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2013年2月19日 (火)

二つの高松城を巡る 備中高松城址(後編)

今は公園のもう一つの駐車場になっている場所から西沼越しに今渡って来た橋を眺(なが)めました。
 
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西沼の外周に出てみました。木枯(こが)らしが冷たく、雲が出てきたことが気に掛かります。そして遠くに見える大きな鳥居も気になりました。
 
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直進して埋立地に入っても何もなさそうですから、本丸跡へ戻ると、先ほどは何気(なにげ)なく通り過ぎた小さな洞(ほこら)を見つけました。清水宗治公の首塚です。
 
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本丸跡から城址公園全体が見渡せました。
 
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春になると花菖蒲(はなしょうぶ)が咲くという池を渡ります。
 
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三の丸跡と思われる場所に造られた少し小高くなった場所から本丸方面を望みみました。何の説明もありませんから池を造成する時に出た土砂を使って深堀跡に造られた築山(つきやま)なのかもしれません。遠方に見える三上山(標高202m)の周辺には宇喜多忠家や羽柴秀勝などの諸将が布陣していたようです。
 
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資料館が開くまで冷たい風に吹かれながら50分以上も待つのは大変ですから、舟橋の南まで戻って東方面へと歩きました。秀吉や黒田官兵衛が陣取った場所は前方の山であろうと目算(もくさん)を立てたのです。何やら白いものが降ってきました。牡丹雪(ぼたんゆき)のようです。
 
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大きな用水を渡ります。地形から見て、当時 この辺(あた)りが沼沢(しょうたく)であったことは容易に想像できます。
 
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県道241号に出ると鳥居が一層大きくなりました。近くにあった案内地図には『大鳥居』とだけ表示されています。そこで閃(ひらめ)きました。駅の看板で見かけた3km北にある最上稲荷総本山(正式名称:最上稲荷山妙教寺)の一の鳥居でしょう。
 
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案内標識に従い左折して集落内の路地に入りました。長い石段の上にある箱崎宮は清水宗治公の検死役を務めた堀尾茂助(吉春)の陣地で、秀吉やその参謀(さんぼう)である黒田官兵衛(かんべえ)はずっと高い場所に居たようですから、無謀な思いつきは断念して、さらに先へと歩くと「蛙(かわず)が鼻築堤跡」に出ました。黒田官兵衛が秀吉に進言したとも言われる水攻めのために築かれた堤防がわずかに残る場所です。
 
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現在は高松城水攻め史跡公園として綺麗(きれい)に整備されていました。公園内にあった秀吉軍の詳しい布陣図を見ると黒田官兵衛は堀尾茂助の直ぐ隣であり、秀吉だけが常昌院近くの石井山で高みの見物を決め込んでいたことを知りました。迂闊(うかつ)でした。ちなみに、左端に写るハシゴのようなものは「高松城跡の高さ表示板」(楕円形は銘盤)で、横木風のプレートは上から築堤(8.4m高)・本丸の最上段(7.0m)・本丸上段(6.5m高)・本丸中段(6.0m高)・本丸下段と二の丸の高さを示し、高松城がすっかり水没したことを分かりやすく示しています。
 
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水攻め築堤跡の調査結果も紹介されています。前方の溝は発掘跡です。
 
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築堤の上に登ってみました。当時、基底部は約24m、頂上部でも約12mの幅があったそうです。
 
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公園の全景です。雪がだんだん強く降り始めてカメラでもはっきり捉(とら)えられるようになりました。
 
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ずっと憧(あこが)れていた女性と始めてデートした時のようにもう少しこの地に留まりたい気持ちはありましたが、黒田官兵衛の陣跡を探しに戻ったり大鳥居に立ち寄らないで、国道180号の歩道を経由して備中高松駅へ戻ることにします。
 
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とは言っても、根っからの拘(こだわ)り症である私は、岡山駅へ戻る吉備線の車窓から箱崎宮のある小山と最上稲荷の大鳥居を一緒に撮影して、次の目的地へ向かいました。沿線の景色を見ているとなぜか長谷川きよしさんの40年以上前のヒット曲「別れのサンバ」(1969年)が思い浮かびます。
 
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(もう一つの高松城へ続く)

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