心と体

2019年12月15日 (日)

血管運動性鼻炎とは何か?

私が医師から告げられた「血管運動性鼻炎」は聞きなれない病名ですが、よく知られている「アレルギー性鼻炎」と似た体の反応によって引き起こされる疾患で、その症状としてクシャミや粘性の低い無色透明な鼻水が続くことが両鼻炎に共通します。注釈:医学界の正式名称である「血管運動性鼻炎」は俗称で「寒暖差アレルギー」と呼ばれることがある
 

一方、ウイルスや細菌によって引き起こされる風邪などの鼻水は一般的に黄色掛かっており、断続的に出ることが特徴です。また、鼻の奥にある副鼻腔(ふくびくう)の粘膜に炎症が起きて副鼻腔内に鼻水や膿(うみ)が溜まる疾病は「副鼻腔炎」と呼ばれます。ちなみに、「副鼻腔炎」は俗称の「蓄膿症(ちくのうしょう)」で通常呼ばれていました。
 

本稿は、付け焼き刃ですが、「血管運動性鼻炎」を中心に、私が調べたことを紹介したいと思います。上記したように症状が似ている「アレルギー性鼻炎」と「血管運動性鼻炎」とはその原因に大きな違いあります。前者が外的な要因(アレルゲン)が原因で発症するのに対して、後者は自律神経の不調など主に内的な要因によって引き起こされるのです。
 

つまり、前者はアレルギー検査によって原因(アレルゲン/抗原)を特定することができますが、後者はその検査では原因を見つけることが出来ません。アレルギー検査でアレルゲンが見つからないという事実と、症状が発生しやすい時間帯あるいは周囲の環境(温度の変化や低い湿度)についての問診結果の両方を判断材料として医師が「血管運動性鼻炎」であると診断するようです。
 

『自律神経の不調など内的な要因によって「血管運動性鼻炎」引き起こされる』 と上述しましたが、実は発症する原因やメカニズムはまだ明らかになっておらず、「鼻の自律神経」の働きが温度の急変(多くは低下時)・低湿度・飲酒・精神的ストレスなどによる刺激によって異常になることで鼻粘膜の血管を膨張させ、かつ炎症を引き起こします。その結果、鼻水が出続けたり、鼻詰まりを引き起こしたりするという、発症後のプロセスだけが分かっている段階のようです。
 

つまり、原因がはっきりしている「アレルギー性鼻炎」の場合は、症状を抑える前に、その原因であるアレルゲン(抗原)を取り除くことが必要になります。一方、アレルゲンが存在しない「血管運動性鼻炎」では最初から対症療法を受けることになります。治療には「アレルギー性鼻炎」と同様、炎症を抑える服用薬(抗ヒスタミン薬)や抗ヒスタミン剤を含む点鼻薬が使われます。服用薬は即効性(翌日に効能が現れる)がありますが、眠くなることがあるため通常は就寝時に服用します。一方、点鼻薬は遅効性(1週間程度)ですが、鼻詰まりの解消には速やかな効果があります。
 

私の場合は初回に服用薬「ザイザル 5mg 」(11)1週間分と点鼻薬 「アラミスト 27.5 μg」(11回各2噴射、計56噴霧用)を1本(2週間分)処方されました。指示された通りに服用・噴霧した効果、2-3日後には改善効果が出始めて、1週間後にはほぼ正常に戻りました。今後は症状が治まった後においても医師の指示に従って点鼻薬を使用することになると思います。なお、市販の点鼻薬は長期間使用すると鼻の粘膜に異常を来たすことがあるそうですから、医師に処方してもらった点鼻薬を指示通りに使用するのが良いでしょう。
  

最後に所感です。あれこれ調べてみて、私が罹患(りかん)した「気管支喘息」と「血管運動性鼻炎」には多くの共通点があることに気づきました。また、喘息と鼻炎の原因にはアレルギー性と非アレルギー性があり、いずれにおいても症状が良く似ているのです。素人の考えですが気管支と鼻腔はいずれも呼吸器官であり、似た粘膜に覆(おお)われていますから、当然のことだと言えるのかも知れません。
 

また、アレルギー性体質は遺伝するといわれていますが、個別のアレルギー症は必ずしも遺伝するとは限らないようです。ですから、親と同じアレルギー症になることを心配するのではなく、発生したアレルギー症に対応する適切な治療を専門医によってタイムリーに受けることが必要だと思います。これは、この2年間に受けた治療から得た経験と反省から導き出した教訓です。□
 
<追記>(2019年12月19日午後4時11分) 「耳鼻咽喉科を再受診」
2週間後に病院を訪れました。症状が収まったことを告げると、担当医師は鼻腔の目視検査を行い、鼻の粘膜が正常に戻っていると診断してくれました。今後、もし「血管運動性鼻炎」を再発した時には、飲み薬か点鼻薬を適宜使うようにとのこと。前回処方してもらった薬を使い切っている私は点鼻薬だけを「お守り代わり」として処方してもらいました。辛(つら)かった鼻炎の症状が治まったことで、清々しい気分で新年を迎えられそうです。

2019年12月 5日 (木)

処方薬をゼロベースで総点検してもらう!

2か月強前のブログ記事「その薬を飲む必要はありますか?」の続編です。先述しましたように、この数年で処方された薬が積もり積もって約10種類へと増え、しかも毎朝必ず気管支喘息の吸入薬「レルベア」を吸引する生活が始まりましたので、長い付き合いの内科医師に生活習慣病と老化現象によって現れた諸症状、具体的には高血圧症、高尿酸値症、高中性脂肪症(高脂血症)、肝機能障害、膵臓(すいぞう)機能障害など自覚がないものばかり)に優先順位を付けてもらい、高優先度の症状に対応する薬だけを処方してもらうことになりました。不要不急な薬はできるだけ飲まない方が良いとの考えを持つ医師であることを知った私からお願いしました。しかも、他の医院で処方された薬が多く含まれていたたため、現在の私に必要かつ不可欠な薬をゼロベースで見直してもらうことにしたのです。
 

