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2020年3月11日 (水)

ソリッドステートの歴史を振り返る(後編)

ここでコンピュータに使われた記憶装置(メモリ)の歴史を振り返ってみます。コンピュータの黎明期(れいめいき)である1955年から1975年ころまで、大型コンピュータの主記憶装置には主に磁気コア・メモリ(小さなドーナツ状のフェライト・コア、容量:4K64K)が使われていました。コアを磁化させることで情報を記憶させる素子の集合体です。不揮発性(ふきはつせい、意味は後述)ですが、読み出すと情報が消えるため、データを書き戻す必要がありました。

発明者はワング・ラボラトリーズ(1951年設立)の共同創立者である中国系アメリカ人のアン・ワング(Wang An/王安)博士。その特許をIBM社に売却してコンピュータ会社を立ち上げ、1980年代には従業員3万人、売上高30億ドルの大企業へと発展させました。ワープロ(Wordprocessor)で大成功しましたが、その後の経営戦略が失敗したことにより、1992年に倒産、イタリアのオリベッティ社に買収されて、コンピュータ業界で輝いた40年あまりの同社の歴史を閉じました。

20年後(1970年代)には磁気コア・メモリに代わって半導体メモリの"RAM"が主記憶装置の主流になり、集積度の高い”DRAM"(ダイナミックRAM)と応答速度が速い"SRAM"(スタティックRAM)をキャッシュメモリとして組み合わせる形で"CPU"(中央処理装置)の処理速度とバランスを取る形で現在に至っています。

補助記憶装置には紙媒体の鑽孔(さんこう)テープとパンチカード、オープンリール式の磁気テープが、そして1971年にIBM社が開発した8インチのフロッピー・ディスクが使われました。私の学生時代は機械語(コンピュータのプロセサーがそのまま理解できるプログラミング言語)のプログラムとデータが入ったパンチカードを、開発技術者になってからは"Fortran"(フォートラン、IBM社が開発した高水準言語)のプログラムとデータを入力したパンチカードを使ったバッチ(一括)処理またはTSS(時分割サービス)で設計データを検証していました。注釈:鑽孔テープはテレックス用に開発された記憶媒体、パンチカードは統計機用穿孔(せんこう)カード、フロッピーとは「柔らかい」ことを意味する(ハードディスクに対比した表現)

商用ハードディスクドライブ(HDD)の始まりは、1956年に出荷されたIBMのディスク記憶装置からとされています。巨大な装置であったため、コンピュータ室やデータセンターで使われました。1980年に"Seagate Technology" 社が5インチの小型 "HDD" を発売し、1981年にはIBM社からパーソナル・コンピュータ”"IBM Personal Computer"が市販されたことで、一気に"HDD"が普及しました。

いつまで訳の分からないことを書いているのかと思われた方が多いと思います。遅ればせながら本稿の主題である「ソリッドステート」の核心に移りましょう。今振り返ると"HDD"は私がアメリカで出会った"MacIntosh SE""MacIntosh  IIsi"でも使われていましたが、最近、パソコンの補助メモリー(パソコン内蔵の大容量メモリー)の代名詞であった“HDD"(ハードディスク・ドライブ)が"SSD"(ソリッドステート・ドライブ)に置き換えられ始めました。ちなみに、”SSD”と同じフラッシュメモリを使った小容量外付けメモリの「USBメモリ」は20年ほど前に製品化され、現在はフロッピー・ディスクに代わって広く使われています。

一方、“iPhone”などのスマホには"RAM""ROM"が搭載されています。前者は読み書き可能な揮発性メモリで、後者は読み出し専用(読み書き機能を持つものも有り)の不揮発性メモリです。 "SSD" よりもさらに消費電力が少ない利点からこれらのメモリが使われているのですが、スマホの利用者はこれらメモリの違いを意識する必要はありません。

"HDD"と互換性があり応答速度が速い"SSD"は、主にコストの理由でパソコンの主記憶装置(キャッシュとレジスターなど)以外の補助記憶装置に広く採用されることはありませんでしたが、比較的小容量(1GB以下)のメモリでは"HDD"との価格差がこの数年で小さくなり、応答速度を重視する機種に搭載されつつあるようです。また、外付け用の”SSD”も市販されるようになりました。つまり、30年の時間を経てやっとパソコン用の大容量メモリ技術が大きく変わりつつあるのです。注釈: "drive" (ドライブ)は「運転する」や「駆動する」を意味するが、この場合は「駆動装置」を指す

"SSD"に使われている技術(NAND型フラッシュメモリ、不揮発性メモリ)に類似する”RAM"、具体的には"SRAM"(不揮発性メモリ)と"DRAM"(揮発性メモリ)は上述したようにかなり前から大型コンピュータのメモリとして使用されていましたが、パソコンにおいては主にコストの理由でメインメモリー(キャッシュとレジスターなど)以外には広く採用されることはありませんでした。

しかし、製造技術の進歩(量産化)によってパソコンのように比較的小容量(1GB以下)のメモリでは"HDD"との価格差がかなり小さくなったことで、最近は応答速度の速さを重視する機種に搭載されつつあるようです。また、外付け"HDD"と置き換え可能な外付け用"SSD"も市販されるようになりました。注釈:不揮発性メモリとは電源を切っても記憶内容を保存できるメモリ、揮発性メモリは電源を切ると記憶内容が失われるメモリ

「何だ!」と言われそうな記事になりましたが、「企業」や「世代」だけではなく、「技術」の分野においても30年前後で大きな変換点を迎えることが多いことを実感した私は、"SSD"がパソコンに採用され始めた背景とその理由を書きたくなったのです。書き忘れていました!! エジソンがおよそ140年前の1879年に実用化した白熱電球(真空管の一種)は、1930年代の後半に実用化された蛍光灯(これも真空管の仲間)を経て、「ソリッドステート」である"LED"(発光ダイオード)に移行しつつあります。これは60年~90年と長い(遅い)ペースで進化した例です。

最後に蛇足です。上記したように"SSD"はまだ容量単価が"HDD"に比べて割高である一方、書き込み・読み出し時間が短く(応答速度が速い)、しかも寿命が長い("HDD"2‐3年に対して"SDD"5年と言われる)特長があります。しかし、万一故障した場合には"HDD"のように記録内容を救出することができませんから、容量の大きな外付け"HDD"でバックアップすると良いでしょう。私が以前から実行していることですが、使用頻度が低いデータ(ファイル)をパソコン内蔵の補助記憶装置("SDD"または "HDD")から一時的に削除(退避)すれば補助記憶装置の容量不足をカバーすることもできます。◇

2020年3月10日 (火)

ソリッドステートの歴史を振り返る(前編)

今回は「専門的な技術分野」(オタク領域?)をテーマに取り上げました。日常では聴き慣れないと思われる英語の成句(フレーズ) "solid state" がテーマです。日本語でもそのまま「ソリッドステート」(注釈:英語ではソリッドゥ ステイトゥと発音)と言いますが、直訳すると「固体の状態」となります。 "solid" (固体)は物理学の世界では「液体 」(liquid)に対する物質(中まで同質で硬いもの)、また電子工学の分野では「電子回路」の主要部品であった「真空管」に対して新しく登場した「半導体素子」(トランジスタやダイオードなど)を指す言葉です。また、"state" は「状態」「威厳」「国または州」」と多様な意味があります。なお、本稿は主に電子工学における "solid state" について解説することにします。

