丸の内のKITTE(キッテ)を訪ねる
地下鉄銀座線を神田駅で下車してから山手線に乗り換えると、わずかひと駅で東京駅に到着しました。友人夫妻に、昨年10月1日に保存復元された東京駅丸の内駅舎とおなじく今年3月21日にオープンした商業施設KITTEを案内することにしたのです。東京駅丸の内中央改札口を出て丸の内駅舎について簡単に説明しながら交差点を渡ってJPタワーの低層棟にあるKITTEに入りました。
高層棟を含めてJPタワーと呼ばれます。昨年7月の関連記事で紹介したように、この低層棟は昔の東京中央郵便局の概観(イメージ)がそのまま復元されています。ちなみに、KITTEというネーミングは「切手」と「来て」2つの言葉に由来するそうです。
KITTEのメインエントランスを入ると巨大な吹き抜け空間(アトリウム)が広がりました。外観からは想像できなかった三角形のフットプリントに驚かされます。天井から吊るされているものに目を奪われました。よく見るとテレビアニメ「ドラえもん」の登場人物の短冊(たんざく)でした。
その真下にはドラえもんの巨大な人形が置かれています。その右手前のプレートは「藤子・F・不二雄 生誕80周年記念イベント at KITTE」が8月12日から9月1日まで開催されていることを示しています。郵便ロケットはポストのような形をした郵便配達員型の小型ロボットで、届けたい物をロケットに入れ、あて名を書けば、空を飛んで届けてくれると説明されています。
エレベーターを利用して6階の屋上庭園「KITTEガーデン」に出ました。木道が整備されていて尾瀬を散策する気分で集会できます。友人夫妻は白い煙突のようなものを眺(なが)めているようです。その先に見える高層ビルは八重洲口南側にあるグラントウキョウサウスタワー(中央)とパシフィックセンチュリー・プレイス丸の内(右端)
私も近くへ行ってみると東京駅の構内(プラットフォーム)が眼下に広がりました。新幹線用プラットフォームの先に見える白い円弧のような形をした施設はグラントウキョウのノースタワーとサウスタワーを結ぶ4階建ての歩行者デッキGRANROOF(グランルーフ)です。今年9月20日に竣工(しゅんこう)する直前でした。
左手に歩くと東京駅丸の内駅舎の南口を見下ろす場所に出ました。屋根の形が手に取るように確認できます。
白い煙突を振り返ってみました。
ブーメラン型(逆くの字)をした屋上庭園の奥まで進むと丸の内ビル(左)と新丸の内ビル(右)が間近に迫(せま)ります。
右手を見ると丸の内駅舎の全景をみることができました。以前の記事にも書きましたが駅前ロータリーに建つ2つの換気塔は何とかならないものでしょうか。ちなみに、奥にあるのは日本生命丸の内ビルです。
屋内に戻りました。アトリウムを周遊する5階の通路からドラえもんとその飾り付けを見下ろしてみました。
友人の奥さんは手芸が趣味であることから関連のショップを見かけると足が止まります。4階に降りると旧東京中央郵便局の郵便局長室が復元されていました。模様しものをするためか家具や什器などは置かれていません。訪れた日には旧東京中央郵便局の局舎が昭和4年頃に新築された時の工事写真がパネル展示されていました。
基礎工事の現場写真です。後方に当時の東京駅が写っています。
鉄骨建方(たてかた)です。ちなみに建方は建築の方法あるいは構造を意味します。
各階のショップを覗(のぞ)きながら1階まで降りました。中央郵便局の様子を確認するために向かうと、当然ですがその窓口は他の郵便局とさして変わらないようです。
しかし、その右手には郵便局としては珍しいことに売店があります。
中に入ると定番の記念切手コーナーが目立ちました。高校生の頃から切手蒐集(しゅうしゅう)が趣味であった私は社会人になっても記念切手を定期的に購入し続けたため、ファイルには20-30年前の古い切手が大量に残っています。現在、葉書(50円)と手紙(80円)の切手に郵便局で交換して使っていますがなかなか減りそうにもありません。消費税が8%になる来年3月には葉書(51円)と手紙(82円)に値上がりするそうですから交換手続きが面倒になることを懸念しています。
記念切手に代わって私の目にとまったものは「東京駅丸の内駅舎ジグソーパズル」です。チビスケくんへの土産(みやげ)にと購入しましたが、幼稚園の年中さんにはまだ難しすぎるかもしれません。
残暑の中を歩いてバテ気味になった友人に対して、奥さんの方はいたって元気でした。屋上庭園「KITTEガーデン」からの景色とともにKITTE内でのショッピングを楽しんだようですから、当初の予定になかったKIITTEを加えたことは怪我(けが)の功名(こうみょう)だったかもしれません。
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