先ず、最近処方してもらった気管支喘息の発症を抑える薬である「レルベア」以外の処方薬の服用を1か月間中止したうえで、血圧の変動範囲(説明:自宅での測定結果についての問診、最高血圧は時に高くなるものの130前後でほぼ安定していた)と血液検査・尿検査を受けました。その結果、やや高いのは中性脂肪(上限値が150のところ171)と尿酸(上限値が8.0のところ9.0)、またやや低いのは赤血球数(下限値が400のところ396)であり、まずますの結果でした。しかし、深酒を再開したため肝機能の数値が大幅に悪化していたため、さらに2か月後に血液検査(再検査)と腹部エコー検査を受けることになりました。このため、都合3か月の経過観察になった経緯を先のブログ記事で紹介しました。
 

今回は再検査の結果です。飲酒量を少し控えたことで肝機能に付いての数値(AST/ALT/γ-GTP)はすべて正常値に戻りました。腹部エコーの結果は肝臓自身には特に異常がないものの、胆嚢(たんのう)に多数の胆石が認められました。実は、胆石の存在は20年ほど前から毎年の定期健診で指摘されてきたことですが、痛みを感じたことが一度もなかったため、長期の経過観察(説明:時々エコー検査を受けてきた)になっていたものです。3か月間に及ぶ処方薬の服用休止と2回の検査結果を踏まえて、当面服用する薬は尿酸値を抑える「フェブリック錠」と胆石を溶かしたり胆汁の流れを良くしたりする「ウルソデオキシコール錠」の2種類とし、その他の薬は当面服用をしないことが決まりました。
 

また、私の気管支喘息をフォローしてくれる別の内科医師に依頼して受けたアレルギーの存在を調べる血液検査の結果も出ました。昨年の7月にも一般的なアレルギー要因(6種類)についてはすべて陰性でしたが、今回の血液検査でもアレルギー体質の傾向(説明:好酸球と非特異的IgEの数値が高い)は見られたものの、10種類のアレルゲン(説明:昨年の6種類に加えて真菌群のアルテルナリア・アスペルギルスおよび昆虫類のゴキブリ・ガ)はすべて陰性でした。しかし、入院中に治(おさ)まっていた鼻水(説明:鼻炎によると思われる)が最近出始めていますので、近いうちに耳鼻咽喉科を受診しようと思います。
 
                               ☆
 

<余談> 「私にとっての良薬とは」
 

○子供の頃に飲まされた虫下しの苦い味を覚えています
○厳しい上司の言葉も苦い味がしました

○口に苦味を感じさせない強力な鎮痛剤の「モルヒネ」

   <説明>20歳代の中ごろ、内臓疾患から腹膜炎を発症して緊急入院した病院のベッドで 
             手術時の麻酔が切れた時の痛みに耐えかねていた夜、看護婦さんから(医師の
             処方で)投与してもらいました。
その直後の状態は言葉では表現しがたいもので、

             死ぬほど酷(ひど)かった苦痛とは無縁の世界に入り込んだようでした。

             『宙に舞い上がる高揚感に抱かれていた』 と感じられたのです。
            
しかし、2時間ほどが経(た)つと耐えられない苦痛が再び戻って来たのです。
           
強請(ねだ)る私に対して、まさに天使に見えていた若くて綺麗な看護婦さんは、
             
『習慣にならないために少なくとも4時間のインターバルが必要です』 と鬼のよう
            に(冷たく)告げたのでした。
私には残りの2時間が無限の長さに感じられて・・。
○2年半におよぶリハビリで心身とも完全復活

   <説明>緊急手術の2年後には、激務が続いたためか、消化器疾患が悪化して胃の切除
             を受け、実家で半年間の静養することにするも回復途上であったため、会社から
            さらに 2年間のリハビリ期間(外部研究機関への出向)を与えられて
心身ともに
            完全復活を果たす。

○20数年にわたるストレスの自己管理

   <説明>毎年5-10回の海外出張をする生活になった私は出張時に精神安定剤代わり
             であるウォークマン(ソニー製)を携行して、機内で好きな音楽曲を聴き、出張先
             では
週末にホテルのプールで日光浴とスイミングを行い、そして酒を楽しむこと
             でストレスを解消。

○現役を退いたあとは健康維持に励む
   <説明>
食生活の自己管理(実際は同居者の配慮)とともに軽い運動・国内外旅行・
             ゴルフ・カラオを継続して生活のペース(変化とリズム)を守る。
○この数年は老化と生活習慣病のため処方薬の種類が急増
   <説明>体調を改善する食生活と飲酒行動を見直すとともに、次第に増加した
処方薬
             をゼロベースで見直し中。
 
過去半世紀余りの年月において「良薬」と考えられるものを時系列でリストアップしてみると、「私の人生における好不調の波」には体調を維持改善するための薬あるいはその代替品(行動)が存在したことが今になって分かりました。最後に月並みな結論ですが、現在は「バランスのとれた食生活」「日常的な軽い運動」「習慣化したストレス解消行動」と「節度ある飲酒」の4つが『私にとっての良薬』 と言えるようです。
 
 
<追記>(2019年12月5日午後3時18分) 「耳鼻咽喉科を受診」
アレルギーがないにも拘わらず鼻炎による鼻水が続いているため、耳鼻咽喉科を受診しました。問診で病歴と関連する症状を説明すると、担当医師は鼻腔内と喉を目視検査してくれました。結論は原因がはっきりしていない「血管運動性鼻炎」の可能性が高いので、アレルギー性鼻炎と同じ薬で対症療法するしかないとのこと。そこで、処方されたのはアレルギー性疾患の治療薬である「ザイザル錠5㎎」と鼻炎の症状を抑える「アラミスト点鼻薬」でした。1年前に同じ病院の内科で処方されたものと同じ・または同種の薬でした。前者は翌日から、後者は1週間後に効果が出始めるようです。この対症療法しかないようですから、長い付き合いになるのかもしれません。

2019年9月25日 (水)

その薬を飲む必要はありますか? 健康維持のためゼロベースで管理する!