"solid state"(ソリッドステート)が注目されるようになったのは"diode"(ダイオード)に加えて "transistor" (トランジスタ)が発明された70年ほど前のことです。これらが何であるかを簡単に説明しましょう。ダイオードは「2つ」を意味するギリシャ語の"di"と電極を意味する英語"electrode"の後半部を組み合わせた造語であり、具体的には整流作用を持つ電子素子(2極真空管と半導体ダイオード)を指します。ここで言う整流作用とは一方向にのみ電気を流す機能を意味し、主に交流を直流に変換するために必要な機能なのです。

半導体ダイオード(点接触型)は、1900年代初頭、つまり真空管とほぼ同時期に考案されましたが、真空管よりも信頼度が劣っていたためラジオやテレビに使われることはほとんどなく、主として「2極真空管」が整流機能を担っていました。つまり、昔のラジオやテレビにおいては、「2極真空管」は電源回路に不可欠な存在であり、100ボルトまたは110ボルトの家庭用交流電流を直流に変えてラジオやテレビの様々な機能を持つ電子回路に供給する縁の下の力持ちででした。注釈:真空管(vacuum tube/radio valve)は名前通りに内部を真空にしたガラス管内に電極と呼ばれるエレメント(構成要素)を封入したもので、電子管とも呼ばれる

加えて、真空管は増幅など様々な機能を実現できる「3極真空管」や「多極真空管」が次々と実用化されたことで、電子回路に不可欠な存在になりました。しかし、原理的(構造的)に小型化することが困難であり、電力消費量が大きい欠点がありました。その真空管と同等あるいはより優れたものになる可能性を秘めるた改良版(信頼度が高い接合型)の半導体ダイオードが開発され、「3極真空管」と同等の機能(増幅やスイッチング)を持つ半導体素子である "transistor" (トランジスタ、trans-resister/可変制御抵抗器に由来する造語とされる)が発明されるのです。

トランジスタの原理が様々な科学者によって確かめられる中、1940年代後半にアメリカのベル研究所でトランジスタの実用化につながる点接触技術が発明されました。(注釈:この研究開発によってショックレー博士を含む3名に1956年のノーベル物理学賞が授与された) そして、1950年代にはシリコンを使った接合型で実用的なトランジスタが米テキサス・インスツルメント(TI)社によって開発され、真空管に代わる電子素子として一気に普及することになります。

ほぼ同時期(1955年頃)、日本のソニー(当時の社名は東京通信工業)がトランジスタ(半導体素子)の製造とそれを使ったポータブル・ラジオの開発に成功し、先行する米企業(TI社など)に伍(ご)してアメリカ市場参入に成功しました。そして、内外の大手メーカーも競ってラジオとテレビの電子回路にトランジスタなどの半導体素子を採用しました。私が「ソリッドステート」の言葉を初めて耳にしたのは1960年代の前半、ステレオ用のアンプ(増幅器)にそれまでの真空管に代わってハイパワー(高出力)トランジスタが採用され始めたころです。「ソリッドステート」には近未来的な響きがありました。そして、その音もやや硬め(クール)だったと思います。

私の趣味の一つある「アマチュア無線」において当時は真空管を使用した自作無線機が全盛でしたが、「ソリッドステート化」はメーカー製の無線機がアマチュア無線家向けにも普及したことで、短期間で大きな潮流になりました。また、シャープが世界初のオールトランジスタ/ダイオードの電子式卓上計算機(電卓)を発売したのもこの頃です。当時技術者たちはトランジスタ(半導体素子)を数える単位として「石(せき)」を使っていました。つまり、機械式腕時計の軸受けに使われた人工のルビーやサファイアの数え方に倣(なら)って、使用したトランジスタの数で製品を表現。例えば5個のトランジスタを組み込んだラジオは「5石(せき)トランジスタ・ラジオ」と言う具合です。半世紀以上前の古い話ですが・・。

そして、あっと言う間に半世紀が経過し、ラジオとテレビにはほぼ例外なくトランジスタ(あるいはその発展形であるIC)が使われるようになり、真空管は超マニアや懐古趣味を持つ一部の人たちに珍重される存在になりました。

話は少し変わります。今から30数年前、新しいブームが起こりました。パソコンの登場です。パソコンは誕生した時から「ソリッドステート」でした。トランジスタが発明されて約10年後の1950年代末にTI社やフェアチャイルド・セミコンダクター社などによって実用化されたICIntegrated Circuit/集積回路、トランジスタを多数組み込んだ素子)が使われて、終戦直後に実用化された真空管式の大型コンピュータ"ENIAC"の性能をはるかに凌駕(りょうが)するパソコン(個人用コンピュータを意味するパーソナル・コンピュータの和製略語)が個人でも手が届く価格で買えるようになったのです。

以前のブログ記事に書きましたが、私と本格的なパソコンとの出会いは1980年代末、IBMとは路線が異なるアップルの第二世代パソコン "MacIntosh"  (マッキントッシュ)です。具体的には当時勤務していたアメリカの会社内の個室に置かれたモノクロ画面の "MacIntosh SE" でした。その魅力に取り憑(つ)かれた私は自宅用にカラーディスプレイが付いた "MacIntosh II si" を購入。フライトシミュレーターやピアノの自動演奏など、かなり贅沢(ぜいたく)な趣味になりましたが・・。(続く)

2020年3月 6日 (金)

LenovoのキャンペーンでV-preca(10,000円)を獲得!

パソコンなどのIT製品で知られるレノボ(Lenovo)ジャパンのキャンペーンが20191029日から1231日まで開催されました。このタイミングを狙ったわけではありませんが、パソコンを購入する時のインセンティブ(誘因)になりました。上位機種は1台当たり10,000円、下位機種は1台当たり5,000円相当のV-precaポイントが貰えるキャッシュバック・サービスです。ちなみに、V-preca(Vプリカ)とはネット専用のVisaプリペイドカードです。

購入直後に必要事項氏名、E-Mailアドレス、電話番号など)をキャンペーンサイト(WEB)で入力し、購入日がわかる書類レシートと領収書)のコピーを添付すると、「Vプリカギフト(コードタイプ)」の情報が1か月ほどで登録したE-メールアドレスに送られてくるのです。12月の中旬に上記のプロセスにしたがって申請しましたが、3月に入っても一向に連絡がありません。キャンペーンの締め切りが2020320日に迫っています。

そこでキャンペーン事務局へ電話をすると、丁寧(ていねい)に対応してくれて、『1月中旬にE-メールを指定アドレスへ送付しています』 とのこと。2月上旬に新しいパソコンが故障したため、その修理中はバックアップ用の古いパソコンを使っていたため、受信メールの管理が少し混乱し、迷惑メールと取り違えて消去してしまったようです。不要あるいは迷惑メールを適宜削除する習慣がある私の不手際でしょう。修理から戻ってきた新しいパソコンの過去のメール(1月受信分の1000通近く)を慎重に確認すると、1月下旬に着信していた関連メールを発見しました。

ここからはV-precaのカード情報を有効化する設定が必要です。「Vプリカギフトサイト」にアクセスして、E-メールで受け取った「認証番号」と「カード番号の下4桁」を入力するだけです。認証されるとクレジットカードに似たデザインのV-precaカード画面上に「カード番号」「有効期限(20211月)」「セキュリティコード」「現在残高(10,000円)」などが表示されました。これでV-precaカードが有効化されたのです。このカード情報をネットショッピングの会計時に使用することで買い物ができます。しかも、Visaのプリペイドカードですから、Lenovo製品に限らず、あらゆる商品を購入することができます。

早速、アマゾンのサイトにアクセスして、近いうちに購入しようと心積りしていた小物類を何点か申し込みました。各々の金額は2,000円以上でしたから、もちろん送料は無料です。今回の残高はすべてAmazonギフト券(15 円以上で購入可能、チャージタイプ)に変換しました。こうしておけばV-precaカードの有効期限を意識する必要はありませんし、次回ショッピングの支払い時に自動的に充当されますから使い忘れる心配はいりません。

参考情報です。世界最大の中国パソコンメーカーであるレノボ・グループは201910 -12月期の売上台数は1783万台と過去最高を更新(売上高は141300万ドルと微増)して、世界シェアが24.8%と米HP社を凌駕(りょうが)して1位(日経新聞220日)になったそうです。◇

2020年3月 2日 (月)

購入して2か月のパソコンが動かなくなった!

