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2016年10月 9日 (日)

リスク管理を考える

リスクとは、ある行動に伴(とも)って、あるいは行動しないことによって、「危険に遭遇する」こと、あるいは「予想通りにいかない可能性」を指します。つまり私たちは日常生活において、好むと好まざるとに関わらず、さまざまなリスクに囲まれているのです。例えば、交通事故に遭(あ)うのが怖(こわ)いからといって、自宅に引きこもっていても、地震や火災などによって人命に関わるリスクに遭遇することがあります。

 

すなわち、人は生きている限りリスクと無縁でいることはできませんから、如何(いか)にリスクを避けるか、あるいはリスクを軽減するかは、安全な生活を確保するために必要な知恵といえます。企業などの組織ではリスクマネジメント(組織的なリスク管理)が近年の会社法や日本版SOX法の施行によって従来以上に重視されていますが、本稿では個人レベルのリスク管理について考えることにします。

 

個人にとってのリスクにはどんなことが考えられるでしょうか。危険な添加物入りの食物を食べること、突然の雨に濡(ぬ)れること、火災の火元になる/もらい火の被害に遭(あ)うこと、友人と絶縁状態になること、病気を罹患(りかん)すること、交通事故に遭うこと、勤め先である会社が倒産すること、同じく業績不振で減給されること、仕事上のミスで左遷・降格されること、投資に失敗すること、などが容易に思い浮かびます。

 

これらのリスクを管理(制御)する手法には、「回避」「防止」「軽減」「分散・結合」があります。「回避」はリスクがともなう行為を行わないことであり、「防止」はリスクの発生確率を極力少なく(できればゼロに)すること、「軽減」はリスクが発生した場合の影響(損失)をできるだけ少なくすること(注、「防止」と同時に行われることが多い)、「分散・結合」はリスクを一か所に集中させない/逆にひとつにまとめることによって中和/集中的な対応を可能にすることです。

 

最初の3手法は自らが直面する(直面するかもしれない)リスクに対して容易に適用できるはずです。しかし、実践(じっせん)するとなると、意外にも難しいこと(後述)が多いようです。一方、4番目の手法を実践するには専門的な知識が必要ですが、金融資産を守るための「分散投資」と「一括管理」は分かりやすい例といえるかもしれません。上記した意外に難しい理由を考えると、前者は一見単純なように見えるため、自分に都合の良いように考えがちであり、後者は困難な判断を必要とすることが明らかであるため理性的な対応をしようとするためでしょう。

 

ここでは主として前者について考察します。「人は何ごとについても良い結果だけを考えてしまう(考えたいと願う)傾向」があります。このため、ものごとがうまく行かなくなると、「こんなはずではなかった」「うまくいかないのは自分以外(外的要因)のせいだ」「自分には運がない、自分にはこの仕事が向いていない」などと言い訳を考えてしまいます。つまり、天動説のように自分を中心に置いて事態(状況)を捉(とら)えて、地動説のように自分が他者(組織あるいは家族など)のために何ができるかということに考えが及ばないことが多いのです。

 

また視点を変えると、リスクを直視しないで「得られるメリット」「手短か(時間と労力の効率)」「楽しさ(誘惑)」に心を奪われる傾向があるとも言えます。例えば、「借金(ローン)で欲しいものを衝動的に買う」「金融機関に有利だと勧められて大金を投資する」「スピード運転で目的地に少しでも早く到着する」「必要な知識・技量を習得せず仕事に取り組む」「趣味に時間を奪われて夜更かしをする」「魅力的な異性に軽々しくのめり込む」「私的な行動をSNSでリアルタイムに発信する」などです。つまり、「安直に結果を得たい、快感・自己顕示欲を満たしたいという考え」がそういった行動をとらせるのです。
 
別の見方では、2日前の10月7日の午後10時からNHK Eテレで放送された「モーガン・フリーマン 時空を超えて」の最新番組「この世界は現実なのか?」で解説された科学的な検証結果、『人は自分については楽観的に考えるが、他人・社会・国に対しては悲観的に扱う傾向がある』  に私は首肯しました。都合の良いことを選別することは自分を守る術(すべ)として脳が供えた機能のひとつなのだそうです。

 

それでは、どうすれば良いのでしょうか。まず、「リスクの予兆を見逃さないこと」(予感を感じとり、それを無視しないこと)、次いで「問題が起きてしまう前に対応すること」がリスク管理手法の重要な初動対応だといえます。できれば、企業の事業活動におけるPDCAサイクル(計画・実行・評価・改善の循環行動)に準じる意識を持って、「見直し・対策行動」を絶えず行い続けるとさらに良いでしょう。

 

ただし、個人の場合は、堅苦しいPDCAサイクルではなく、「借金をしてまで買う価値があるものなのか?」「事故のリスクを取ってまで到着時間を早めたいのか?」「熱中する趣味は仕事を犠牲にして打ち込む価値があるのか?」と自問(C:評価)するだけで良いと思います。『何ごとにもリスクが存在する。それを意識してことに当たることが肝心(かんじん)である』 が今回の金言です。

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