思いもよらなかった気管支喘息の激しい発作に見舞われたものの、大学病院の救急センターでの応急措置と6日間の入院治療を経て、日常生活に支障がない水準まで快復することができたことを8月下旬のブログ記事「唐突ですが、緊急入院しました!」で紹介しましたが、今回の記事はその後日談です。退院して体調が落ち着くといろいろなことが気になり始めました。その一つが服用している薬の種類の多さです。というのも、毎年受けている健康診断とそのフォローアップである精密検査ほとんどが内科関連)を受けた複数の病院で処方された薬が積もり積もって10種類ほどに増えました。種類の多さに加えて、各々の薬を1日1回、または1日3日、指定された通りに服用することが精神的に大きな負担になっていたのです。
 

多種類の薬が体へ与える負担を考慮して内科関連の薬をゼロベースで見直す必要があるとの思いに至り、長年お世話になっている内科医師と相談することにしました。唯一の例外はつい最近になって処方された気管支喘息用の吸入薬「レルベア」です。今回見直すことにした薬のほとんどは老化現象と生活習慣病について処方されたものです。分かりやすいように病名または疾病名を列挙すると、高血圧症、高尿酸値症、高中性脂肪症(高脂血症)、肝機能障害、膵臓(すいぞう)機能障害など。
 

担当医師と相談した結果、緊急性の無いそれらの薬の服用をすべて休止して、ある期間が経過した後の血液尿検査の結果と担当医師の診察により、治療の必要性が高いものについてだけ適切な薬を処方してもらうことになりました。また、自宅では血圧を毎日計測してその変化を確認することにしました。
 

一か月後に血液尿検査を受けると、思わぬこと(実は予感していたこと)でしたが、唯一肝機能の低下が際立っていました。実は、退院後に体調が安定したことに安心して深酒を再開していたのです。その背景は、今年行った断酒(2か月間とか月間の計2回)で肝機能がいずれもほぼ正常値へと回復したことに気を良くしていたことでした。しかし、わずか1か月の深酒でこの年間続いた危険水準へと逆戻りしたことが数値で示されてしまったのです。
 

担当医師からは、肝機能の低下(悪化)を引き起こしている飲酒量を減らすようにと指示され、肝臓および胆嚢(たんのう)の胆石の状態などを調べる腹部超音波(エコー)検査を受けることでした。そして、薬の処方は次回(2か月後)の血液検査の状況で判断されることになりました。つまり、計3か月間の経過観察になってしまいました。その結果は後日紹介したいと思います。
 

参考情報です。次の写真は気管支喘息の状況を確認することができる血中酸素濃度を測定することができるパルスオキシメーターです。入院中に看護師さんが使用していたものの類似品をアマゾンで購入しました。小型ですから、外出時にもお守り代わりに携行しています。ちなみに、上段の数値「87」は脈拍数(毎分)を、下段の「98」は血中酸素濃度(%)を示しています。(注釈:血中酸素濃度の正常値は96-99%) このパルスオキシメーターは脈拍数も計測できるため、入院患者だけではなく、アスリートにも重宝されている優れものとのこと。
 
Dscf3090
 
気管支喘息の症状が安定化した1か月後に「肺機能検査」を受けたところ、「肺気量・残気量」と「強制呼出曲線・フローボリューム」のいずれも正常(ただし肺疾患との境界領域)と判断されて一安心でしたが、補足事項として『フローの低下があり、一部でフローの低下がみられる』 との指摘がありました。つまり、「末梢気道障害」(末梢気道の炎症性変化)の疑いがあるというのです。「慢性閉塞性肺疾患」(COPD)の代表格である「肺気腫」(肺胞の仕切り壁が壊れて機能が低下する疾患)や「肺血管の異常」とは別にCOPDの早期異常を引き起こす要因となる可能性があるそうです。一時的(可逆的)に気道閉塞する「気管支喘息」とは症状が異なりますが、非可逆的(次第)に症状が進行する「末梢気道障害」には共通する要因(気管・気道の炎症)があるのかもしれません。注釈:末梢気道は直径2mm以下の小気管支と細気管支を指し、気道の導管部である気管・気管支・細気管支の末端部として肺胞につながっている□

2019年9月 4日 (水)

退院後の体調から気管支喘息の原因を考える

大学病院に緊急入院して気管支喘息の治療を受けると、まさに日を追って症状が改善されました。具体的には、救急センターへ搬入されてから酸素吸入を常時受けたことにより、呼吸困難な症状はほとんど現れなくなり、咳の発生も急減しました。そして、もう一つ、あれほど酷かった鼻水がほとんど出なくなったのです。水のように透明で粘性のない鼻水が出続ける時に感じる鬱陶しさと、それに伴うように頻発する咳は言葉では表現できないほど肉体的かつ精神的に大きな負担でした。
 
そんな苦しい状態が魔法に掛けられたように胡散霧消したのです。温度と湿度が耐えず調整され、毎日のように清掃されるクリーンな病室は気管支喘息には良い影響があるように思われました。というのは昨年10月に駆け込んだ近所の開業医によって気管支喘息と診断されて以来、気管支喘息がさまざまな要因によって引き起こされるアレルギー症状がトリガーになることを関連資料で読み知っていたからでした。花粉、ハウスダスト、住宅内の化学物質、温度の急変など、さまざまなものがあるようです。花粉ひとつを取っても、杉・檜・ブタクサなど四季の移り変わりにしたがってアレルギーを引き起こす要因(アレルゲン)があります。
 
アレルギーの有無については、喘息の初期症状であった激しい咳が現れた昨年7月に病院でアレルギー検査(血液検査)をしてもらい、スギ・ヒノキ・カモガヤ・ブタクサの花粉・ハウスダスト・ダニなど一般的な6種類についてはアレルゲンが見つかりませんでした。ただし、温度の急変に敏感であるとの自覚症状がその時からありました。また、就寝時と起床時に緒症状が多く現れることから自律神経の不調も原因である可能性があるのかもしれません。
 
救急センターでの応急処置と入院後の治療によって気管支喘息の症状が治まり精神的に落ち着きを取り戻したことで、退院後に気管支喘息の症状が再発しないかどうか気になり始めました。つまり、生活環境が元に戻ることで、アレルギー反応が再び起こるのではないかとの危惧です。このように体力の衰えと再発への心配があったため、退院後は一切外出しないで自宅で療養するつもりで静かな生活を送りました。また、酷暑のピークは過ぎたものの猛暑は続いていますから、熱中症を避けるためエアコンは一日中付けたままにして、水分補給を十分するように努めました。
 
