アメリカ生活を振り返る(その6) 自家用車を選ぶ
アメリカへ赴任(ふにん)すると、住宅とともに必要となるものが自動車です。とりあえずホテル住まいでレンタカーを使用していましたが、住宅選びと並行して車選びに取り掛かりました。あれこれ見て回った住宅とは異なり、ほとんど迷わず選んだ車はGM社シボレー部門が製造するフルサイズ最上位セダンの「シボレー・カプリス(Chevrolet Caprice)」です。エンジンは直6型4,300ccと巨大で、アクセルを踏むと日本車では感じられない微振動と迫力ある排気音が返ってきました。シフトレバーを"D"モードに入れてアクセルを深く踏むと、重いはずの車体(2トン以上)が軽々と動きだしました。長年、憧(あこが)れていたフルサイズのアメ車そのものです。
カプリスはアメリカでパトカーに採用されている中級の車(説明:日本ではトヨタ製クラウンなど)ですが、新築住宅を購入することにした筆者の懐具合(ふところぐあい)では精一杯でした。その滑らかなボックシー型のデザインが気に入ったことで即決。
アメリカ人の同僚からは『パトカーだ!』 と揶揄(やゆ)されましたが、筆者は一向に気にしません。そして、現金購入をモットーとしてきた筆者が初めて自動車ローンを組むことに。想定任期が5年間であることも判断材料です。
家族用には信頼できて、赴任前に乗っていたトヨタ製カムリを選びました。ただし、アメリカで使用する車ですから、エンジンはV6 DOHC 2,600cc、車体はセダンではなく荷物を大量に搭載できるバン型です。面白いほど軽やかに加速してくれますからアメリカの道路でも楽しく運転ができるでしょう。こちらも自動車ローンで購入。
この選択は正しかったようです。車の用途にしたがって車のタイプを選んだことと、2台のうち1台を日本製にすることで安心を買うことができました。自宅を出発してテキサス州と近隣の各州に整備された州間高速道路(無料)を利用する長距離ドライブ(例:アリゾナ州グランドキャニオン、ルイジアナ州ニューオーリンズ、テキサス州サンアントニオ/ヒューストン/ガルベストン/ビッグベンド、オクラホマ州オクラホマシティ、アーカンソー州ホットスプリングスなど)では、フルサイズのカプリスは安定感があって運転が楽であり、広い車内は5人家族にも快適でした。
予定通り5年後に帰国する時、ローンの返済を終えたカプリスは購入した販売会社に買い取ってもらいました。アメリカらしく買取価格は車の年式と状態で単純に決まりましたが、ただ1点不具合が見つかってしまいました。クルーズコントロールのスイッチ不良を指摘されて100ドルほど減額。一方のカムリは州内の大学に入学した長女に「1ドル」で売却しました。贈与すると手続きが面倒になるからです。ちなみに、長女は夏季授業で単位を取得したことで大学を短期間(3年3か月)で卒業するまでカムリを使い、帰国時には友達に譲(ゆず)ったようです。(続く)
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