2月8日のことです。昨年12月に中旬に購入して2か月弱が経過したパソコンLenovoIdeaPad L340)が突然動かなくなりました。"Word'を使ってブログ記事を作成していた時、パソコンの電源が突然落ちて、ホームボタンから電源を切った(スリープモードにした)時と同じ状態に陥ったのです。キーボードの電源スイッチを押しても反応がありません。バッテリー切れかとも思いましたが、電源アダプターを接続してあり、直前までバッテリー残量が低下したことを示す表示は出ていませんでした。

初期故障が発生したようです。数年前に購入した固定電話機(ワイヤレス子機付き)が突然動作不良になったのと同種の問題が発生したのです。この時はメーカーのカスタムセンターへ直接電話して、保証期間中でしたから、新品と無償で交換してもらいました。注釈:初期故障とは潜在していた設計ミスや製造工程での欠陥などさまざまな弱点が使用初期に現(あらわ)れるもの

早速、このパソコンを購入した家電量販店へ保証書と共に持ち込みました。修理窓口の担当者は 『何らかの理由で電源が落ちたと思われるが、電源が入っていることを示すパイロットランプ(筐体の左横手前にある超小型LED)が点灯しているので、電源を切断するプロセスの途中で止まっているようです。メーカーによる修理が必要となります』 と説明してくれました。

素人(しろうと)考えですが、電源スイッチの故障あるいは制御用ソフトのハングアップ(突然の動作停止)などが原因かも知れません。修理をして欲しいと申し出ると、PIN番号の開示と修理に当たっての同意書に署名することを求められました。その内容は、

・修理に際してパソコン内のデータが消える可能性があることに同意する

・メーカーの保証期間(購入後1年間)である(原則無料修理となる)ため、顧客へ料金などを確認しないで修理を行う

・修理できない場合は新品と交換する

と言うものです。修理期間について尋ねると2週間程度とのことでした。パソコンと保証書を引き渡し、預かり証を受け取りました。

自宅ではバックアップ用にしている従来のパソコンが活躍することになりました。セキュリティ・ソフトは動いていますが、OS "Windows 7" のままですからリスクがあることはやむを得ません。修理を依頼したパソコンが2週間後に戻ってくるまでトラブルが起きないことを願うばかりです。

2週間近くが経過したある日、家電量販店の修理センターから電話連絡(ナビダイヤル)で 『故障の原因はシステムボードの不具合であることが判明した。データを保護したままで修理するにはOSの設定に使用したパスワードが必要である。窓口に届け出たPIN(個人識別番号:パソコンへログインする時に入力する記号)ではない)』 との連絡がありました。パソコンを立ち上げた時に設定したパスワードの記録は見当たらず、また咄嗟(とっさ)には記憶を鮮明に蘇(よみがえ)らせることができない(曖昧な記憶で誤ったパスワードを伝えると混乱する)ため、初期化(データの消去)を了承することにしました。

と言うのも、ほとんどのデータは外付けHDDにバックアップしてありますから初期化しても困ることはないでしょう。また、初期化すればパソコン内のデータが外部へ流出するリスクが無くなりますから、かえって安心かも知れません。注釈:メインボードはマザーボードあるいはシステムボードとも呼ばれるパソコンの主要部分(大きなプリント基板)

修理が終わるのは2週間どころかずっと先になりそうだと思っていると、その5日後窓口に持ち込んでから17日後)、再び修理センターから電話があり、『パソコンを初期化する作業は有償となるので、SSD(電子記憶装置)の検証だけで良いか? データは消去されない』 との問い合わせがありました。保証期間中の修理作業が有償になる理由は理解できません。そこで 『もし初期化が必須でないならばSSDを検証するだけで良い』 と答えて修理作業を進めてもらうことにしました。新型コロナウイルスの影響で中国から修理用部品の供給が滞(とどこお)っていると漏れ聞いていますから、いつ修理が終わるかは予断を許しません。

それから4日後(229日)に量販店から修理が完了したとの電話連絡がありましたので、さっそく量販店の修理窓口へ出向いてパソコンを受け取りました。修理内容は修理センターから電話で聞いた通り、『システムボードの故障が原因と診断し、システムボードを交換した。作業後、検証用SSDにて電源ON/OFFテスト、各部のテストを行い正常に動作することを確認した。システムボードを交換した場合、”Windows OS”のライセンス認証が必要となる。初めにインターネット接続設定を実施してください』 と報告書に書かれていました。修理センターの説明とは細かい点(ニュアンス)が異なりますが、大人の対応ができる私は無粋な質問を控(ひか)え、店員に礼を述べて量販店から退出することにしました。

パソコンを量販店の修理窓口へ持ち込んでからちょうど3週間が経過していましたが、その間は古いパソコンがフル活動してくれましたから、何ら不自由を感じることはありませんでした。自宅に戻って直ちに修理が終わったパソコンを立ち上げると、”Windows OS"のライセンス認証のため、コード番号を入力してパスワードを更新するように求められました。コード番号を持っていませんから、登録済みのメールアドレスに(本人確認のため)新しいコード番号を送付してもらい、それを使ってパスワードを更新しました。(注釈:古いパスワードの再登録は不可) 念のため”PIN"も再設定。

するとパソコンは正常に立ち上がり、内部にインストールされていたメールやブラウザなどのアプリケーション・ソフトウェアとその関連データにはまったく影響がなく、すべてが故障前の状態で正常に動作してくれました。そして、2日が経過した現在、何事も無かったかのように快適に機能してくれています。購入して2か月足らずのパソコンが突然故障したわが家の小さな事件はちょうど3週間ですべて解決、これにて一件落着です。もちろん、この原稿も修理済みのパソコンで書いて投稿しました。◇

2020年1月 6日 (月)

“Microsoft Windows 7”のサポートが近々終了する!