その効果があったのか、初日は鼻水の兆候はまったく見られず、気管支喘息の兆候(咳と呼吸困難)も一切ありませんでした。また、一週間ぶりの軽い入浴も心地良いものでした。そして、一番気になっていた就寝時の呼吸に乱れはまったく感じられず、心穏やかに眠りにつくことができました。大袈裟ではなく、生き返った心地です。
 
退院2日後も何事もなく過ぎ、3日後と4日後になっても体調に異変はまったくありません。そして、早朝の最低気温が25度を下回った5日後には以前から予定されていた所用があったため、退院後において始めて外出しました。徒歩にはまだ自信がありませんから、同居者が運転する車に乗せてもらいました。30分ほどで所用が無事に終わった後も同じ車に乗せてもらって帰宅。このような状況下、一週間ほどで日々の生活サイクルがほぼ正常に戻りました。この状況から見て、花粉やハウスダスト(埃・カビ・ダニなど微生物の死骸など)が原因である可能性は低くなったようです。
 
9日後の月曜日(9月2日)に大学病院の外来を受診しました。担当医師の予約が取ることができた最も早いタイミングです。担当医師の問診では気管支喘息にかかわる諸症状がほぼ無いことを説明するなかで、唯一喉に軽い違和感があり、声が少し枯れていることを伝えました。聴診器を背中に当てた検診では呼吸時の異音もなかったそうです。一か月後にもう一回だけ外来に来るようにとの指示があり、それまでに必要な吸入薬は効果がやや弱い(ステロイドの量が半分の)「レルベア100」(30回分)を処方されました。症状の改善具合と喉への影響が考慮されたと思われます。
 
当面は発作を起こさない体調を維持することに専念することにして、最大の関心事であった気管支喘息の原因については次回の外来診察時に担当医に尋ねてみたいと思います。
 
結言。昨年来徐々に悪化していた気管支喘息の症状が6日間の入院治療によって劇的に改善されましたが、それに加えて全身の体調を整える効果もありました。食欲不振だけではなく、時々発生した下肢の浮腫(むく)みも解消したのです。今回の緊急事態を契機に、生活習慣をさらに見直して体調と体力を改善して行こうと改めて心に固く誓いました。

2019年8月30日 (金)

無事に退院しました

第5日目(8月23日)も同様の入院生活が始まりました。朝の検査と治療が終わった午前8時30分ころ、担当医師の指示で常時行われていた酸素吸入が終了。事後(終了して1-2分後)の測定値は98%と正常。加えて、退院時期が今日決めることになりました。
  
シャワーが許可されたことで、さっそく午前10時からほぼ1週間ぶりのシャワー浴を楽しみました。
 
そして、担当医から翌日(8月24日)午前10時の退院許可が下りたことが看護師から伝えられました。
 
この日もこれまでと同じ検査と治療が続きます。
 
午後10時消灯、就寝。入院生活に慣れて快適に感じ始めていたこともあり、翌日にはいよいよ退院すると考えると、少し心残りを感じながら眠りにつきました。
  
 
6日目(8月24日)、いよいよ入院最終日が訪れました。
 
午前9時30分ころ、同居者が病室へ来てくれて身の回り品をまとめてくれる間に私は院内で着用していたパジャマを着替えを済ませました。時間を持て余した午前10時ころ、看護師が病室に来てくれて退院手続きが始まりました。
 
①自宅で服用する薬を受領: プレドニン5mg(4錠、1日分)、ステロイド吸引剤(30回分)
②退院後の案内(通院など)
③会計手続き: 外来棟の1階にある退院手続きカウンターで待つこと15分ほど、準備されていた書類(入院手続きと退院手続き)に署名し、入院料金を横に設置されている端末で清算(現金またはクレジットカード)するまでの手順が数分で完了しました。入院時に腕に取り付けてもらったIDリストバンドを外してもらったことで晴れて自由の身になりました。同居者の運転する車でお昼ころ帰宅しました。
 
  
最後に気管支喘息についての参考情報です。事前に予備知識を持っていませんでしたが、喘息発作は致死率が非常に高いのです。適切な救急処置を受けないと、人に1人が1時間以内に死亡し、3人に1人で3時間以内に死亡しているとのデータがあるそうです。
 
これは急性腹膜炎による死亡率に近いレベルと言えるかもしれません。ちなみに、私自身も20歳代の中頃に消化官の穿孔(せんこう)による急性腹膜炎を罹患(りかん)し、救急車で搬送された病院で緊急手術を受けた経験があります。今になって考えると、今回の気管支喘息の発作による緊急入院は正にその時と同じ清明のの危機に瀕していたようです。
 
つまり、私の人生で生死を分ける度目の危機においても、救急車と病院の救急センターにより命が救われたと言っても過言ではないでしょう。半世紀近く前に七転八倒する苦しさを味わった時のことを思い出しながら、症状が治まった今、2度目の幸運に心から感謝しています。

2019年8月28日 (水)

判で押したような入院生活

3日目(8月21日)も午前6時起床。この日の朝は前日午後の土砂降りの天気とは打って変わった晴天でした。外界の影響を受けない病室ですが、大きな窓から見える景色、中でも刻々と変化する空模様が入院者に刺激を与えてくれる存在なのです。
 
午前6時45分、検温、血圧測定、気管支喘息用点滴剤リンデロン+生塩の水蒸気(スチーム)吸入などのプロセスで3日目が始まりました。
 
午前8時40分ころ、大勢の医師と看護師が来室。何かと思えば教授回診でした。体調についての質問と聴診器による呼吸音を確認をした後、「もうすぐですね」の言葉を残して退室しました。どんな意味だったのでしょうか。気になります。
 
その後は病室の簡易清掃が始まり、ホットタオルのサービスも。タオルは1枚だけで良いというと、「まだシャワーはできませんが・・」との言葉が。退院はまだ先のことなのかな。
 
午前10時に検温、血圧測定、気管支喘息用点滴剤リンデロン+生塩の吸入の後、酸素吸入を3リットルから2リットルへ減少されました。
 
空には雲が増えて曇天になりました。天気予報によれば午後から天気が崩れるかもしれません。
 
午前10時15分から気管支喘息用点滴剤リンデロン2mg/0.5mLと生理食塩水生塩)「ヒカリ」(100ml)の点滴(約1時間半強)、指先に装着する小型のパルスオキシメーターによる血中酸素飽和度を測定値(97%、正常値:96-999%)して酸素吸入量を減少させた後の確認です。注釈:脈拍数と脈拍の強さを測定して波形も測定可能
 
