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2015年7月 6日 (月)

ダン・ブラウン著「インフェルノ」を読む

久しぶりにダン・ブラウンの著作を読みました。「天使と悪魔」(2000年)、「ディセプション・ポイント」(2001年)、「ダ・ヴィンチ・コード」(2003年)に続く長編サスペンス小説「インフェルノ」(2013年11月28日角川書店刊、上下巻各1800円+税、全660頁)は「天使と悪魔」「ダ・ヴィンチ・コード」と同様にハーヴァード大学宗教象徴学教授・ラングドンが主人公ですが、異なる点はそれら2作がそれぞれフランス司法警察中央局警部補ジェローム・コレとスイスにあるセルン(CERN、欧州原子核機構科学研究所)の所長・マクシミリアン・コーラーの依頼によって謎を解く舞台設定であったのに対して、今回はラングドン自身がトラブルに巻き込まれたことが発端です。ちなみに、アメリカの大統領選を舞台にした「ディセプション・ポイント」にはラングドンが登場しません。

 

例によって、『この小説に登場する芸術作品、文学、科学、歴史に関する記述は、すべて現実のものである』の断り書きと、『インフェルノ(地獄)とは、ダンテ・アリギエーリの叙事詩「神曲」に述べられた地下世界であり、「神曲」ではそこを""-生と死の狭間にとらわれた肉体なき魂-が集まる複雑な構造の世界として描いている』との注釈付きで物語が始まります。このことから推測して「神曲」にまつわる話だと容易にと推測されました。

 

この小説の粗筋を手短にまとめると、『マルサスの「人口論」に触発された著名な生化学者でありながらイタリア有数の金持ちでもあるベルトラン・ゾブリストが計画して実行に移した壮大な破壊工作を、彼が雇った武装組織「大機構」に妨害されながら、ハーヴァード大学教授で宗教象徴学者であるロバート・ラングドンがダンテの神曲とそれを描いたボッティチェリの「地獄の見取り図」を手掛かりに解決する物語』となるでしょう。本著作も他の2作品と同様に、著者ダン・ブラウンが得意とするルネッサンス時代の宗教・文化・芸術・建築などが満載された難解なサスペンス長編小説です。

 

読後感としては、舞台設定とサスペンスに満ちたストーリー展開はダン・ブラウンならではですが、「天使と悪魔」と「ダ・ヴィンチ・コード」を越えようとして書かれた気負いがあるためか、技巧に走りすぎた感があり、前2作のように強烈な昂揚感(こうようかん、わくわく感)を感じさせないまま気が遠くなるほど延々と続く実質3日間の物語を読み進むと、やや食傷気味になりました。

 

それでも、救いはエンディングを迎える場所が意外なことにトルコのイスタンブール。30年前に訪れたことがある私の大好きな都市です。最後の約120頁を割いてイスタンブールの街並みとモスクが詳説されました。隣国シリアの政情不安のために昨年は諦めたトルコ旅行でしたが、本書を読んでイスタンブールへの憧(あこが)れが再び蘇(よみがえ)ってしまったようです。(以下の写真は上からイスタンブールの旧市街・オスマン帝国君主が居住したトプカピ宮殿・ヨーロッパとアジアを隔てるボスポラス海峡)
 
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それでもストーリーを知りたいとお考えになった方のために、ネタバレになりますが、本著作の詳しいストーリーを以下に記述します。

 

                           ☆

 

<プロローグ> 追っ手から逃げる""がバディア・フィオレンティーナ教会の尖塔に入り、その頂上まで駆け上がるが、追いつめられた""に向かって追っ手は『隠し場所を教えろ!』と叫ぶ。そして、""は最後の一歩を奈落へと踏み出す。 

 

 

