続・奥の細道疑紀行 山形自動車道で寒河江市と大江町へ
5年前の2008年9月に思い立って出掛けた東北地方南部のドライブ旅を続けたくなりました。前回は蒲生氏郷と伊達政宗の足跡を探るとともに芭蕉が歩いた「奥の細道」を辿(たど)ってまず那須・白河を巡り、大内宿(会津郡下郷町)・会津若松・米沢を経由、そして山寺(山形市)からは天童・尾花沢・岩出山(大崎市)・仙台と芭蕉とは逆のコースをドライブしました。
今回は尾花沢近くの大石田を再訪して、最上川を下るところから始めることにしました。道路が混雑する連休は避けたいのですが、連休が明けると同居者が毎年支援するボランティア活動(留学生の受け入れ)の準備が本格化しますので、止むを得ず連休の前半を選んだのです。東北で桜が咲き始める時機であり良いタイミングだと思われました。ドライブ紀行を書きながら「立ち寄り先に関連するテーマ」も紹介することにします。
4月28日(日)の早朝に自宅を出発、首都高速中央環状線と同川口線を経由して東北自動車道に入った頃には東の空が白んで来ました。宇都宮を過ぎた上河内SA(自宅から約160km地点)で休憩を兼ねて朝食を摂(と)ることにすると、早朝なのに休日のフードコートは大変な混雑。
青空が広がる東北自動車道を130km余りを快調に走行して2回目の休憩のため福島松川PAに立ち寄ると桜の花がほぼ満開になっていました。
福島県の松川と言えば終戦後に松川事件が発生した場所です。1949年(昭和24年)に東北本線で蒸気機関車が脱線・転覆した事件は下山事件や三鷹事件ともに国鉄三大ミステリー事件として知られ、私の好きな作家松本清張氏がノンフィクション「日本の黒い霧」(1960年文芸春秋誌で連載)の題材に取り上げています。
宮城川崎PA付近から見た蔵王の山並みには雲が立ち込めています。
古関PA付近から見える笹谷峠から神室岳(標高1356m)にかけての山々にはまだ雪が残っています。
笹谷峠の下を抜ける笹谷トンネル(長さ3286m)に入ります。
トンネルを抜けて山形市に入ると黒い雲が立ち込めていました。『寒河江(さがえ)→月山雨スリップ注意』の表示が出ています。
しかしそれもほんのわずかの区間で、高度が下がると青空が戻って来ました。
山形JCTから先は対面通行になりました。中山町はNHK連続テレビ小説『おしん』(1983-1984年)で主人公のおしんが生まれたと設定された集落がありますが、その岩屋地区はかなり山奥に入った場所であり、撮影に使われた建物は鶴岡市の庄内映画村オープンセットへ移設されているようですから通過することにします。
福島松川PAから125.7km先の寒河江(さがえ)SAが近づきました。このSAにあるETC出口を利用します。寒河江市は前回立ち寄った天童市の西隣にあり、さくらんぼの産地として知られます。
ETC出口を出た場所には桜並木がありました。両側はホテルやフーズセンターなどの施設が並んでいます。
最上川に架かる平塩橋の手前に『牛前の渡し』の説明看板がありました。山形市から鶴岡市へ向う1000年以上の歴史がある六十里越街道の渡船場が50mほど上流にあったそうです。
国道458号で隣の大江町へ向いました。目的地は道の駅「おおえ」。
ここは『おしん』が筏(いかだ)に乗って最上川を日本海に面した酒田まで下った場所です。
長いドライブのあとに同行者は好物のソフトクリーム『ラ・フランスソフト」を手にしました。さっぱりした甘さが特徴である山形の味覚です。
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