三が日が過ぎてお節料理に飽きたころ、同居者が夕食に「蟹雑炊(かにぞうすい)」を出してくれました。剥(む)き身の蟹ですから食べるのが「楽ちん」です。翌日の朝食にも「剥き身の蟹」が添えられていました。そして、その夕方には同居者から何が食べたいかと訊(き)かれ、『軽いものが良い!』 と答えると、「鶏と野菜のスープ」が出てきました。飲み物は私自身が選んだ食後酒の「ブランデー」です。晩酌には勿体ないと20年ほどストックしていたヘネシーX.O(ブランディ)などを不用品扱いで体調を崩す前にほぼ飲んでしまい、昨年入院してからは飲む機会が無くなった高級酒ですが、ふとした気まぐれから飲みきることにしたのです。
 
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骨付き肉(手羽先)ですが、柔らかく調理してあるため食べやすく、また鶏肉と野菜のエキスが出たスープはとてもマイルドな味で、胃に優しい料理でした。その翌日には私の好きな「中華丼」(注釈:日本発祥とされる中華風料理)が出され、日常の食生活に戻りました。
 
                              ☆
 
さて、ここからが本題です。周知されていることですが、一週間後の2020年1月14日にパソコン用OS”Windows 7”の延長サポート(セキュリティ更新プログラム)が終了しますから、すでに新しいOSへ変更された方が多いことと思います。ちなみに、当ブログでは最新OSである”Windows 10”について何件かの記事を投稿しています。その主なものは「ジレンマを考察する」「 Windows 10について今思うこと」「Windows 10へのアップグレードを考える」などです。"Windows 10"の詳細情報と私見についてはこれらの記事を参照してください。
 
いくつかの理由(後述)で“Windows 10”への変更(アップグレード)をぎりぎりまで先延ばししてきた筆者は期限の1か月前になって”Window 10”(Homem&Business Edition、64bit、日本語版)を搭載したノートブックパソコンを購入しました。海外製(Lenovo社)の廉価版(IdeaPad L340、製品番号:81LW002PJP)ですが、最新のCPUAMD Ryzen 7 3700U)、グラフィック(AMD Radeon RX Vega10)、SSD(Solid State Drive)ストレージ(256GB)、メモリ(8GB)が使われていて、しかもDVDドライブも搭載されているため、筆者の用途には十分な性能です。また、画面の大きさ(15.6インチ)が現用品と同じであることと、薄型筐体(きょうたい)はデザインがスッキリしていることと上部が艶消し塗装されていることも気に入りました。さらに、リーズナブルな価格とポイントサービス、および販売推進のためのキャッシュバックも強い誘因です。

蛇足です。最近注目され始めたSSD(半導体メモリー)はこれまで標準的な記憶装置であったHDD(回転する磁気ディスク)と比較して、書き込み・読み出し速度が速く、静音で軽量、寿命が長く、衝撃にも強いという利点があります。ただし、価格はまだHDDより割高(20%~50%、特に大容量の場合)です。
 

筆者が“Windows 10”への移行を先延ばしにしてきた主な理由は2010年に購入した現用のパソコン(”Windows XP””Windows 7”)は、「機能と使い勝手に不満がなかったこと」と「周辺機・アプリケーションプログラムとの互換性」でした。このうち、「周辺機との互換性」は昨年プリンターが故障した時に、スキャナー付きの新しい製品と買い替えたことで解消(注、スキャナーは予備機として保管)しましたが、写真を加工するために多用しているアプリケーションプログラム(2点)は機能互換のあるものが見つからないために未解決な課題です。また、使い勝手については長年(10年弱)にわたって”Windows XP””Windows 7”を使用してきた筆者には基本的な構造が変更されたという”Windows 10”は「未知との遭遇!」といったところです。
 

そこで、今回購入した”Windows 10”搭載の“IdeaPad L340”を主パソコンとし、現用の国産パソコン(2010年製)をサブ・パソコンと位置付けることにしました。後者は緊急時のバックアップであるとともに、写真の加工専用機として当面はオフラインで使用する予定です。もし、機能互換のあるアプリケーションソフト(Windows 10対応)が見つかれば、それを主パソコンにインストールするとともに、サブ用パソコンのOSを”Windows 10”に変更して、オンラインでも使用できるバックアップパソコンにするつもりです。
 

OS(Windows)のバージョンが異なるパソコンへの移行作業は”Windows XP”のサポート終了時に筆者自身で行いましたから不安はありませんでしたが、まず”Windows 10”パソコンの操作に慣れることから始めました。”Windows 8/8.1”で一時無くなったという「スタート・ボタン」が”Windows 10”では復活していますから、躊躇(ためら)いなく立ち上げられました。また、初期設定は音声ガイド付ですから説明書がなくても問題はなく、アップル製品ほどユーザー・フレンドリーとは言えませんが、搭載済みの”Microsoft Office Home & Business”の登録を含め、すべての操作を迷わずに完了。
 

日常的に使用するメールソフトの”Outlook Office 2019”はアカウントを設定するだけにして、アドレス帳は前回の移行時と同様に面倒な移動操作は行わず、ゼロベースで新規登録することにしました。バックアップ用パソコンにはアドレス帳がそのまま残っていることと、頻繁に送信する相手は限られているおり、その他のアドレスはその都度追加することは大した手数ではありません。また、人数が増えすぎたアドレス帳の棚卸にもなります。”Word””Excel””Power Point”はデスクトップにショートカットを置き、そのデータ類は現用パソコンに外付けしているHDD3重化)の1台を主パソコンに接続して、重要なものだけを主パソコンにコピーしました。つまり、ここでもデータの棚卸を行ったのです。新しいパソコンのSSDメモリ(250MB)はHDDよりも応答速度が速いのですが容量が限られていますから、不要不急である過去のデータは外付けHDDにだけ保管することにしたのです。

 
重宝しているメンテナンス用の”Glary Utilities 5“(フリーソフト)をインストールし、セキュリティソフトの「ウイルスバスタークラウド」は登録済みの端末(3台)の一つを新しいパソコンに変更した上でインストールしました。また、これまでのパソコンにインストールしたフリーソフトも、使用頻度を考慮した優先度にしたがって、必要なものだけをインストールしました。これもHDDメモリーよりも応答速度が速い一方で容量が現用のパソコンよりかなり小さいこSSDメモリーを考慮したためです。
 

以上の設定操作には数時間もかかりましたが、何の問題もなく終了しました。購入したパソコンはCPUの性能が高く、メモリー容量も倍増していますから(つまり、複雑な使い方をしてもメモリー不足に悩まされることもなく)、快適かつ高速に動いてくれています。もちろん、この状態を保つためには”Glary Utilities 5“を適宜動作させてゴミを除去する必要がありますが・・。一番印象的な改善点は"OS"の立ち上げ時間が従来のおよそ1/10と短く、つまり立ち上がりが10倍速くなったことです。
 
約1か月間のトライアル期間を経て、現在は主パソコンをLAN端子に接続し、バックアップ用パソコンを自宅に設置してある「無線LAN」(WiFi)に接続することにより、両者を併用する体制で1月14日のサポート終了日に備えています。もちろん、同日以降は緊急時を除いてバックアップ用パソコンの”WiFi“接続を遮断するつもりです。ちなみに、この原稿は"Windows 10"を搭載した新しいパソコンから初投稿しました。□

<追記 2020年1月11日> Windows 10 パソコンのフォローアップ(2件)

新たに購入したLenovo製IdeaPad L340を約1週間使用するうちに良いことと悪いことが1つずつありました。良いことはUSBハブを追加したことです。従来使用していた国産パソコンはUSB-タイプA端子が4つありましたから、マウス・プリンター・外付けHDDx2を同時に使うことができましたが、新しい方はUSB-タイプC端子とHDMI端子が各1つずつ具備されているものの、USB-タイプA端子は2つしかないのです。そこで4分岐できるUSBハブで外部との接続を整理しました。お陰でUSB-タイプA・USB-タイプC・HDMI端子がそれぞれ1つずつ空いている状態になったのです。USBメモリなどを適宜接続することができます。

 

悪い(不都合な)方はメールソフトの"Outlook"についてです。メールアドレスは手入力で適宜追加することにしていましたが、つい魔が差してトラブルを自ら発生させてしまいました。古いパソコンでエクスポートしていた"Outlook"データを新しいパソコンへインポートしたのです。あっという間に大量のメールアドレスが新しいパソコンのアドレス帳に追加されてしまった(?)のです。過去10年以上前から最近まで行ってきたボランティア活動や非常勤講師の業務に関連するメールアドレスが思ったよりも多く、アドレス帳が洪水状態になってしまいました。中には古くなったメールアドレスも含まれていて・・。不要なメールアドレスを1つずつ削除する作業はかなり大変で、何だかんだで30分ほどかかってしまいました。愚行を自省!