ロバート・ラングドンは暗示的な幻想から目覚めると、そこは明るいが誰もいない、薬用アルコールの刺激臭が漂い、どこかにある機械が心拍に合わせて単調な電子音を静かに鳴らしている部屋だった。ラングドンは右腕に点滴の管があり、後頭部がうずいて痛みがおさまらない理由を知ろうと自由な方の手を後頭部に伸ばして、そこに十針ほどの縫い跡を見つけた。

 

心電図モニターの音が速まったことに気づいて部屋に入ってきた手術着姿の男に向かって 『何が・・・あったんです』 とラングドンは尋ねるが、その男は答えようとしない。病室には一人用のベッドが一床だけで、そばのカウンターに、たたんで透明なビニール袋に入れられた自分の服が血まみれであることに気づいた。

 

間もなく先ほどの医師の男が連れてきた金髪の女性が 『ドクター・シエナ・ブルックスです。今日はドクター・マルコー二と二人で担当しますね』 と言うと、英語が苦手な男の医師に代わって入院書類の記入するために名前・職業などを質問し始めた。ラングドンがアメリカ人であることと目覚める前に悪夢を見たことを告げると、ブルックス医師は今日の曜日や現在の場所などに質問内容を変えた。そして、不安そうなラングドンを見て、鎮静剤を点滴に加えて、男の医師とともに病室を出て行った。

 

薬が効いてきたことで悪夢に引き戻されそうになるラングドンは明かりが消えた黒い窓ガラス越しに見える建物の壮麗なファサードに見覚えがあった。それは世界にひとつしかない。しかし困ったことに、それは最後に覚えているマサチューセッツから4000マイル離れたフィレンツェにある。その窓の外で、筋肉質の女がBMWのオートバイから軽々とおり立った。サイレンサーつきの銃を確認し、明かりが消えたばかりのロバート・ラングドンの病室の窓を見上げた。今夜、一羽の鳩の鳴き声で本来の任務は大失敗に終わった。ここへ来たのは、それを正すためだ。

 

イタリアの5マイル沖合、アドリア海を進む豪華クルーザー「メンダギウム」に装備された軍用級の電子司令部で、部下から総監として知られている男が現地隊員・ヴァエンサから任務完了の連絡を待っていた。依頼人からの求めに応じていかなる野心や欲求であってもそれを実現する機会を提供する闇の組織「大機構」のトップである。東の空にいつしか曙(あけぼの)のほのかな光がさしたころ、執務室の電話がけたたましくなった。ヴァネッサからである。現地隊員が総監と直接話すのは稀(まれ)であったが、『続報があります。ラングドンが逃げました。例の品を持って』 と言うヴァネッサに総監かなり長いあいだ黙したあと、『わかった。おそらく、ラングドンは早急に当局と連絡をとろうとするはずだ』 とようやく言った。

 

サイレンサーつきの拳銃を持ったヴァネッサがラングドンの病室へ一直線に向かってくるのに気づいたマルコー二医師は開いた戸口へためらいなく進み出て、『止まれ!』 と警官のように手のひらを突き出して制止すると、ヴァネッサはマルコー二医師の胸にまっすぐ狙いを定めて撃った。マルコー二医師が胸から血をほとばしらせて、身動きせず床に倒れている。ヴァネッサは戸口の近くまで来ると、ラングドンを見据えてすばやく銃を構えて顔に狙いを定めた。

 

耳をつんざく音が狭い病室にとどろいた。ブルックス医師が体当たりして金属の重いドアを閉めた音で、つづけてドアの鍵もおろしていた。部屋の外で、銃弾が続けざまに金属のドアを激しく叩いた。ブルックス医師はマルコー二医師の脈を調べたあと、ラングドンの腕をとって、部屋の反対側に引っ張っていき、せまいバスルームを突っ切ってもうひとつのドアから隣の回復室を抜け、廊下を横切って階段の吹き抜けに出た。階段を下りたラングドンはブルックス医師に急き立てられ、病院から離れて薄暗い路地から大通りへ出てタクシーに乗り込み、ヴァネッサの銃撃を受けながらも間一髪で逃れたが、ラングドンはすべてが真っ暗になっていた。

