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2017年3月23日 (木)

40年ぶりのミャンマー訪問(その3) 機内映画「ラ・ラ・ランド」を観ながらヤンゴン空港へ

12時50分ころ、飛行機は高度9100mで鹿児島県の屋久島上空(やや西寄り)を通過しました
 
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昼食のあとは入国カードに記入しながら、座席のスクリーンで話題のアメリカ映画「ラ・ラ・ランド(LA LA LAND)」(2016年作品、127分)を観て楽しむことにしました。アカデミー賞では13部門で14ノミネートされて前評判が高かったものの、結果は主演女優賞をはじめ、撮影賞・作曲賞など最多6部門で受賞しました。変わった題名は、”LA"つまりカリフォルニア州ロサンゼルスが舞台であることを意味するとともに、「おとぎの国」(ハリウッド)を指すようです。ネタバレがありますから、嫌な人は以下のあらすじを読み飛ばして下さい。
 
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[あらすじ]  渋滞する高速道路(空港から市内へ向かうフリーウェイ)のシーンで始まった。車から降りた大勢の若者が車の周りで踊りはじめるシーンは半世紀前の映画「ウエストサイド・ストーリー」を真似たよう。映画のタイトル”LA LA LAND”が表示されると元の大渋滞シーンにもどる。

 

まず、渋滞にイライラする男性、ついで近くの社内で書類を確認する女性がいる。売れない男性ジャズピア二ストのセバスチャンと女優志望の若い女性ミアだ。そして車の窓越しに一瞬だけ視線があった二人は偶然にも再会して知り合うことに。舞台はロスアンゼルス。男性が弾くピアノはもちろんアメリカが誇るスタインウエイ・アンド・サンズ製。

 

若い女性は青春ドラマのオーディションに参加できることになるものの、台詞(せりふ)を一言いっただけであっけなく不合格。春が訪れたころ、丘の上(グリフィス公園)で女性の車(プリウス)を探しながらの二人のシーン(歌とダンス)はその後の展開を期待させる。映画撮影所(ワーナー・ブラザーズ・スタジオ)のカフェでアルバイトをする女性に映画スタジオ内を案内される男性。ジャズバーと映画館でのデートで二人は熱く語りあい、夢を追う二人はやがて互いに惹(ひ)かれ合う。博物館のプラネタリウムでは星空の中で踊る二人。夏が訪れた。愛し合う二人は一緒に暮らしながらデートで音楽とダンスを楽しむ。そして、男性ジャズピア二ストが参加するバンドの舞台を観る若い女性の輝く顔をアップ。

 

秋が訪れた。ツアー公演を続ける男性との突然の再会に驚く女性。しかし、夢を巡(めぐ)って二人は言い争いになる。そして、男性は自らの劣等感から言ってはいけない言葉を女性にぶつけてしまう。レコード針がクリック音で曲の終わりを告げ(注、古い演出)、台所のオーブンからけたたましい警報音とともにモウモウと煙が出るカットは通俗的すぎる?!   深く傷ついた女性にさらなる困難が待ち受けていた。順調に進み始めたかと思われた女優への道にも試練が訪れたのだ。これに追い詰められた女性は、女優を目指す理由は単なる女優への憧れであり、毎回つまらない理由で駄目になると気落ちする。ミアは男性に別れを告げ津る。

 

それでも、何とか償(つぐな)おうとするセバスチャンの紹介でオーディションに挑戦するミア。それまでの拘(こだわ)りが吹っ切れたミアは自然体の演技(台詞と歌)が認められて・・。古い映画「フラッシュダンス」を想起させるシーンだ。男性も街に留まって好きな音楽を追求しながら店(ジャズハウス)を経営することを決心する。

 

冬が訪れ、そして5年後。ミアと新しい男性が小さな男の子と暮らすシーンが登場し、街頭に貼られたミアの主演映画のポスターがさりげなく写る。冒頭シーンと同様、大渋滞のシーン。夫と思われる男性と一緒にジャズハウスに立ち寄ったミアは店名の”SEB's” を見て驚く。それは以前彼女がセバスチャンに提案した店名だったからだ。

 

店内には好きなジャズピアノを弾く5年前に別れた男性、セバスチャンが。そして、ミアとセバスチャンは(冒頭で偶然出会ったシーンの続きとして)突然熱いキスを交わしたあと、絵本のようにカラフルな世界で楽しく踊る。窓の外には夜景が・・。二人のシルエットとダンスシーン、ジャズ音楽(トランペット演奏)、絵本の中に居るような二人のダンス。セバスチャンとミア、そして二人の子供は、すべては現実ではなく、パラレルワールドでの出来事(あるいは夢想)なのだ。夫とともに席を立つミアは、セバスチャンと一瞬だけ見つめ合って、微(かす)かながら思いの籠(こも)った微笑みを交歓してエンドロールに移ります。

 

[鑑賞後のコメント]  ミュージカル映画にしては「サウンンド・オブ・ミュージック」のように美しい音楽と歌が少なく、ダンスも「ウエストサイド・ストーリー」と較べて中途半端。主演の男優と女優は、決して美男と美女ではなく、どこにでもいる平凡な人間です。アカデミー賞が確実と前評判が高かった作品ですが、シーンとストーリーが交錯して難解なエンディングは賛否両論があると思われます。映画「2001年宇宙の旅」のように消化不良気味です。窓を開けると眼下には雲海が広がっていました。
 
