年賀状に思う
今年も元旦に年賀状がわが家に届きました。郵便受けに入っていた輪ゴムで束ねられた年賀状の厚さが気に掛かります。部屋に戻って一枚一枚送り主を確認しながら裏面に書かれた文章を読み、かつ写真やイラストなどを眺めて、そして送り主に思いを馳(は)せました。一年振りに届いた年賀状は長い時(8760時間)の経過とその間に生じた様々な変化を如実(にょじつ)に感じさせます。送り主は例年通りに年賀状を作成したのでしょうが、行間に多くのことが書かれているように感じられます。これは手紙や電子メールとの決定的な違いでしょう。
この数年目立ち始めたことがあります。まず、年末に喪中葉書が届く件数が増えたことです。年賀状をやり取りする相手が筆者と同様のシニア世代になったためです。つまり、両親や兄弟の訃報が多いのです。昨年末には8件ありました。その中にはご家族からご本人の訃報を伝えるものが2件含まれています。一年前ににおいては各々6件と2件でした。ご本人が逝去されたことは風の便りで知っていることもありましたが、最近は家族葬が一般的になったため、お別れをする機会がほとんどないことは寂しことです。
次いで年賀状を出すことを今回で止めると書かれた年賀状も増えています。昨年は3件、今年は4件ありました。止める理由は書かれていませんが、儀礼廃止の考えや賀状を作成することが負担になったことが考えられます。また、少数ですが、電子メールやSNSで代替することを試みる人もいます。若い世代では「あけおめメール」として普通の年賀方法かもしれません。つまり、年賀状への思い入れが少ない世代にとって不思議なことではないのです。
総務省の発表によれば年賀状の販売枚数は、2021年が約17億4千万枚で、前年比17.4%減でした。10年連続で減少しているとのこと。ちなみに、販売枚数が最多だったのは2003年の約44億6千万枚ですから、今年はその半分以下にまで減少したことになります。新型コロナウィルス禍が続いていることから、筆者は年賀状の枚数が増加に転じるのではないかと考えていましたから、意外な結果と受け止めています。
かく言う筆者も送付する年賀状の枚数が定年退職してから徐々に減り始めて、今年はピーク時の約6割にまで減少しました。これは交際範囲が狭くなったためと思われます。一方、同居者が出す年賀状は徐々に増えていますから、近いうちに追い抜かれるかも知れません。
結言です。筆者は、年賀状を作成する力が残っている限り、年賀状を出し続けたいと考えています。そのためには体力と知力を維持することが必要ですから、これからもそのための努力を続けようと改めて誓いました。◇
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