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2016年1月10日 (日)

南丹のドライブ旅 京丹波町の「大福光寺」

オチビちゃん・コチビちゃんたちと分かれて次の目的地へ向かいました。国道9号に戻ってさらに綾部市方面に走りました。京丹波町の役場前で国道27号にそれ、下山バイパスに入って山陰本線をくぐり、畑川ダムの近くを過ぎた上大道交差点を右折して、山麓の道を上がります。右手の案内看板に「大福光寺 多宝塔」「大福光寺 本堂」「渡邉家」の表示がありました。
 
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丁字路の左角に古い寺を見つけました。雲晴山大福光寺(うんせいざんだいふくこうじ)です。
 
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平安時代初期の延暦年間(782-806)に京都・鞍馬寺の僧、釈峰延(しゃくのほうえん) によって創建され、鎌倉時代末期(南北朝時代)には足利尊氏が足利家の祈祷所として戦勝の加護を願ったとされる由緒ある寺なのです。その後、尊氏はこの寺の御利益に感謝して、嘉暦2年(1327年)に深山(みやま、空山)の中腹にあった寺を麓の現在の地に移して建立したと伝えられます。
 
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天正年間の兵火で多くの建物は焼失しましたが、境内には今も優美な姿の多宝塔と本堂(毘沙門堂)が当時のまま現存し、これらの建築物は紙本墨書方丈記(日本最古の写本)と玉篇(第二十四断簡、中国の古い辞書)の書跡典箱(古い書き物と本、典箱は典籍の誤りでは?)とともに国の重要文化財に指定されています。ちなみに、多宝塔は亀山市の穴太寺(あなおうじ、西国21番札所)にもあるようです。
 
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本堂は方五間単層入母屋造桧皮葺(ひわだぶき)で、菱欄間(ひしらんま)、格子戸等、鎌倉時代の様式を残しています。本尊に毘沙門天(びしゃもんてん)を祀(まつ)るところから「蕨(わらび)の毘沙門さん」とも呼ばれるようです。
 
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国の重要文化財である本堂には立ち入ることができませんので、その周囲を回ってみることにしました。
 
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大福光寺多宝塔(塔婆)は方三間二層桧皮葺で、外側に蛙股(かえるまた、梁や桁の上に置かれる輪郭が山形をした部材)12枚(内4枚は江戸時代の後補)がはめこまれ、鎌倉・室町時代の様式を伝える。足利尊氏(あしかがたかうじ)公により暦応2年(1339年)に建立と伝えられます。
 
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見るアングルを変えると違った雰囲気になります。
 
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寺宝には、鴨長明(かものちょうめい)の「方丈記」の日本最古の写本「紙本墨書方丈記 一巻」は国重要文化財に指定されています。また、狩野元信(かのうもとのぶ)筆の絵馬「玉篇(巻第廿四断簡)」などがありましたが、いずれも現在は京都や奈良の美術館に保管されているそうです。
 
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その他にも、京都府指定文化財である木造羅生門天立像(本尊1躯)、制札(1枚)、板絵著色竹虎図(1面)、京都府登録文化財・町指定文化財である懸仏附懸仏残欠(15面8個)、町指定文化財の仁王像があるそうです。ちなみに、懸仏は鏡に仏像の鋳造(ちゅうぞう)をつけたり、その形を線刻したもので、寺社にかけて拝んだものです。
 

本堂の右手前に丹波広域基幹林道着工記念樹の石碑があります。
 
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境内の右手から伸びる道路が丹波広域基幹林道でした。丹波美山林道1号線(延長約16km)の起点だと表示されています。Yahoo!の地図にこの林道は表示されていませんが、終点は南丹市の美山町(みやまちょう)だと思われます。確認すると、終点は美山町大野でした。他に4つの路線がある丹波広域基幹林道は京丹波町下山(大福光寺脇)から京都市左京区花脊大布施町(はなせおおふせちょう)の花背中学校に近い国道477号まで約32km続いていることも知りました。ちなみに、7年前に古民家が多数保存されている「美山かやぶき民家の里」を訪れています。
 
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本堂と多宝塔脇の道を進んだ先に位牌堂が見えます。道の脇にある側溝には山間の土地らしく清水が流れています。貴重な水ですから農業用水としても使われるのかもしれません。
 
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位牌堂(いはいどう)の山門
 
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山門を入ったところにある位牌堂(いはいどう)はまだ新しい建物で、平成になってから建て替えられたそうです。
 
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ここで振り返ると、木立の中に本堂と多宝塔が見えました。
 
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位牌堂に参拝させていただきました。内部は真言宗御室派(総本山:仁和寺)の末寺らしく、煌(きら)びやかな仏具が中央の祭壇を飾り、その周囲三方には大日如来立像、弘法大師、不動明王などとともに多数の位牌が祀(まつ)られていました。
 
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(終)

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