点滴が終わった午前12時過ぎに昼食が配膳されました。
 
午後2時20分ころ、検温(平温)、血圧測定(上下とも通常より10強だけ低い)、血中酸素飽和度の測定を実施(98%)。いずれも正常で安定しています。
 
看護師さんの勧めで、それまでの車椅子に代わり、酸素ボンベを乗せた歩行補助具を押して自力で病室外へ移動できるようになりました。
 
午後5時45分ころ、10分間の気管支喘息用点滴剤リンデロンチーム+生塩の吸入が始まりました。ホースを軽く咥(くわ)えて、口から直接スチームを吸引するような指導されました。最初は噎(む)せたためスチーム量を抑えましたが、段々慣れて適量でも問題なく行えるようになりました。
 
午後6時を少し回った時に夕食が配膳されました。今回も完食。
 
午後9時から10分間の気管支喘息用点滴剤リンデロンのスチーム吸入を行い、午後10時に消灯。
 
 
翌日(4日目)もまったく同じスケジュールで治療が行われましたが、症状の改善にともなって内容に変化がありましたので、治療内容の経過を振り返ってみます。
 
①ステロイド剤の点滴(1日1回)
   初日➡4日目まで
   プレドニン5mg(4錠)を服用
   5日目➡7日目
 
②素吸入(終日)
   初日3➡3日2➡4日1
 
③リンデロン+生食の蒸気吸入
   注釈;気管支へ直接働きかける効率的な治療法で重要
   初日➡1日4回継続中
 
④テロイドの吸入(1日1回)
   3日目➡使用期限なし
 
なお、常用薬は従来通り服用中。
 
(続く)

2019年8月26日 (月)

入院生活が始まりました!!

夜遅く入院した翌朝は午前6時の起床案内ではじまりました。4時間ほどしか寝ていないため、眠気が残るだけではなく身体全体がどんよりと重いのです。病室での朝礼代わりである、検温、血圧測定、簡単な問診、尿採取、薬剤入り水蒸気の吸入などの処置で淡々と進行しました。
 

トイレに行く時は酸素吸入と血中酸素濃度測定用のセンサーとその本体を付けたまま、車椅子に乗って移動する必要がありますから看護師さんがアテンドしてくれます。正に重病人の様な扱いです。午前8時に朝食がベッドに配膳されました。前日の午後2時頃に遅い朝食!を食べてから約18時間振りの食事です。軽めの病院食であることもあって完食することができました。
 

午前9時ころ、ホットタオルのサービスがありました。身体を自分で拭くためで、レストランで提供されるお絞りのように巻かれた通常よりも大きめのタオルが2枚のセットでした。前夜の入院時に行われなかった身長と体重の測定がナースセンター脇で行われました。
 

病室へ戻ると、気管拡張剤リンデロン2mg/0.5mL(抗炎症作用がある副腎皮質ホルモン) と生理食塩水を混合させたもので発生させた水蒸気を10分間吸入し、ステロイド剤と生理食塩水(生塩)100mℓの点滴(約1時間半)が続きました。なお、終了時には点滴剤の凝固を防ぐために生理食塩水を注射器でチューブから追加されました。これらの処置から推し量ると、緊急入院した時の私はかなりの重症患者だったと思われます。
 

午前12時半過ぎ、昼食を摂っているところへ呼吸器担当の医師が2人連れで病室に来訪し、これまでの症状と治療内容について一通りの説明と問診が行われました。その結果、自宅近くの内科医の診断通りに気管支喘息であると思われることと、症状を和らげる薬剤の投与に加えて、症状を抑える治療が必要と考えられるとの治療方針の説明がありました。順調に回復すれば一週間で退院できるかもしれないとのこと。思ったよりも長期戦になりそうです。
 

およそ1時間半後、2人の医師が再び病室を訪れて、私が現在の主流である気管支喘息用の吸入器を使用する意思があるかどうかを確認されました。これまで服用してきた気管支喘息の症状を緩和する薬(気管支収縮抑制剤と痰を切れやすくする薬)の服用は不要になるとのこと。(注釈:炎症を抑制してアレルギー反応を抑えるステロイドと痰の排出を促す作用がある薬剤を使用する1990年頃に始まった治療法で、それまでは主に気管支の収縮抑制剤のみを使用していた)
 

私がその治療方法(注釈;これまで通院していた医院の治療方針とは異なる)に同意したことで、その使用方法と吸入後の嗽(うがい)の仕方を指導してくれました。それに続いて呼吸器科の教授も来室して状況確認をしてくれました。入院した大学病院の組織立った治療方法には安心感がありました。
 

ちなみに、吸入する薬は専用容器に入ったレルベア200エリプタ30吸入用(30日分)です。簡単なカウンターが付いていることで使用した回数(残回数)が表示されます。
 

吸入する効用としては、吸入ステロイド剤とβ2刺激薬の粉末を患部である気管支に吹き付けることで効率的に炎症を抑え、かつ気管支を拡張することで、咳や息苦しさなどを改善することとのこと。気管支喘息は高血圧と糖尿病と同様、完治困難な疾病ですから、症状が無くても毎日発作を予防する治療薬(吸入剤)使用することが不可欠です。つまり、吸入剤はずっと付き合って行くことになる友になったのです。午後3時半ころ、指に付けていた血中酸素濃度センサーは症状が安定したことで外されました。
 

午後5時45分ころ、10分間の気管支喘息用点滴剤リンデロンチームと生塩の吸入が始まりました。
 

午後6時に夕食

午後8時に10分間の気管支喘息用点滴剤リンデロンチームと生塩の吸入。

午後10時に消灯。

 

午後12時ころ就寝。
 

ここで気分転換を兼ねて、入院に際して必須であるお薬手帳、診察券、健康保険証の他に必要なものを列挙しながら、入院生活のポイントを思い付くまま列挙しましょう。一昨年の大腸ポリープ切除手術(5日間)と昨年の白内障手術(両眼、8日間)のために入院した時の経験に基づいています。