 

ダン・ブラウンの小説らしくサスペンスに満ちた導入部に続いて、予想もできない展開が息をも吐かせず繰り出される。まず、ラングドンの暗殺を依頼した人物は数日前にフィレンツェで投身自殺をしているが、「大機構」は通常通り疑問を挟むことなくそれを完遂する予定であることが読者にほのめかされた。次いで、ラングドンの命を救ったブルックスの自宅で彼女が並外れた頭脳と才能の持ち主であることと、それとは対極的な影の部(不法就労者であることなど)を知る。一方、ラングドンが自分の状況を把握しようと、不用意にインターネットにアクセスして自分の名前を検索したため、「メンダギウム」の船上では女性分析官の一人がハーヴァードのEメールアカウントにアクセスしたラングドンの現在の居場所を突き止めたことを総監に報告していた。

 

さらに、ラングドンが着ていた上着にラングドン自身も知らない隠しポケットがあり、しかもその中に光沢のある重い金属の物体(長さが6cmほどの円筒)が入っていることを入院時に脱がせたブルックスが気がついたことと、それが命を狙われる原因であることを教えられる。それはバイオチューブ(危険物運搬容器)だとも言う。

 

事実、その容器には指紋認証装置があり、ラングドンが親指を押し当てると反応があったため、ラングドンは当局に引き渡すことにした。アメリカ領事館に電話して状況を話すと迎えをよこすとの返事が返ってきた。どこにいるかと聞かれたラングドンはシエナから教わったばかりの近くのホテルにいると伝える。その20分後にシエナは窓の外に黒いBMWのオートバイが止まるのを見つけ、見覚えのある女がそのホテルの中へ消えるのを2人は驚きながら確認する。シエナは 『アメリカ合衆国政府があなたのもとへ殺し屋を差し向けたのよ』 と恐怖に張りつめた声でささやいた。

 

追いつめられたラングドンとシエナは容器を開けることを決断する。中から出てきたものは骨のようなものでできた円筒印象であった。シュメール人が紀元前3500年ごろに発明した円筒印象は粘土の上で転がせば帯状になった象徴や絵画や文字を刻印することができる。ラングドンが手に持つ円形印象に施された彫刻は、角をはやして3つの顔をもつ悪魔が、3人の男を3つの口で同時に食らっているという陰惨なものであった。そして、黒死病を表わす図像である悪魔の下には"SALIGIA"(サリギア、7つの大罪)の文字も彫られていた。しかし、円筒印象の芯にあるはずの空洞がなく、ガラスがはめ込まれている。

 

容器を揺らすと中に入っている小さな物体が動くのがわかり、次第にガラスが光を放ち始めた。そこで、ラングドンにあることがひらめいた。ファラディの法則を利用したポインターである。さらに激しく筒を振ると、ポインターの先端が強い光を放ち、壁面に恐ろしい画像(苦悶する人間たちを描いた陰惨な絵であるボッティチェルリの地獄の見取り図)が投影された。ラングドンは自分がこの絵を調べていたにちがいないと考えた。ダンテの「地獄編」に影響を与えた絵だ。

 

ラングドンとシエナは投影された絵がボッティチェリの原作に疫病医の姿や"CATROVACER"の文字がデジタル加工で付け加えられていることを見つけた。その時、下の通りから出し抜けに高馬力エンジンの轟音(ごうおん)が響いた。オートマチックライフル携えた黒い制服姿の男の一団がシエナのアパートの建物の入り口に向かって駆け出すのが見えた。ホテルの屋上テラスにいたヴァエンサもこの様子を見ていた。通信端末を使って総監に連絡したが、返ってきたのは機械音声で『排除規定が適用されました』あり、端末は機能を停止した。

 