                              ☆

 

さらに1時間が過ぎ(成田空港を出発して3時間半)、台湾の東を通過するころには雲海はほとんどなくなりました。真対気速度859km/h、対地速度857km/h、高度10,363m、外気温-41.0C。中国の海南(ハイナン)島の南からベトナムのダナン上空を通過し、そこから徐々に西へと方位を変えてラオスの上空を通過、タイ最東部のウボン(ウボン・ラチャタニ)上空を経たあとはわずかに北寄りの方位に転じ、コンケンでほぼ真西の方位に戻し、ピッサヌロークからヤンゴンへ向かいました。雲海が立ち込めていて、地上の様子を見ることができないため、機内映画をもう一作品観ることにしました。
 
                              ☆
 
題名にインパクトがある邦画「ボクの妻と結婚してください。」(2016年公開)は余命が6ヶ月と宣告されたバラエティ番組の放送作家の主人公が自分の死後に残される妻と小さな息子が笑顔でいられるのために妻の再婚相手を探すという奇想天外な人生最後の企画を実行しようとする話。私には可もなく不可もない(織田雄二ファンにはたまらないと思われる)作品でした。第三者から見て理想的な組み合わせと思われる男女が結ばれない結末は、意外性があるようでいて実は良くある成り行きであり、妻役の吉田羊さんとと再婚の候補者である原田泰造さんが好演をしたことが印象に残りました。つまり、吉田羊さんの夫への余りある愛情表現と原田泰造さんの飄々(ひょうひょう)とした演技に好感を持ったのです。注、樋口卓治氏の原作(2012年発刊)、内村光良主演で2014に舞台化と2015年にテレビドラマ化されている
 
                              ☆

 

国境付近にあるタノントンチャイ山脈/メーピン国立公園(Mae Ping National Park)を越えてミャンマーに入ると、眼下に巨大な川が現れました。サルウィン川(長さ2,815km))です。
 
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ミャンマーの主要河川であるシッタン川(全長500km)が注(そそ)ぐマルタバン(モッタマ)湾に差し掛かりました。ラッパ状の河口では土砂の堆積が進んでおり、船舶の航行はほとんどできないそうです。
 
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モッタマ湾横断した
飛行機は旋回しながら徐々に高度を下げます。
 
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ヤンゴン川の河口付近には広大なデルタ地帯(湿地帯と整備された田圃)が広がります。ちなみに、ミャンマーの三大河川は、支流チンドウィン 川を含むイラワジ(エーヤワディー)川、シッタン川、サルウィン川とのこと。注、ヤンゴン川はイラワジ川の分流
 
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ヤンゴン周辺に約20か所あるとされる工業団地のひとつ“Shwe Lin Ban Industrial Zone”には日系企業の工場もあるそうです。
 
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よく整備されたゴルフ場“YCDC Golf Couse”(1994年オープン)は池を活かしたコース設計になっているようです。
 
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いよいよヤンゴン空港(正式名称:ヤンゴン国際空港、所在地の地名から)に着陸します。ちなみに、成田空港からヤンゴン空港までの飛行距離は約5330km。この軍民共用の飛行場には滑走路が1本だけしかありませんが、長さ3,414m、幅61mですから、ほとんどの大型旅客機が十分発着することができそうです。
 
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フラップを上下に全開して急減速するころにはヤンゴン空港のターミナルが見えてきました。昔のままと思われる管制塔の右手にあるのは国際線の飛行機が発着する第一ターミナルです。昨年3月に完成し、夏ごろまでには多くの航空会社が利用できるようになったそうです。
 
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主滑走路から誘導路でエプロンへ向かいます。左手に主滑走路、右手(主翼の辺り)に主滑走路と平行する誘導路が確認できます。
 
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国際線用第一ターミナルの全景です。40年前のエキゾチックな小さなターミナルビルからは想像できない現代的で大きなターミナルビル(3階建)です。写真には写っていませんが、その右隣には第二ターミナル(2007年に完成した国際線用ターミナルで現在も使用中)と昨年12月に完成したばかりの国内線用ターミナルが並んでいます。40年前に訪れた時にはビルマ(ミャンマー)の寺院を模した小さなターミナル(50年近く前に完成、2007年から国内線専用)があったと記憶しています。ターミナル1の右脇ではその旧国内線用ターミナルの基礎部を取り壊す作業がまだ行われています。ちなみに、駐機する“MAI”と表示された飛行機はミャンマー国際航空(Myanmar Airways International)の近・中距離向け旅客機(エアバスA320、座席数150-180)。
 
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全日空NH0813便はシンガポールの子会社で地域航空会社の”SILK AIR”の隣(ターミナル1の右端)にある14番ボーディングブリッジ付近に停止しました。
 
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余談です。ミャンマーの巨大財閥であるアジア・ワールド・グループによって拡張工事が昨年完成したヤンゴン空港は従来の年間270万人の2倍以上となる年間600万人の旅客に対応できるよう設計されているそうですが、2022年には急増する需要がその許容量に達すると予測されるため、ヤンゴンの北東約70kmにあるパゴー地域に年間1200万人の受け入れ能力がある大型の新空港がシンガポールと日本の企業連合(JV)によって2022年までに建設される予定とのこと。(続く)

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