 
①院内着はレンタルで借りられますが、普段着慣れたパジャマが楽です。洗濯は日常生活と、同様、家人に頼む必要がありますが。下着とタオルも同様。

②院内履き用上履き滑りにくい布製のスリッパ、スリップオンサンダルなど)

③暇な時間の潰し方は、長時間に亘って沈思黙考できる方以外はラジオとテレビが相応しいでしょうか。(理由:私のような凡人は無為な時間があると碌な事を考え勝ちです) 一方、時間を潰し安い読書は病室内が乱雑になることと、安静にできない(疲れやすい)ので適していないでしょう。テレビは病室に設置されたもの(有料)を利用。ラジオはスマホのラジコアプリがタイムフリー視聴機能もあって便利。

④病室に冷蔵庫(有料)がある場合:アイスノンなどの氷枕を持参すると病室が合わない時にも快適に過ごすことができます。ただし、レンタルできる病院もあります。

⑤時計:病室にはつうじ時計がありませんから、腕時計やスマホの時計機能が便利。自宅で愛用する目覚まし時計は不向きなことも。

⑥洗面具、歯磨きセット、カップ、電動髭剃りなどは旅行セットで可。ティッシュボックスも。

⑦レジ袋:病室付近に準備されている場合も

⑧院内コンビニの利用(翌日配達):テレビを端末として商品を注文できる病院もあります。

⑨食事の選択:オプションがある場合は同上の方法で可能な病院もあります。(リストバンドのバーコードをリーダーで読み取ることで患者を確認)

⑩入院生活の記録:適宜スマホにメモを記入

⑪各種充電器、イヤホンまたはヘッドフォン、筆記用具
 
(続く)

2019年8月25日 (日)

唐突ですが、緊急入院しました!

酷暑の日々が続くなか、日課にしたはずであったウォーキングとはいつの間にかご無沙汰になっていました。そのせいか体調が徐々に悪化して、就寝時を中心に気管支喘息の緒症状が頻繁に発生するようになったのです。昨秋から受診している医院で処方されている対症療法用の薬が効かなくなったようで、気管支喘息の緒症状は一段と酷くなり、、睡眠に支障を来たすようになっていたのです。つまり、昼夜の生活パターンが大きく狂ってしまいました。
 

恒例行事として孫たちが泊りがけで遊びに来てくれたお盆には、孫たちとの相手をする気力と体力ともすっかり無くなり、すべてを同居者に任せざるを得ない酷い状況に陥ってしまったのです。そんな有様でありながら、お盆は何とか過ぎて行きました。
 

我が家が元の静けさに戻ると事態はさらに悪化。ほぼ毎晩のように気管支喘息の発作が起こり、睡眠不足と食欲不振が積み重なって行きました。次第に不安が募って行くなか、ついには日中から呼吸が困難になり始めました。つまり、一日中呼吸が苦しい状況が続き、食事も満足に摂れないという最悪の事態に陥ってしまったのです。
 

午前中から呼吸困難に陥ったある日(6日前の819日)には午後になると状況はさらに悪化し、夕方にはこれまで感じたこともない苦しさに耐えるしかない事態にまで陥りました。そんな状況下、同居者が外出先から戻ってくれたのは午後6時過ぎでしたが、地獄に落つつあった私にとっては正に「一条の救いの糸」でした。2年続けて大腸ポリープの切除と両眼の白内障手術のために入院した大学病院の救急センターへ同居者に電話を掛けてもらいましたが、呼吸器の急患に対応できそうもないとして、他の救急外来へ盥((たらい)回し状態になってしまいました。
 

そんな中、別の大学病院の緊急外来はとりあえず受け入れてくれることになりましたが、対応できるかどうかについては曖昧な返事しか貰えません。それまでは同居者が運転する車に乗って病院へ向かうつもりでしたが、私の症状はますます重篤になっていたため、最後の手段として救急車を呼ぶことを決断しました。20歳代半ばの私が急性腹膜炎になって救急車を利用させてもらってその年の晦日以来、ほぼ半世紀ぶり回目のことです。
 
午後7時過ぎ、救急車の到着を待つ15分ほどは非常に長く感じられましたが、救急車を呼んだことは大正解だったのです。歩行がおぼつかない私は布製の簡易型担架に乗せられて我が家に到着した救急車まで運ばれました。吸入用マスクを使った酸素吸入を受けたことで何とか会話ができるようになった私への問診が始まりました。現在の症状の聞き取り、関連する通院状況、過去の病歴などとかなり詳細な内容です。そして、救急隊員は受け入れ可能な病院の確認を始めました。別の救急隊員の説明によると、利用できる病院の情報には偏り濃淡があり、病状に合う適正な病院であるかどうかの判断ができないこともある様です。問い合わせの作業の結果、私に通院歴(診察券)がある隣区の大学病院が受け入れてくれることになりました。ただし、最適な処置ができるとの確約はできないとのこと。
 
乗車して15〜20分後、救急車がやっと出発してくれて、約10分後(午後8時ころ)その大学病院に到着。院内にある救急センターにはいくつも並ぶ仮設ベッドの一つが私に割り当てられ、救急車内と同様にマスクを使った酸素吸入を受けながら問診が始まりました。救急隊員に説明したことと重複する項目がほとんどでした。その診断結果を踏まえて、救急センター担当医の指示により、血圧測定、採血、点滴(生理食塩水とステロイド剤)、痰の切れを良くする薬剤てあ水蒸気の噴霧吸入(注釈:オムロン製超音波式ネブライザー/吸入器NE-U780を使用)と胸部レントゲン検査が2時間余りに亘って順次実行されました。
 
レントゲン検査の結果、肺には炎症などの異常は無く、気管支炎だけが認められたそうですが、私はかなり酷い脱水症状になっていたそうです。重篤な発作が再発するのを防ぐための点滴を継続する必要があるため、即時入院が決まりました。もちろん、息も絶え絶えの私に異存があるはずはありません。午後10時少し前、鼻に付けたチューブから酸素吸入を受けながら、左手の人差し指には血中の酸素濃度を常時測定するセンサーとコードで繋がれた本体を付けたまま、車椅子に乗せられて病室へ運ばれました。この頃には自分で意識しなくても自然に呼吸ができるまでに症状が改善し、身体は随分楽になりました。
 