ラングドンとシエナは大人数の敵を見事に欺(あざむ)いてアパートを脱出したが、2人の逃走劇(つまり総監との戦い)の第2幕はまだ始まったばかり(上巻の1/3が経過)である。フィレンツェの旧市街に逃げ込もうとするラングドンとシエナが知略を最大限に発揮して、イタリアの軍警察をも動かす力を有してそれを阻止しようとする「大機構」の作戦の裏をかくシーンが続くが、詳細は省略して概略のルートだけを説明する。

 

イタリア軍警察が検問するロマーナ門から旧市街に入ることを断念したラングドンとシエナは、脇にあるポルタ・ロマーナ美術学校からボーボリ公園とピッティ宮殿とブオンタレンティの洞窟付近にある小さな灰色のドアを抜け、ヴァザーリ回廊(秘密の通路)を通ってシニョーリア広場の南東の角にあるヴェッキオ宮殿に到着した。その五百人広場にあるヴァザーリの巨大壁画「マルチャーノの戦い」はラングドンがポインターから映し出されたボッティチェルリの「地獄の見取り図」(改変されていたが)で見つけた最初のポイントである。

 

ヴェッキオ宮殿で追いつめられたラングドンとシエナは宮殿をかろうじて脱出し、サンタ・マルゲリータ通りにある「ダンテの家」(ダンテの家博物館)へ向かうが、安息日で閉まっていた。そこで、ラングドンはダンテ教会として知られるサンタ・マルゲリータ・デイ・チェルキ教会へ向かう。ヴェッキオ宮殿で得た暗号「天国の25」を解くためダンテの神曲を読む必要が生じたのだ。そして、それがドゥオーモ広場にあるサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のサン・ジョヴァンニ洗礼堂であることを知った。そして、ラングドンは探していたダンテのデスマスクをそこで見つけることができた。(以上上巻)

 

ダンテのデスマスクに隠された秘密を調べるラングドンとシエナがいる洗礼堂に見知らぬ男が現れた。2人がヴェッキオ宮殿を脱出した時から後をつけて来たのである。ラングドンの問いに答えてその男はWHOの職員であるジョナサン・フェリスと名乗った。ラングドンがゆうべ頭を撃たれて逆行性健忘の症状が出ていることをシエナが説明するとフェリスの態度が変わり、連絡を寄こさないラングドンが敵側に寝返ったのではないかと疑っていたことと、WHO事務局長のエリザベス・シンスキーがラングドンを雇ったことを明かした。そして、人知れずフィレンツェを出て直ちにヴェネツィアへ行く必要があるともいう。

 

ニューヨークの編集者に電話をかけたラングドンは彼の出版社が利用するチャーター便でスイスのジュネーブへ飛びたいと強硬に頼み込んだ。しぶしぶ引き受けた編集者は運行管理センターへチャーター便の手配を依頼するがラングドンのパスポート情報を情報端末に入力すると赤い警告画面が表示された。あわてたセンターの担当者はすぐさま当局に電話をかける。その頃、ラングドン、シエナ、フェリスの3人が乗車するイタリアの高速列車フレッチャアルジェントでトスカーナの田園地帯を北へ疾走(しっそう)していた。ヴェネツィアまで2時間の旅である。ラングドンは相変わらずダンテのデスマスクの裏側に螺旋状(らせんじょう)に刻まれた詩の解読を続けている。

 

「大機構」の総監は自らの組織だけではなく世界全体が危機に瀕していることを思い知らされ、ゾブリストを依頼人として大機構に紹介したコードネーム"FS-2080"に接触することを決断した。そして、総監がかけた電話をうけたのは意外な人物であった。ここで、物語は大きく展開することになった。敵と味方の構図が根底から覆(くつがえ)ったのである。サンマルコ教会に入ったラングドンはその教会で「サンマルコの馬」を見て、最終目的地がヴェネツィアから遠く離れた異国の町であることに気付く。しかし、武装したグループに包囲され、もともと体調が優れなかったフェリスは急に床に倒れ、ラングドンとシエナは地下墓所へ逃れる。明り取りをこじ開けてシエナはなんとか脱出するが、ラングドンは武装グループに拘束されてしまう。

