箱根駅伝(復路)
箱根駅伝の2日目(1月3日)は前日と打って変わった曇天で、芦ノ湖越しに冠雪した富士山を望むことはできません。しかも、早朝の元箱根は気温が0度とやや低めです。ただし、路面は乾燥していますから、転倒のリスクはないだろうと思いなが、選手にトラブルがないことを願いました。ちなみに、わが家付近は晴天で、ベランダでは午前7時の気温が元箱根と同じ0度です。
定刻の午前8時に往路優勝の創価大学が元箱根をスタートしました、次いで、往路にゴールした時間差に応じて2位以下の各チームが時差スタート。ただし、往路のタイムがトップから10分以上遅れた18-20位の4チーム、山梨学院大学、中央大学、専修大学、関東学生連合が繰り上げスタートで午前8時10分に走り始めました。往路優勝で気力が充実している創価大学の選手は軽やかなストライド走法で元箱根から芦之湯までの急坂を登って行きます。これを往路2位の東洋大学と3位駒澤大学および4位帝京大学がトップと2分強のタイム差で追走します。
4km付近で駒澤大学が東洋大学を、東海大学が帝京大学を追い抜いてそれぞれ2位と4位へと順位を上げました。山降りコースである6区は山登りコースの5区と同様、順位の大きな変動が予想されますが、6.5km地点付近で早稲田大学が帝京大学を追い抜いきました。そして、9km地点の小涌園前では駒澤大学がトップと1分58秒差の2位、そして3位東洋大学と4位東海大学が続きます。また、早稲田大学と青山学院大学も順位を上げました。大平台のヘアピンカーブでは2位の駒澤大学がトップの創価大学を1分44秒差まで追い上げました。3位は3分3秒差の東洋大学。函嶺洞門では駒澤大学が創価大学との差を1分29秒差に縮め、東海大学が3位に浮上。
細かく順位が入れ替わったことで、小田原中継所での1位は創価大学、1分9秒差の2位が駒澤大学、3分23秒差の3位が東海大学、4位東洋大学、5位順天堂大学、6位神奈川大学。なお、青山学院大学は順位を二つ上げて10位。ちなみに、区間賞は駒澤大学の花崎悠紀選手。
7区は平塚中継所までの21.3kmのコースで、往路4区の20.9kmより約400m長くなっています。この理由は以前の関連記事に紹介したように平塚中継所付近でコースが往路と異なるためです。二宮付近で旧東海道の松並木が残る坂道(国道1号線)を抜けることは同じ。さて、トップを維持する創価大学は順調に走行して海岸沿いの道から少し内陸寄りにそれました。2位の駒澤大学は少し広がった1分17秒差で二宮を通過。冷たい北風が選手を苦しめそうです。3分38秒差の3位は東海大学。快調に走る青山学院大学は順位を3つ上げて7位へ上昇しました。
大磯の松並木を抜けた平塚中継所でのトップは7区で2位との差を広げた創価大学、1分52秒差の2位は駒澤大学、3位東海大学、4位東洋大学、5位東京国際大学、6位順天堂大学。区間賞は東京国際大学の佐伯涼選手。
戸塚中継所までの8区(21.4km)は富士山を背に湘南海岸沿いのコース(国道134号線)から茅ヶ崎市で内陸部へそれると、後半に高低差30mの遊行寺坂(ゆぎょうじざか)が控えています。前半は創価大学の快走が続く一方、駒澤大学が猛追してトップとの差を20秒ほど縮めますが、2位以下の順位に大きな変動はありません。その中、青山学院大学は、順位を3つ上げた6区と2つ上げた7区と同様の快走で、7位から5位まで順位をさらに2つ上げたことは特筆できます。
いよいよ遊行寺坂です。創価大学は急な坂でペースが少し落ちる一方で、これを追走する駒澤大学の選手は登り坂を得意とするようでハイペースで急坂を駆け上がって行き、遊行寺坂のポイントでは1分24秒差に迫りました。3位東洋大学、4位東海大学、5位青山学院大学、6位順天堂大学。アップダウンが続8区の終盤のレース展開は9区と10区で予想されるデッドヒートに備える上で重要でしょう。戸塚中継所では遊行寺坂での順位のまま、1位創価大学、1分29秒差の2位が駒澤大学、3位東洋大学、4位東海大学、5位青山学院大学、6位順天堂大学でした。ちなみに、区間賞は明治大学の大保海士選手。
9区は鶴見中継所までの23.1kmと長い区間です。前半は緩(ゆる)やかな降り坂の後に権太坂の急な降り坂があり、後半はほぼ平坦になりますから、スピード争いになると思われます。6km地点を過ぎたところで青山学院大学が東海大学を捉(とら)え、6.8km地点で追い抜いて4位に上がりました。また、シード権争いも熾烈(しれつ)です。7位の東京国際大学、8位の早稲田大学・帝京大学・國學院大学、11位明治大学、12位神奈川大学までの6大学が4つの枠を争う構図になりました。
トップの創価大学は区間新記録に手が届きそうなハイペースで横浜駅前を通過。これを2分6秒差の駒澤大学が追います。3位東洋大学、4位を青山学院大学と東海大学が争い、長い併走の結果、青山学院大学が鶴見中継所の直前で競り勝ちました。
鶴見中継所でも上位チームの順位に大きな変動はありません。上位の10チームはトップの創価大学、次いで駒澤大学、東洋大学、青山学院大学、東海大学、帝京大学、早稲田大学、順天堂大学、國學院大学、東京国際の順です。区間賞は創価大学の石津佳晃選手。
2位の駒澤大学に3分19秒の大差をつけた創価大学のアンカーは落ち着いたペースで走り始めました。しかし、2位の駒澤大学が猛追して蒲田では2分45秒にまで差を詰めました。新八ツ山橋では1分57秒差。そして、20km地点でトップの創価大学を捉えた駒澤大学のアンカー石川拓馬選手が残り2kmの地点で一気に抜き去りました。小野寺選手の体調不良(脱水症?)が原因でしょう。日本橋中央通りを駒澤大学のアンカーが激走して復路のゴールを目指します。
日本橋を過ぎて三越の角を左折すればゴールは目前です。和かな表情の石川選手がゴールのテープを切りました。総合タイムは10時間56分04秒。次いで創価大学のアンカーが必死の表情でゴール。区間20位のタイムに沈みましたが、トップとの差はわずか52秒でした。3位争いは追い縋(すが)る青山学院大学を振り切った東洋大学が獲得しました。復路で猛烈な追い上げを続けた青山学院大学は合計8つ順位を上げて4位でゴール。
以下、5位は東海大学、6位早稲田大学、7位順天堂大学、8位帝京大学、9位國學院大学、10位東京国際大学。残念ながら明治大学は11位でシード権には届きませんでした。区間賞は素晴らしい走りを見せた駒澤大学の石川拓慎選手。
今回の箱根駅伝は、往路優勝が創価大学、復路優勝が青山学院大学、総合優勝は駒澤大学と珍しい結果になりました。途中棄権がなかったことは幸いです。筆者は2日間にわたるスリリングなレースを大いに楽しむことができました。(終)
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