割り当てられた病室のベッドに寝た状態でも点滴が続き、他のクリニックで処方されていた慢性疾患の常用薬に相当する病院支給薬も飲むように指示されました。ちなみに、病室にあるベッドは電動リクライニング機能が付いていますから、上体を好みの傾きに調整した状態で横になることができました。つまり、気管支喘息の発作が起きにくい態勢であり、喘息患者には大きな安心感があります。同居者が帰宅した直後に緊急搬送された私はパジャマもないため普段着のままでしたが、ベッドに寝たことですっかり落ち着いたためか、呑気なことに夕食を食べていないことに気づき、明朝までまで何も食べられないことに思いが至りました。
 
それでも酸素吸入を続けていることから、日が変わるころには呼吸の苦しさをほとんど感じなくなっていました。しかし、精神的なダメージ大きかったからなのか、眠りについたのは午前時過ぎになっていたようです。(入院生活へ続く)

2018年12月22日 (土)

生活習慣病でもある動脈硬化を改善する

まず、動脈硬化とは何かについて説明しましょう。動脈硬化は、血管の内側にコレステロールなどが付着して血管が狭く硬くなり、血液の流れが悪くなった状態です。全身の血管に生じ、さまざまな健康障害を引き起こします。たとえば、脳への血流を担保する血管が障害を受けると脳梗塞を起こしたり、大動脈に硬化が生じると解離性大動脈瘤(りゅう)といった命に関わる病気を起こしたりすることがあるそうです。ちなみに、動脈硬化は糖尿病・高血圧・高脂血症・肥満・喫煙などの諸原因により発症するとされます。最近、発症した気管支喘息のために通院し始めた医院で受けた心電図検査(波形分析により)動脈硬化が進行していると指摘されたことで、私にとって動脈硬化が大きな関心事になりました。

 

この数年の健康診断(血液検査)において、「中性脂肪」の数値が高いことを常に指摘され、その数値を下げる薬を処方してもらってきましたが、ほとんど改善されていないのです。ちなみに、健康診断(血液検査)において「脂質」に関する項目は「LDLコレステロール」「HDLコレステロール」「中性脂肪」の3つです。LDLコレステロールは「悪玉」と呼ばれており、数値は高いほど良くなく、HDLコレステロールは「善玉」であり、低い方が良くないのです。

 

なかでも多い疾病が「高LDLコレステロール血症」と「高中性脂肪血症」の2つです。その症状を放置すると、徐々に動脈硬化が進み、狭心症・脳梗塞などで突然死するリスクが確実に高まるそうです。このため、「脂質異常症」は「高血圧症」とともに「サイレントキラー」と呼ばれます。なお、「脂質異常症」の原因は、動物性脂肪に偏(かたよ)った食生活や運動不足・喫煙・飲酒などの生活習慣によるものとのこと。

 

肝細胞が破壊されてLDLが細胞外に出ると、血液中のLDLの値が上昇します。「高LDL」を改善するには、運動ではなく食事療法が効果的、つまりコレステロールや飽和脂肪酸の摂取量を減らすと効果があるそうです。具体的には、精白していない穀類(五穀)を主食とし、おかずは季節の野菜や海藻、近海の小魚を中心とした「伝統的な日本食」を食べ、肉や卵などの動物性脂肪を極力摂取しないようにするとLDHを低下させる改善が期待できるとのこと。魚があまり好きではない人は必須脂肪酸であるオメガ3(nー3系)脂肪酸を多く含むエゴマ油や亜麻仁油をサラダなどにかけると中性脂肪を下げることができるでしょう。もし、それで下がらない場合は薬を服用することになります。

 

ちなみに、LDLは細胞内で糖がエネルギーに変わるときに働く酵素のひとつ(乳酸脱水素酵素)、AST(GOT)は体の重要な構成要素であるアミノ酸の代謝にかかわっている酵素、ALT(GPT)はASTと同様であり、LDL/AST/ALTの3つが高値なら肝臓病が強く疑われます。

 

蛇足ですが、意外な食べ物と飲み物を摂取するとLDHを下げる効果があるといわれています。蒸留酒である焼酎はHDLを増やす働きがあり、HDLが増えれば血管壁がきれいになり、動脈硬化を予防することができます。また、チョコレートとココアの成分、カカオポリフェノールにはLDLの酸化を防ぎ、血液の流動性を向上させ、血管をしなやかにする働きがあるようです。コーヒーはクロロゲン酸などのポリフェノールが動脈硬化の抑制に働く可能性があり、LDLの酸化を抑えることも認められているそうです。また、緑茶・紅茶・ウーロン茶も動脈硬化などの循環器病によい影響があるといわれます。

 

一方、「高中性脂肪血症」の原因の多くはアルコールや糖質・脂質の摂り過ぎですから、両方とも控えることが必要です。運動も効果的のようです。このため、薬物療法を継続するとともに、医師のアドバイスにしたがって、好きなアルコールを控え、糖質・脂質の摂取を極力控え(糖質・脂質制限)、さらに毎日軽い運動をすることにしました。青魚に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)も中性脂肪を下げる効果があります。ちなみに、血液サラサラ効果があるEPAは体内で作ることができないため、食事を通して摂取する必要があります。

 

以上を踏まえて私は糖質制限策として食事メニューからご飯を削ること(ローカーボ食化)から始め、アルコールの量を少しずつ減らす努力をしています。脂質制限はバタ-/クリ-ムの摂取を控えることと、牛肉/豚肉などで脂質の多い部位を避け、牛肉(赤身)/鶏肉/青魚(含EPA)を食べるようにしています。また、海藻/きのこ/野菜などに多く含まれる食物繊維は糖質や脂質の吸収を抑える働きをしますから、これらを意識して食べるように努めています。ちなみに、慢性胃炎で食欲が減退したこの2年間には体重が大幅に減少していますから、これ以上痩(や)せないため、食事の量を増やすように努力しています。

 