<追記 2020年1月22日> Canon製プリンター・スキャナーPIXUS TS8130
一昨年の3月に購入した製品("Windows 7"と"Windows 10"対応)であり、古いパソコンから繋(つな)ぎ変えて問題なく使用できていましたが、スキャナー機能の一部が不調であることが判明しました。スキャンしたデータ(ファイル)をパソコンへ送ることができないのです。また、パソコンにインストールしてある”Canon My Image Garden"がスキャナーを認識しません。"Windows 10"のコントロール画面からスキャナーを操作するとスキャンしたデータをパソコンへ正常に取り込むことができました。この状況からドライバに不具合の原因があると推測し、キャノンのhpから最新のドライバをダウンロードすると、不具合はすべて解消しました。単にドライバが古くないっていた(あるいは壊れていた)だけのようでした。これにて一件落着!

<追記 2020年2月1日> オーディオ・セットとの接続
私が愛用している年代物のオーデイオ・セット(1990年に購入したパイオニア製VSX-5900S/アメリカ仕様)には今風のインターフェース、例えばイーサネット(有線LAN)、WiFi/Bluetoothあるいは光ディジタル・インターフェースが付いていませんから、iPhoneにあるオーディオ・コンテンツをオーディオ・セットのスピーカーから高音質で流すことができません。また、つい最近まで現役で使っていた国産のノートブック・パソコンとはRCAピン・プラグ(赤・白)とステレオ・ミニプラグが両端についたコードで適宜接続して使っていましたが、オーデイオのレベルとインピーダンス(説明:交流回路における電圧と電流の比)が不適合であるため、オーデイオ・セット側の音量調整用ボリュームを無理やり上げて、誤魔化しながら使っていました。本来は両者の間にプリアンプを挿入して音量とインピーダンスを整合させる必要があります。

前説が長くなりましたが、Lenovo製"IdeaPad L340"のオーデイオ・コネクターにも上記のステレオ・ミニプラグを挿入(そうにゅう)してみました。しかし、前の国産ノートブック・パソコンの場合と同様に音量がかなり低いのです。そこで、”IdeaPad L340"のスピーカー音量(30%に設定)を徐々に上げるとスピーカーから出る音量も適正にレベルに近づき、最大の100%にすると程よい音量になりました。しかも、前のPCで発生した音の歪や雑音の混入は全くありません。乱暴な方法ですが、実用上はまったく問題はなく、これも労せずして一件落着です。一方、iPhoneと接続する場合には”Bluetooth”受信機をオーデイオ・セットのライン端子に接続すれば良いのですが、5年間にわたって愛用している"Portable Bluetooth" スピーカ(JBL製FLIP2)から音を出すことで十分事足りています。

2019年11月12日 (火)

見逃したテレビ番組を視聴できる便利なサービス”TVer”を活用する

ラジオ放送(中波)に嵌(はま)っていてテレビを余り観ない私ですが、それでも必ず観ることにしている番組があります。経済報道番組のWBS(テレビ東京)、ブラタモリ(NHK総合テレビ)、マツコの知らない世界(TBSテレビ)、ケンミンショー日本テレビ)、孤独のグルメ(テレビ東京)などです。小説とアニメが好きな私はテレビドラマを観ることもありますが、次々と放送されるテレビドラマの中から選んで観るようにしています。つまり、テレビドラマはクール(3か月単位で放送されることが多いのですが、多くある内からつまたは2つを選んで観るようにしているのです。ちなみに、連日放送される「朝ドラ」や一年間の長丁場になる「大河ドラマ」は時間を制約されるため視聴を避けています。
 

最近観たドラマはNHK総合テレビで月から月にかけて週一回(金曜日の午後10時から)放送された「これは経費で落ちません」です。主演した多部未華子さんの演技が好きで、同じNHK総合テレビで2017年4月から6月までの8回にわたって週一回(金曜日の午後10時から)放送された「ツバキ文具店」も観ています。毎週楽しみにして観ていましたが、たまたま旅行に出掛けたり、時として晩酌が進み過ぎたりして、見逃してしまうこともありました。もちろん、録画予約をしておけば後で観ることができますが、その予約すら忘れてしまうことがありました。最近になって気づいたことですが、「見逃しテレビ」というネットサービスがあるのです。それは2015年10月にサービスを開始した”TVer”(ティーバー)。民放だけではなく、NHKの番組(2019年8月26日以降)についても後追いで観ることができる優れもので、ラジオ放送における「ラジコ」の「タイムフリー聴取機能」に相当します。

 

TVer”で網羅されていない番組については民放各局が提供している「見逃しテレビ・サービス」を利用することができます。例えば、「日テレTADA」「TBSフリー」「テレ朝キャチアップ」「FOD見逃し無料」「ネットテレ東」などです。これらを使い分けることでほとんどの番組を後追いで観ることが可能だと思われます。しかも、視聴は無料(注釈:CMあり)なのです。有料サービスは衛星放送の”WOWOW”だけに限定していますから、"TVer"はとても有難いサービスです。見逃したテレビ番組を観るために今人気の”Netflix“や”Hulu”、そして以前加入したことがある「ひかりTV」などにも加入する必要はありません。もちろん、これらのメディアに固有の番組を観たい方は加入する必要がありますが・・。付け足しの理由ですが、何度も見返したい場合でも、BDレコーダーやテレビに外付けした録画用HDDの空き容量を気にする必要もありません。

 

TVer”のサービスは小型のスマ―トフォンであるiPhone SE”(画面サイズ4インチ)を使えば、出先でも自由に視聴することができますが、自宅ではより画面の大きなタブレットiPad Air”(画面サイズ9.7インチ)でストレスなく観ることができます。アメリカの刑事ドラマに嵌(はま)っている同居者に居間のテレビを占有されている時にも、まったく競合することなく、観たい番組を”TVer”を使って自室で楽しむことができ、無用のトラブルを避けることができることも効用といえるでしょう。ただし、“TVer” では番組が放送された当日にはその番組を観ることはできず、提供されるのは翌日以降(約一週間程度)なのです。放送中・放送後を問わず聴取できる「ラジコ」のタイムフリー聴取機能よりやや劣る水準のサービスです。欲を言えば放送中においてでも視聴できる、せめて放送終了後には視聴が可能となる、ようにサービス水準を改善して欲しいものです。□

2019年10月19日 (土)

iPhone 設定トラブルの顛末記 「重要な情報が消えた!」

ある日突然、iPhonee-メール(i-Softbankアカウント)が使えなくなりました。そして、ソフトバンクからショートメッセージで『e-メールのパスワードをキャンセルしました。新しいパスワードはxxxxです。』 との連絡がありました。その理由は「パスワードが短い場合、長期間変更されていない場合、パスワードがランダムな英数字でない場合、第三者からの不正アクセスやその兆候が弊社システムで検知した場合、お客様からのお申し出があった場合」 のいずれかと説明されていました。
 