 

目覚めたラングドンは信じがたい事実を聞かされて反発するが、次第にその事実を受け止めざるを得なくなった。ヴェネツィアのマルコ・ポーロ国際空港から飛び立ったWHOの巨大なC130輸送機はラングドン、総監とその部下、さらにWHO事務局長のエリザベス・シンスキーを乗せ、機首を南東に向けてアドリア海上空を飛行している。同じころ、"FS-2080"を乗せた流線型のセスナ機サイテーション・マスタング(ビジネスジェット機)もヴェネツィアに近いリド島の二チェリ空港を離陸して同じ方角へ向かっていた。著名な衣装デザイナーのジョルジョ・ヴェンチに頼み込んで借りた自家用機である。

 

C130輸送機はトルコのイスタンブールにあるアタテュルク空港へ着陸した。ラングドンが謎を読み解いて見つけた場所はヴェネツィア総督のエンリコ・ダンドロが埋葬された「聖なる英知」を意味する「アヤソフィア」である。ダンドロの墓からかすかに聞こえる水音を確認したラングドンたちは、巨大ドームから流れ落ちる雨水の行方である「イェレバタン・サラユ」(沈んだ宮殿)へ向かった。すると、その地下洞窟ではフランツ・リストの代表曲のひとつである「ダンテ交響曲」の無料演奏会が数百名の参加者を集めて開かれていた。匿名の慈善家が提供する催し物であった。

 

ラングドンたちは洞窟の最深部まで進んでメドゥーサの頭部に行き当たった。そこが探していた場所であるとラングドンは確信する。その時、暗闇から人影が飛び出して来て、出口の方向に突進して行った。黒いブルカを着た人物の目を一瞬見たラングドンはそれが誰であるかを即座に理解して、その人物の後を追うが、シンスキーの指示で入り口のドアが閉じられたため、寸前のところで取り逃がしてします。その人物は「火事だ!」と叫んで逃げたため、大勢の観衆も入口に殺到し、ラングドンは破損したドアとともに外に弾き出された。

 

その人物が市バスに乗ったことを確信したラングドンは近くにいた人に頼んで車に乗せてもらい市バスを追跡する。海峡を渡るガラダ橋の手前で渋滞が発生していたため、その人物は市バスを下りて、スパイス・バザールへ逃げ込んだ。数百軒の露店が並ぶ世界最大級の屋根付き市場である。その市場を突っ切って逃げる人物をラングドンは追うが、障害物に阻まれて距離を開けられてしまい、その人物はモーターボートを奪って金角湾(きんかくわん)の沖合へと行ってしまった。しかし、しばらくアイドリング音が続いたあとモーターボートは岸辺に戻って来た。

 

モーターボートから下りたその人物はラングドンにすべての事実を語り始めた。聞き終えたラングドンはシンスキーにその人物を引き合わせることにした。その時には「沈んだ宮殿」で起きていたことと、「インフェルノ」が意味することのすべて明らかになっていた。WHOC130輸送機に残っていた総監とその部下はトルコ警察に逮捕された。ラングドンの薦(すす)めがあり、シンスキーはその人物(シエナ)をこれからの対応に協力させることを決心する。

 

フィレンツェに戻ったラングドンはサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂で行われる友人のイニャツィオ・ブゾーニの葬儀に参列したあと、ヴェッキオ宮殿にも立ち寄って、古めかしい陳列ケースの留め金具にダンテのデスマスクをゆっくりと掛けた。 

 

<エピローグ> アリタリア航空のボストン行き夜間飛行便は月明かりの闇を西へ進んでいた。機内に着席しているロバート・ラングドンはペーパーバッグ版の「神曲」にすっかり心を奪われていた。そして、ラングドンは広大な空を見やり、この数日のあらゆる出来事に思いをさまよわせるとともに、ふたりの勇気ある女性に思いをはせた。

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