運動についても、体調不良のため半年近く休止していた自宅周辺の散歩(ウォーキング)、およびスポーツジムでのウォーキングとエアロバイクに加えて足の筋トレを再開。そして、天気の良い日にはスポーツジムではなく、自動車の通行が少ない道を1日当り8千~1万歩(注、体調が優れない時は複数回に分けて)歩く習慣を復活させました。これは筋肉の量を増やして基礎代謝を高めるためです。これは産業技術総合研究所の10年間の追跡調査によって、『有酸素性運動による動脈硬化の抑制効果が最大になるのは、活発なウォーキングやジョギングなどを週に4~5日、30~60分程度行った場合である』 ことが分かっているそうです。

 

上記を1年間続けることで、次年の健康診断において中性脂肪値の改善が確認されていると良いのですが・・。

2018年8月20日 (月)

~たかが咳、されど・・~ 「咳止め薬の怖さ」

風邪を引いた時に咳をすることは良くあることです。咳は異物が喉および気道を通して肺に入ることを防ぐために人の体が供えた自己防衛反応で必要なものですが、意思とは無関係に発生するため困った体の反応です。咳が長引けば周りに不快感を与えるだけではなく、苦しくて睡眠を妨げて自分の体力を無くすこともあります。極端な場合は肋骨を骨折することもあるそうです。ちなみに、風邪は鼻や喉などの「上気道」という部分がウィルスや細菌に感染することで起こりますが、体の中でウィルスや細菌の増殖を防ぐための防御反応として咳やくしゃみ、熱や鼻水などの症状が現れます。また、風邪でなくても気温の変化に気道や肺が敏感に反応して咳がでることもあります。

 

風邪の場合はまず治療することが大事ですが、咳の症状が軽い場合は嗽(うがい)をしたり、水を飲んだり、マスクをかけたりすることで楽になることがあります。しかし、朝晩に激しい咳が続く場合は自律神経が影響している場合が多いと考えられます。人には体や脳を興奮させる交感神経と休息したりリラックスしたりするときに働く副交感神経という二種類の神経が存在します。昼間は活動するために交感神経が活発になり、夜眠るときには体を休めるために副交感神経が働いて気管や気道が狭くなります。このため、空気の乾燥などの刺激に過敏になるため、咳がひどくなりやすいのです。朝方は就寝中に溜まった痰(たん)を排出しようと咳が出ますし、アレルギー性鼻炎や逆流性食道炎がある人も同様に咳が続くことがあるそうです。

 

乾燥などへの対策をしても症状が改善されず、朝晩に咳が長期間続くときには速やかに医療機関を受診しましょう。咳の原因を見極めて適切な治療を受ける必要があります。咳がひどい場合には対症療法として咳止めを処方されることが多いのですが、上記したように咳は自己防衛本能に基づいた反応ですから、咳が止まればそれで良いわけではありません。例え、咳が止まったとしても重篤な副作用が出る場合があります。私のケースは正にそれでした。1年ほど前から時々咳が出るようになりりましたが、今春、中欧旅行から戻った後、風邪の症状(発熱)がないのに朝晩に激しい咳と鼻水が続いたため、緊急対応として近くの内科医院でアレルギー性鼻炎の症状を起こりにくくする薬と咳止めの飲み薬を処方してもらいました。

 

指示された通り5日間に亘って薬を飲み続けた直後に副作用と思われる症状が出ました。先ず、排尿が困難になりました。それに続いて皮膚に発疹が出ることと、下痢の症状が始まりました。そこで、一番つらい排尿困難について泌尿器の専門医の診察を受けました。薬の副作用による可能性も考えられるとのことですが、排尿困難の原因として一般的な前立腺の検査を受けることになりました。その結果は軽度の前立腺肥大症(尿道の柔軟性が低下)との判定。これまで自覚症状はほとんどありませんでしたが、前立腺肥大によって生じる排尿困難を軽減する薬を処方してもらいました。前立腺の平滑筋をリラックス弛緩)させる働きがあるそうです。

 

この薬を飲み始めると、2日目には症状の改善が見られ、一週間後にはほぼ正常に戻ってくれました。ただし、処方された薬は上記のように対症療法ですから、長期間飲み続ける必要があるようです。ちなみに、前立腺肥大の根本的な治療法は薬物による方法と手術による方法があります。前者は男性ホルモンが前立腺に作用するのを抑えて肥大した前立腺を小さくするものであり、後者はレーザーやマイクロ波などによって尿道を広げる手法です。(注、前立腺癌の場合は前立腺の一部または全部を切除する必要がある) また、エコー検査と尿検査の結果、膀胱と腎臓の機能も正常であることが分かりました。これらを総合的に判断すると、軽度の前立腺肥大症と薬の副作用とがあいまって排尿困難な症状を発症したようです。

 

下痢と皮膚の発疹については日を追うごとに軽くなりました。しかし、咳と鼻水は相変わらずですから、近くの内科医からのアドバイスにしたがって、掛かりつけの病院(内科)の担当医師に相談することにしました。咳の原因を調べるため、問診に続いてアレルギーの有無を調べる血液検査と胸部のCTスキャン撮影をしてもらいました。アレルギー検査(一般的な6項目)の結果はすべて陰性。CTスキャンでは気管支炎の跡が確認されました。それらを総合判断して、咳の原因は副鼻腔炎による鼻水が喉に流れ出ることであると考えられるとの診断が下され、その症状を軽減および原因を取り除くための薬を処方されました。担当医師の考えは、咳止め薬を飲むのは継続する咳によって体に深刻なダメージを与える恐れがある場合に留めることが望ましいとのこと。幸いなことに、2週間後には咳の発生はかなり少なくなり、現在は3種類の飲み薬の1種類を変えて、さらに飲み続けています。

 

最後に今回学んだ教訓です。1時間前後にもおよぶ激しい咳と排尿困難が重なると睡眠もままならなくなり、まさに地獄に落とされたような苦しい日々が続きました。そして、お釈迦様に「蜘蛛の糸」を願いました。しかし、どんな苦しい症状であっても、神経に働きかける咳止め薬は重篤な副作用をもたらし、さらなる地獄の深みへ落ちることを痛感させられました。ちなみに、この副作用は咳止め用の市販薬でも起こることがあるようです。これほど重篤な薬の副作用は初めての経験でしたが、専門医の的確な診断と薬の処方により、副作用を抑えながら、症状が回復へ向かっていることに今は感謝しています。

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