私の場合がどれに該当するかは明らかにされていませんが、e-メールを使えるようにするためにはパスワードを再設定する他の選択肢はなさそうです。そこで、指示にしたがって一括設定を試みましたが、うまく行きません。購入時に同様な設定をした記憶がありますが・・・。念のため、設定モードのe-メール・.アカウントのパスワードを新しく指定されたパスワードに変更してみましたが、トラブルは一向に解消されません。
 

止むを得ずソフトバンクの代理店に相談することにして翌日の時間帯を予約すると、これはこれまで通りにすんなりできました。そして、予約を受け付けた旨のレスポンスが直ちにありました。翌日、予約した時間に代理店を訪れると、依頼内容はすでに伝わっており、店のスタッフが私の端末を確認した後、e-メールのパスワードを再設定(一括設定)しようとしてくれたのですが、上手く行かなかったようです。そのスタッフからは既存の設定を強制的に上書きすることが不可避と告げられ、地獄で「蜘蛛の糸に」に縋(すが)る状態に陥っていた私はそれを了承する旨の書類にサインすることに。この手続きが完了すると、店のスタッフは上書き操作をあっという間に実行してくれ、その結果としてe-メールが正常に使えるようになりました。これで、本件は一件落着に!
 
何事にも慎重な私が念のためにと主なファイルを確認すると、100件近く保存していた「メモ・ファイル」の中身がすべて消えていました。そのことを店のスタッフに伝えると、『上書きをしましたからメモはすべて消えます!』 と・・。狼狽(うろた)えた私が 『復元できますか?』  と質問すると、『それはできません』 とにべもなく、続けて『"iCloud"に保存しておけば復元できますよ!!』 と親切に教えてくれました。「今、そう言われても(早く言ってよ)・・」、「それなら、上書き操作をする前に"iCloud"に接続してくれれば良かったのに・・」 と内心で思いましたが、そこは人生経験の長い私ですから、『これからはそうしたいと思います。ありがとうございました。』 と社交辞令の言葉を残して店を出ました。
 

iPhone内に残していた重要情報が無くなると出先で何かと困りそうです。そこで、自宅へ戻った私は自分の記憶とパソコンにある断片的な(複数の)情報を元にメモにあった情報を再現し始めましたが、いずれも長期間をかけて整備した情報であり、この作業は思ったよりも大変でした。「窮(きゅう)すれば通ず」の言葉通り、メモの中にはパソコンでも使用するつもりでパソコンへeメールで転送していたものがあることを思い出しました。ビンゴ!!! 送信記録から何件かの情報を復元することができました。
 

その作業を繰り返しているうちに「メモ・ファイル」内に"notes"というファイルが存在していることに気づきました。何気なくそれを開いてみると、何ということか、「メモ・ファイル」に保存していた情報がほとんどそこに存在していたのです。これで作業は一気に捗(はかど)り、メモ・ファイルの情報をすべて復元することができました。余談ですが、昨春中欧旅行の途中ウィーンを訪れた時、それまでの旅行中に書いたメモがすべて消えてしまうトラブルが発生し、記憶が薄れない旅行中にそれを書き直すのにかなりの労力を費やしたという悪夢を思い出しました。書き直すと言っても、私自身の記憶と撮影した写真だけが頼りですから、詳細な情報(時間や店名など)の多くは復活させられませんでしたが・・。
 

閑話休題。「な〜んだ」と思いながら、それまで知らなかった"notes"ファイルについてネット検索で調べてみました。すると、"notes"ファイルは設定次第でメモ・ファイルの内容が自動的に"notes"ファイルにコピーされることを知りました。"iCloud"を使わなくても良かったのです。実はソフトバンク(私の場合)のe-メールサーバにメモ・ファイルの内容が自動的に保存されるのです。その設定はiPhoneの設定モードでメモを選び、"iCloud""i-Softbank" "iPhone"の中からどれか一つを選ぶことができるのです。つまり、私のiPhoneはこれまで"i-Softbank"へ保存するように設定されていたようで、メモの内容がすべて"notes"に保存されていたのです。
 
また、この機能は2015年9月にリリースされたiOS9以降に具備されていますから、昨年においてもこの機能を活用することで誤って消去したメモ・ファイルを復元することが可能だったのです。
ちなみに、iPhone復元ソフトを利用しても復元することができるそうです。
 

上記した一連の作業を完了してからのことですが、粗忽(そこつ)な私は意外な(当たり前の?)事実に気がつきました。実は、自宅にある"iPad"が私の"iPhone"と同期するように元々設定してあったことで、"iPad"のメモ・ファイルに"iPhone"のメモ・ファイルがそのままコピーされていたのです。「お粗末の一席」でした。
 

私の経験(失敗談)が皆さんのお役に立ては幸いです。

2019年4月24日 (水)

携帯電話(スマホ)の利用料金を最適化する

携帯電話料金が高止まりしている状況に対して昨年21日に菅官房長官が、『携帯電話料金は約割下げられる』 と異例の発言をしたことを受け、携帯電話会社の大手社が料金体系の大幅な変更を順次決定しました。先行したソフトバンクは昨年10月日に端末料金(分割払い)と利用料金を分離する利用料金の体系を発表したのです。例えば、分割払いで購入した携帯端末の支払いが終了している場合、携帯電話の利用料金が最大で約割安くなることが期待できるものです。
 

従来は様々なサービスの組み合わせ条件(制約有)によって複雑な契約内容になっていたことを改め、料金の大半を占めるデータ・サービスの利用料金をデータ量に応じて変動するデータ定額ミニモンスター(1G/月以下が最低料金)と50G/月以下であればデータ量に関わりなく一定額とするギガモンスターつに集約。そして、通話についてはデータとは独立して、掛けた時間に比例する従量制、通話時間に関係無く一定、その中間ともいえる1回当たりの通話時間が分以下の場合は無料とする、3つのプラン(従来とほぼ同じ、1200円~2700円)としました。
 

ちなみに、留守番電話やテザリングなどのオプションサービスは別途申し込むことで利用可能有料)です。つまり、携帯端末の支払いが完了しており、データ定額ミニモンスターと通話従量制を選んだ場合は従来(の選択可能な最低料金)よりも約割だけ料金が安くなります。ただし、年間の継続契約や3人以上の家族加入という条件がある場合です。ちなみに、これは従来からあった携帯電話会社の顧客囲い込み作戦。
 

今年月13日には"au"(KDDI)もほぼ同様のプランを発表し、同15日にはドコモも追従しました。細部では異なる点がありますが、社の新料金はおおむね4,500円/月~10,000/月の範囲で横並びとなりました。ちなみに、私が従来の料金体系で機能を可能な限り絞り込んだはずの月額料金(2台使い)は税込約7,800円x2=15,600円でした。(注、オプション・サービスの留守番電話とテザリングを含む)
 

出そろった大手3社の新料金体系は従来の料金と比べて利用者にとって有利(値下げ)になったのでしょうか? サービス内容を最低まで絞った場合は、上記の通り約割だけ月額料金が下がります。しかし、良かったて喜ぶのは早とちりのようです。冷静に考えれば、損しない料金体系を選べるようになっただけなのです。つまり、料金体系全体を見れば、携帯端末の支払が終わっているにもかかわらず据え置かれていた料金が携帯端末の支払い分だけ減っただけなのです。新料金体系で携帯端末の購入価格が通話料金と別建てになったことは、携帯電話会社が提供するインセンティブが無くなるあるいは少なくなる)ことを意味します。このため、携帯端末の新規購入価格は従来よりもかなり高くなる可能性があります。よって、中古スマホの流通市場が従来以上に求められることになるでしょう。
 

