AIアプリを活用する!
2009年にiPhone 3Gを購入してから16年間に亘(わた)ってiPhoneシリーズを愛用し続けて来た筆者にとり、現時点における唯一の不満と言えば『"AI"機能の提供が遅れていること』 です。
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過去を振り返ると、Apple社は2011年に当時としては画期的な「音声応答機能アプリ」の"Siri"を"iPhone 4S"(iOS5搭載)に限って提供しました。これにより“Siri"と人が英語で会話(説明:"Siri"の回答は文字で噴き出し表示)することができたのです。しかも、会話はお仕着せの内容だけではなく、個々人が知りたい事柄を“Siri"に質問することも出来たのです。
ただし、"Siri"にその年齢など個人的な情報を尋(たず)ねると、"Siri"がこれを無視することで人間的な存在であることを示しました。なお、"Siri"の技術はApple社が自ら開発したものではなく、スタートアップ企業の“Siri社"(2007年創設)によるものでした。Apple社は"Siri"を企業毎(ごと)買収したのです。
翌2012年には“iOS 5.1"を搭載した”iPhone”の”Siri"は日本語を聞き取って、日本語の字幕で返答することができるようになりました。
そして、2017年にはスマートスピーカー"HomePod Siri"は家庭向け音声アシスタントとしても存在感を示しました。照明をon/offするなどスマートホーム的な操作が可能になったのです。さらに目覚ましい進化を期待したのですが、"Siri"の成長速度は緩(おだ)やかなものでした。つまり、Apple社が本格的な"AI"機能をすぐ提供するには至らなかったのです。
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Apple社が満を持して2024年に発表した「生成AI機能」である"Apple Intelligence"が「次世代の"Siri"」になるはずでした。しかし、翌年の2025年9月19日(金)に発売された「iPhone 17シリーズ」においては、"Apple Intelligence"の素晴らしい可能性をキャッチフレーズとして謳(うた)うだけでした。
なお、「生成AI」とはテキスト、画像、音声、動画などの新しいコンテンツを自律的に作り出す人工知能で、従来の"AI"が既存のデータから最適な答えを選ぶのに対し、生成AIは学習したパターンや関係性をもとに、人間のように創造的なアウトプットを生み出します。
確かに、作文ツール、"Siri"の強化、画像生成・加工機能、要約機能、ChatGPT連携"Siri“、作文ツール、ビジュアルインテリジェンス、ライブ翻訳、ビジュアルインテリジェンスなどの機能を羅列(られつ)していましたが・・。これでは、"Apple"流の流暢(りょうちょう)なプレゼンテーション・スタイルではありません。
筆者が唯一注目したのはChatGPT連携"Siri"です。先行するChatGPTを取り入れて"Siri"の強化を図る方針が見て取れます。"AI"分野において競合他社に後れを取ったApple社はOpenAI社の目玉製品と連携することにしたのです。驚きではありますが、Apple社らしい割り切りです。
しかし、つい最近になってApple社は最大の強豪相手であるGoogle社のAIである"Gemini"との連携を模索しているとの情報がネット上に流れました。Apple社のAI戦略は漂流しているようにも見えますが・・。
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ここで、"AI"市場を概観しましょう。2022年に公開された "ChatGPT"は、わずか数か月で月間アクティブユーザー数が1億人を突破し、生成AI市場のデファクト・スタンダード(「事実上の」あるいは「現実の」業界標準)になったのでした。その背後には OpenAI 社を筆頭とするシリコンバレーのスタートアップ群と、Microsoft・Google など巨大プラットフォーマーの潤沢な資金があるのです。
アメリカと覇権を争う中国政府は2017年に「新世代人工知能発展計画」を発表し、2030年までに"AI世界No.1"となる目標を掲げました。以降、百度(Baidu、バイドゥ)の「ERNIE」、アリババの「Tongyi」、テンセントの「Hunyuan」など、中国語圏に最適化した大規模言語モデルを次々登場させています。
世界の巨人であるGoogle社は他社が模倣(もほう)困難な統合型AIエコシステムを構築しています。このため、電子商取引(EC)大手アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)、opens new tabは、対話型生成人工知能(AI)「チャットGPT」を手掛けるオープンAI社との380億ドル規模の契約を結び、クラウドサービス「AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)」を提供すると発表しました。
ソフトウエアの雄であるMicrosoft社も"AI"分野では出遅れているようで、人工知能(AI)特化型クラウド事業者のネビウス・グループと提携して巻き返しを計っています。
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ついでにスマホ用AIアプリを簡単に紹介しましょう。文章を生成できるアプリのLeap Me、チャットアプリのGoat Chat(最新版はGPT-5)、AIの先駆けであり自然な会話や情報検索、さらにはアイデア生成が簡単にできるChat GPT、「自然な会話」を提供してくれるAIアシスタント・アプリのClaude、Googleが開発したAIアシスタント・アプリで、広い分野で情報収集が可能なGemini、「情報検索特化型アプリ」のPerplexity、AIを使って写真の加工やエフェクトの追加が簡単にできるビューティーアプリのMeitu、など様々です。
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最後に。"Siri"の長年のユーザーですが、まだ”AI”の初心者である筆者は、ノートパソコンに搭載されているMicrosoft社の"AI"アシスタントである"Copilot(コパイロット)"を使い始めました。"Copilot"の名称は「副操縦士(copilot/コパイロット)」を意識して名付けられたもので、ユーザーの作業や思考をサポートする存在であることを示しています。
技術的にはChatGPTと同じOpenAI社の大規模言語モデル(GPT-4など)を基盤とする生成AIであり、Microsoft製品との連携に特化しビジネスシーンでの作業効率化を目的としているそうです。つまり、使い慣れたMicrosoft製品の感覚に従った日常生活における有能な質問相手として"Copilot"を愛用しています。
参考:筆者が検索目的でよく利用する"Yahoo!JAPAN"の「AIアシスタント」(注釈:"Yahoo!JAPAN"へのID登録が必要)はGoogle社が提供する"Google Cloud"の"Vertex AI"を基盤ととして、"Yahoo!JAPAN"のアプリ内で「生成AI」による回答を提供している。◇


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