る必要があります。
 
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昼食を済ませたばかりの私は「カフェ ド シエル」に入ることにしました。「窓側がよろしいですか?」との質問には「そうです」と答えましたが、心の中で「あったりめぇーだわ~」と名古屋弁もどきで呟(つぶや)いていました。
 
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10分近く待つと窓際の奥の席に案内されました。
 
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店内は女性客が大半です。オリジナルブレンドティー(683円)を注文。
 
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目の前のガラス窓は曇りガラスのようで何も見せてくれません。店舗内の様子が影絵のように微(かす)かに映るだけです。名古屋弁では「高いもの」を「タケァーもん」と言うようですが、場所の高さだけでなく、大して飲みたくない紅茶をちょっと高めの料金で頼んだことも、やっぱり「タケァーもん」になりそうです。
 
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サーブされた紅茶は器(うつわ)にそれなりの高級感がありました。
 
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3分の砂時計も付いています。
 
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ポットから注(そそ)いだ紅茶は透明感のある綺麗(きれいな)な色が印象的です。そしてカップにも興味を持ちました。
 
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好奇心に負けた私はカップの底を覗(のぞ)くとウェッジウッド(Wedgewood)製品であることが分かりました。
 
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意外に思ってポットも確認すると、こちらはノリタケ(Noritake)製品で一安心。
 
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手持ち無沙汰(てもちぶさた)な私がそんなことをしていると、入店してから15分後には視界が広がり始めました。路面がかなりはっきり確認でき、向かい側のミッドランドスクエアのオフィスタワーも見え始めました。私の念力が効(き)いたようです。
 
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それではと、JRセントラルタワーズから外に出て振り返ると、ツインタワーをかなりはっきり見ることができました。
 
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次の「タカェーもん」に向うことにします。ちなみに、今回の撮影にはFinePix F770EXRを使用しました。(続く)

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