つまり、これまでは機種変更を年毎に行う利用者に最適化された料金体制であったものが、新しい料金体制では機種変更の頻度(ひんど)によらず利用料金が決まる仕組みと言えますから、携帯端末が劣化(バッテリーや表示機能など)がへたるまで利用し続ける私のような携帯電話加入者には望ましい仕組みです。
 

端的に言えば、残念ながら携帯電話の利用料金はほとんど下がっていません。私見ですが、利益を優先させる携帯電話会社が、官房長官の発言を逆手に取り、見た目が良い新しい料金体系を考え出したのです。新しい料金体系には上記したような背景がありますから、携帯電話会社の高収益体質にはさして影響が出ないと思われます。菅官房長官は最近、『電気通信事業法の改正案の早期成立に向けて取り組み、利用者にとって分かりやすく納得のいく料金、そしてサービスをできるだけ早く実現したい』 と述べたことが報道されています。大山鳴動(たいざんめいどう)してなんやとらでしょう。今回の携帯料金騒動は2016年に総務省が行ったいわゆる「ゼロ円携帯の禁止指導」の結果、携帯電話会社の利益が増大した事実と良く似ています。その一方で、国産の携帯電話端末メーカーはその存在感をほとんど無くしてしまいました。
 

[私の対応策]
家族で加入している携帯電話会社の新料金プランの中から、とりあえず最低のサービス内容を選んでネット経由で変更しました。もし、サービスに過小または過剰などの不都合が見つかれば、その点についてだけ後日変更するつもりです。加えて、今年10月に本格参入する楽天モバイルの料金体系のレベルと来年から始まる5G携帯電話サービスが従来の4Gサービスの料金体系どのような影響を与えるのかについても注視したいと思います。
 
注釈1)
 利用料金の切り替え日は申請日(即日)ではなく利用料金の請求締め日となります。ソフトバンクの場合は利用期間を1ヵ月間として、請求締め日は「末日」「10日」「20日」の3通り(いずれかを新規契約時にソフトバンクが決定)あり、自分がそのいずれであるかはMy Softbankの料金・支払い管理で請求締日を確認できます。そして、支払日はそれぞれ翌月の「26日」「6日」「16日」です。ちなみに、ドコモとauの場合は締切日が毎月末日のみで、その支払日は携帯電話単独の場合は翌月末日となります。

注釈2) 大手3社の新しい料金体系を厳密に比較することは本稿の目的でないため、ここで引用した料金は概算値です。

2019年1月12日 (土)

<急告> マイクロソフト・オフィスの“Excel 2010”が突然動作しなくなった!

わが家の”Windows”パソコンに入っている”Microsoft Office Home and Business 2010”のうち、”Excel 2010”が使えなくなりました。確定申告の準備を始めようとしたタイミングです。Excelファイルをクリックすると、『動作が停止しました。プログラムを終了します。』 と表示されるとともに"Excel"が停止して、ファイルが開けないのです。ファイルに不具合が生じたのかと、他のExcelファイルで試しても同様に開けません。
 
大事なデータをExcelファイルとして多数保存していますから、これが利用できないことは私にとって大問題です。ちなみに、新規のExcelファイルを作ることだけはできます。

 

Microsoft Office”に含まれている“Word 2010””Outlook””Power Point”はすべて正常に動作しますから、”Excel 2010”だけに不具合が生じたようです。パソコンに添付されていた”Microsoft Office Home and Business 2010”(DVD)を使って再インストールすることを考えて、その方法を取扱い説明書で確認しました。

 

しかし、事態をさらに悪くする危険性が考えられるため、もう少し調べてから実行することにしました。まず、マイクロソフトのサイトをチェックしましたが、「セーフモードで確認する」「セキュリティ・ソフトを確認する」「最新版の更新プログラムをインストールする」などの方法を一般的に説明しているだけで、埒(らち)が開きません。さらにネット検索していると、このトラブルに関係すると思われる記事が見つかりました。“Excel 2010”が正常に動作しないとのレポートです。”Windows OS”の現用されるすべてのバージョン(Windows 7以降)で発生する不具合でした。

 

その記事によれば、わが家では6日前の2019年1月6日の午前3時16分に自動的に更新された「Microsoft Excel 2010 (KB4461627) 32 ビット版の更新プログラム」に問題があることが分かりました。マイクロソフトは更新プログラムの但し書きに、『この更新プログラムを反映することにより、安定性とパフォーマンスが向上します。』 と説明していましたが・・。ちなみに、現在はこの更新プログラムの配信は停止されています。

 

状況説明が長くなりました。“Windows OS”のバージョンによって手順は少し異なりますが、とにかく更新プログラムの”KB4461627”をアンインストール(削除)すればよいのです。

 

Window 10”の場合には、「スタート」アイコンを選択(クリック)して、「インストールされた更新プログラムを表示」させ、その一覧表にある更新プログラムの”KB4461627”を選んで、アンインストールを選択すれば、数分後には削除されます。

 

”Window 8”と“Windows 8.1”は「スタート」アイコンがありませんから、画面の右端からスワイプして「検索」を選択し、マウスを使って、画面の下隅をポイントして、「検索」をクリック。”Window Update”と入力して、「インストールされた更新プログラム」を選択します。「更新プログラムの一覧」で更新プログラムの”KB4461627”を選んだ上、「アンインストール」を選択すれば数分後には削除されます

 

“Windows 7””Windows 10”と同様、「スタート」アイコンをクリックして、“Run”と入力し、さらに“Appwiz.cpl”と入力して表示された、“Appwiz.cpl”(ファイル)を選んで「インストールされた更新プログラム」を表示させ、その一覧表にある更新プログラムの”KB4461627”を選んで、アンインストールを選択すれば数分後に削除されます。
 
早速、上記の手順で更新プログラムの”KB4461627”を削除すると、“Excel 2010”は元通り正常に動作するようになりました。そして、既存のExcelファイルは、一切ダメージがなく、すべて問題なく開くことが出来ました。もちろん、内容の変更も可能です。

 

マイクロソフトからこの不具合を是正する更新プログラムが近日中に配布されるかもしれませんが、それまで”Excel 2010”を使えないことは不便であり、上記のように削除する手順も簡単ですから、この不具合に遭遇した方は試してみられると良いと思います。

 <追記> 2019年1月19日午前3時6分に”KB4461627”(改版版)が自動再配布されました。幸いなことに不具合は再発していません。

2018年12月17日 (月)

第5世代移動通信システムを考察する

2019年に始まるプレサービスに続いて2020年には商用サービスが予定される第5世代移動通信システム、略称「5G」、は大手移動通信会社によってシステム・トライヤルが現在行われています。これに先立って「5G」についてのグローバル標準化作業が3GPP(注、第三世代携帯電話および次世代の無線通信技術に関する国際的な標準化プロジェクト)や5GPP(注、2015年に欧州で設立された団体)などによって行われ、2017年末にPhase 1のシステムアーキテクチャーが発表されています。ちなみに、現在提供されている第三世代「3G」および第4世代「4G」との最大の違いはネットワークのさらなる大容量化が可能になることです。

最近の研究によると、2020年代の情報社会における移動通信のトラフィック量は2010年と比較して千倍以上に増大すると予測されています。そのため、「5G」はこのような増大するトラフィックに応えるネットワークシステムの大容量化(10Gbpsを超える高速化)を低コストかつ低消費電力で実現することが期待されるのです。さらなる低遅延化とIoT(Internet of Things、人に加えて物も繋ぐインターネット)、そして将来のIoE(Internet of Everything、データやシステムなどを含むあらゆるものを繋ぐインターネット)の普及にともなう多数端末との接続への対応も目標になっています。

「5G」を実現するための技術要件は、広帯域の電波を確保できる3.6GHz/4.5GHz/28GHzなどの周波数を利用すること、多元接続方式/多重接続方式、時分割複信(Time Division Duplex)方式、キャリアアグリゲーション(複数の搬送波を同時に用いて一体として行う無線通信)など多くの高度な無線とネットワーク関連技術です。(説明は省略)

もう少し分かりやすい説明として、移動通信システムが発展してきた歴史を世代順に振り返ってみましょう。

第1世代の移動通信システムは、初めて実用化されたアナログ方式の携帯電話システムで、使い勝手が良い800MHz帯の電波が使用されました。アメリカでは1983年に周波数分割多元接続(FDD-FDMA-FM)を採用したAMPS方式が、日本では1988年に同じFDD-FDMA-FM(注、細部は異なる)を採用した通称NTT方式で、ヨーロッパでは1981年に同じくFDD-FDMA-FMを採用したNMT方式のサービスが開始されました。ちなみに、私がアメリカの子会社へ赴任した1989年には市民バンドのトランシーバーあるいは大きめのテレビリモコンほどのハンディ携帯電話が社給され、翌年には現在のスマホに近い手のひらサイズ(ただし厚みは数倍)の携帯電話に変わりました。

第2世代移動通信システム「2G」は1993年に登場したディジタル方式の移動通信システムです。ディジタル化したことで、電子メールやウェブ対応など、通話以外の機能が追加されました。「1G」と同様、周波数分割複信時分割多元接続(FDD-TDMA)と周波数分割複信符号分割多元接続(FDD-CDMA)に大別される多くの方式が採用されました。前者には日本のPDC方式・北米のD-AMPS方式、そして日本と北米を除く各国で広く採用されたGSM方式が、後者にはアメリカのクアルコム社が1995年に発表したcdmaOneがある。PDC方式とD-AMPS方式より音質が良く高速なデータ通信ができたことから「2.5G」とも呼ばれました。

第3世代移動通信システム「3G」は国際電気通信連合(ITU)が1999年に標準化したIMT-2000(International Mobile Telecommunication 2000) です。5種類の地上系通信方式があり、NTTドコモとソフトバンクなどが採用したW-CDMA方式、auなどが採用したCDMA2000(注、後に細部が変更された)方式がある。アメリカはW-CDMA方式とCDMA2000方式を、ヨーロッパではW-CDMAに分類されるUMTS方式が採用されました。

第4世代移動通信システム「4G」はITUが定めるIMT-Advanced規格に準拠する無線通信システムで、Long Term Evolution(LTE、「3G」を高速化した規格)とWorldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX)の後継規格であるLTE-AdvancedWirelessMAN-Advanced(WiMAX2)が該当します。ちなみに、LTEは2009年に3GPPが策定した「3.5G」で、iMAXは2005年に電気通信に関する国際的な標準化団体であるIEEEによって定められた規格ですが、限りなく「4G」に近いことから「3.9G」として位置づけられています。

LTEは2010年にNTTドコモが商用サービスを開始し、2014年にはVoice over LTE(Vo LTE、高速データ通信を利用した音声伝送)による音声通話サービスを追加、2016年には時分割多重LTE(TD-LTE)方式のサービスが開始しました。auとソフトバンクの両社はNTTドコモに追従する形で2012年に商用サービスを開始。機能が高度化されたこの時点で、各社はLTE方式を「4G」と位置づけました。

魅力的な「5G」の商用サービスが間近に迫るなか、その可能性の大きさとともに課題についても触れたいと思います。現行のLTE方式「4G」と比較した場合、「5G」の容量は1000倍、通信速度は100倍、同時接続端末数も100倍に設定されているようです。「5G」を使って提供されるサービスはすべてのモノ、つまりスマホやタブレット、ウェアラブル端末、センサー、さらには自動車・鉄道や家電製品などもワイヤレスで繋(つな)がることで、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、農業ICT(情報通信技術)、自動運転支援、スマートシティーやスマートホームなど、より生活に密着したサービスが登場すると考えられます。

一方、課題も存在します。その多くは技術領域の課題というよりも、経済領域や政治領域の課題です。「4G」が全国的に普及した日本において「5G」を必要とするサービスが存在(出現)するかどうかという需要の問題、つまり投資規模に見合う市場が存在するか否かです。移動体通信トラフィックは1年で約1.4倍に増加しているようですが、今後もこのペースで増加し続けるといえるのでしょうか。”YouTube”に代表されるビデオ(動画)を上回る情報量を持つ(必要とする)コンテンツやデータ(例、8K映像や立体映像など)の需要が顕在化することが鍵と言えます。また、低遅延は自動運転には不可欠な要件ですが、自動運転が普及するのは10年以上先のことと思われます。

喫緊(きっきん)の課題は意外なことでした。その課題の背景にはエスカレートする米中の貿易摩擦があります。巨額な対中貿易赤字とハイテク分野での覇権(はけん)争いから、アメリカは中国からの輸入品に高い関税をかけたことに加えて、中国の大手通信機器メーカーであるハーウェイ(華為技術)とZTE(中興通訊)の両社から製品を購入して使用する企業とアメリカ政府機関およびアメリカ軍は取引をしない旨を発表しました。

さらに、中国側に情報が漏洩する懸念があるとして、「5G」のネットワーク整備において両社の製品を採用しないように各国に働きかけているようです。事実、アメリカに次いで、オーストラリアとニュージーランドは両社の製品を採用しないことを最近になって言明しています。12月10日には日本政府も名指しを避けながらも「5G」関連の調達では問題ある製品を排除すると言及し、大手通信事業社3社は政府方針に従うことを明らかにしました。また、参入予定の楽天は中国メーカーを採用する予定はなく、自社に影響はないとコメントしています。

つまり、「5G」は政治問題化しつつあると言えるのです。この状況において、NTTドコモとソフトバンクは「5G」技術で先行するハーウェイを含む海外企業と共同して「5G」システムのフィールド試験(実証試験)を行っています。もう一つの懸念は今秋にリリースされたiPhoneの新製品は売れ行きが芳(かんば)しくないアップルは「5G」への対応、具体的には「5G」用通信モデムの調達で出遅れており、対応する製品の投入時期は早くても2020年の後半になるとの観測記事がブルムバーグから出されたことです。
 
ちなみに、現行システムではソフトバンクが規模は小さいとしながら中国メーカー2社製の基地局を採用し、KDDI(au)もファーウェイから末端の装置(スマホ?)を導入していることを認めています。一方、最大手のNTTドコモは中国メーカーの製品は使用していないとしています。一方、
現行の「4G」用スマホではファーウェイ製品が安価・ハイスペックであることを武器に世界販売シェアでサムスンに次いで第2位であり、日本市場でもSIMフリー市場で急成長してシェア50%(1位)に達したことに加えて大手3社が公式スマホとして採用したことで、最新の販売台数ではシャープを抜き、アップルに次ぐシェア第2位へと躍進しました。

今後は、米中関係およびiPhoneの売れ行きとともに、第5世代移動通信システム「5G」の導入プロセスを見守って行きたいと思います。

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